15年前にアートスクールを卒業したとき、わたしは色彩理論も水彩画のテクニックもマスターしていましたが、ビジネスについては何もわかっていませんでした。年末のプロジェクトとして基本的なポートフォリオサイトの作成を学びました。Eコマースの機能はなく、サンプル作品とコンタクトページを用意しただけのものでした。
ちゃんとした大人として,そしてアーティストとして働き始めた最初の週に、厳しい現実を知ることになります。アートの世界で成功するには、ビジネスをうまく回さなければならない。わたしのみじめなFlashのウェブサイトでは、残念ながら効果を上げられませんでした。
「厳しい現実:アートの世界で成功するには、ビジネスをうまく回さなければならない。」
15年前、Eコマースは簡単に手を出せるものではなく、SNSも基本的に存在していませんでした。「お金をかけずにオンラインで作品を売る方法はあるのか?」そんな問いはまったく思い浮かびません。わたしのような無名アーティストにとって収入といえば会社の仕事か広告手数料くらいです。
オンラインで簡単に作品を販売できるようになって、世界は一変しました。
Eコマースといわゆるソーシャルな販売方法は、独立系アーティストにとって有効な手段となっています。創作のための資金集めができるし、何よりも自分が作りたいものを直接ニッチなオーディエンスに向けて販売できる自由が手に入ります。
ギャラリー側からすると、この20年の間の変化によって、キュレーターは多くのアーティストを代理して手頃な価格のプリントを世界中のオーディエンスに届けられるようになりました。
ということで本日はアート作品をオンラインで売る方法について見ていきたいと思います。駆け出しのアーティストや、ファンがたくさんいるアーティストも新たな販路を開拓したいというときにはぜひご参考にしてください。
アートをオンラインで売る方法
わたしのイラストレーターとしてのキャリアが数ヶ月しか続かなかったので、アート販売で生計を立てている2人のShopifyマーチャント(アーティストとギャラリスト)に意見を聞きました。
Maria Qamarは、Hatecopyとしても知られているアーティストで、広告の仕事を辞め、ポップアートの絵がインスタグラムで注目を浴びたことから、ペインティングに転向しました。
写真:Maria Qamar(インスタグラム)
ギャラリストのKen Harmanは、Spoke Artの責任者です。西岸と東岸に3つのギャラリーがあり、3つのeコマースストアを展開していて、プリント販売店と生産拠点をもっています。
写真:Ken Harman(Artistaday)
今から、MariaとKenの個人的な経験を通じて、アーティストというビジネスのオモテとウラをお伝えするとともに、アートのオンライン販売に役立つポイントもご紹介していきます。
副業とフルタイムの違い
多くの新進アーティストたちは、オンラインのアーティストコミュニティに参加したり、作品を継続的にSNSでシェアしたりして、熱心なフォロワーを得ながらチャンスをつかんでいます。
Mariaは広告の仕事を解雇されてから、働きながらアーティストになる夢を追いかけましたが、一夜で成功することはありませんでした。始めのうちは収入を別途補いながら、インスタグラムでファンを増やしていきました。
「もちろん、あちこちで雇われ仕事をこなしました。スタートしたばかりのときは一銭も稼げていないわけですから。」−Maria
しかし、フルタイムの仕事をしていたおかげで、ストアの成功とアーティストとしてのマーケティングにおいて必須ともいえるビジネススキルを彼女は学んでいました。
ポイント:アート活動のかたわらでほかの仕事を副業でしているときは、雇用主のリソースや学習の機会を有効活用しましょう。あなたが毎日の仕事から収集できる知識や経験には、どんなものがありますか?
リスクをとって飛び込むことについて、Kenの話を聞いてみましょう。ポップアップスペースの確保ができず、2年間のリース契約を結ぶことになったKenは、こうしたリスキーな動きのおかげでウェイターの仕事を数ヶ月以内に辞めることを選択しました。
「2010年にオーストラリアのアーティストの展覧会を企画しました。彼はたくさんの作品を送ってくれ、わたしは展示スペースをレンタルしました。彼は飛行機のチケットを買ってホテルも予約していたのですが、展示開始の2週間前になってレンタルスペースが倒産して使えなくなりました。ポップアップのスペースが流行る前の話ですよ。短期の限定期間だけレンタルができるギャラリーは見つかりませんでした。最終的に、展示にぴったりな転売スペースが空いているのを発見したのですが、家主は2年契約を希望しました。ほかにまったくオプションがなかったので、引き金を引いてしまったわけです。」−Ken
写真:Rob Williamson forSpoke
自分の作品を売るか、ほかのアーティストの作品を売るか
自分がアーティストではないとしても、キュレーターとしてアート販売に参入することができます。創作のビジネス面に関心が薄いアーティストは、エージェントやギャラリーなどの第三者が業務を代行してくれることを望みます。
オリジナルやプリントの販売、マーチャンダイズのライセンス契約など、アーティストと一緒に仕事をする方法はいくつかあります。一般的に、アーティストは売れた作品に対して一定のコミッションを支払います。
「だいたいのギャラリーは、オリジナル作品に対して業界標準である50%の委託手数料を設定します。アーティストは作品を提供し、我々は全力で販売をおこない、売れたら半々の取り分ということです。プリントの場合、うちでは自社のプリント販売店をカリフォルニアのバークリーで運営しています。プリント制作は社内で完結できます。コストを引いて利益を50%で分けるのが通常ですね。」−Ken
プリント作品と関連商品を販売するための自分のショップを運営するにあたって、Mariaは中間業者を省くことでコストを低く抑える一方、オリジナル作品の展示と販売に関しては、経験豊富なギャラリーとの関係に頼っています。
ギャラリーはあなたの作品を新しいオーディエンスに向けて露出できます。またアート作品の宣伝、管理、配送などの面でプロの力やリソースを提供してくれます。
何を売る? オリジナル作品の販売と複製品
彫刻のようなメディアは、複製やマーチャンダイズが困難です(3Dプリントやおもちゃ制作は検討できます)。一方、多くの2Dメディアは、ひとつの作品から無限のセールスを生み出すオプションを多数もっています。
次のような選択肢が考えられます。
- オリジナル(現物)のアート作品
- 限定版または通常版のプリント、ジクリー(フレームあり、フレームなし)またはキャンバス
- デジタルダウンロード、デスクトップ壁紙、名言引用のプリント等
- カスタムや委託によってオリジナル作品を従来型メディアまたはデジタルメディアで販売
- マーチャンダイズ、帽子、マグカップ、Tシャツ、エナメルピン等
- 布地や壁紙の模様プリント
- ほかのeコマースマーチャントへのライセンス契約
- マーチャントやクリエイターとのコラボ
- オンラインでの写真販売
プリント作品や関連商品をサイトで販売するのに加え、MariaはShopifyマーチャントのNuvangoとコラボするかたちで彼女のアートワークをアパレルにもプリントしています。
写真:Nuvango
自分のオンラインストアを作ろう
まずはこちらでストアを作成してみましょう。数分の作業です。14日間は無料で利用することができます。
ストア設定において、テーマと呼ばれるテンプレートを選択します。あなたのアート作品が輝くような、大きい画像と十分な余白のあるものを選びましょう。ストア運営を効率化するためにアプリを追加すると、ビジネスのクリエイティブな側面により集中できるようになります。業界別おすすめテーマ33選も参考にしてみてください。
Hashimoto Contemporary
アート系ストアに合うテーマ
アートビジネスに役立つアプリ
プリントやグッズでアートを販売するなら、Printfulといったアプリを利用すると、配送や受注処理の手間を省くことができます。これは、注文が入ったら、注文データを印刷工場に送ることで、注文分のみを印刷してもらい、さらに発送作業も外注できるという優れものアプリです。
Printfulの商品カタログ
「印刷と配送のためにアプリを使っています。わたしは作品をアップロードするだけでよく、あとはアプリが全部やってくれます。印刷、梱包、発送に毎日の時間を取られることなく、アートの制作に集中できるようになりました。昔は少なくとも3~4時間はそういう作業に費やしていました。今はその時間をアイデア出しや人々との交流に使えています。」−Maria
「印刷、梱包、発送に毎日の時間を取られることなく、アートワークの制作に集中できるようになりました」
−Maria Qamar
Photo Galleryなどのアプリを使うと、過去の作品や売り切れの作品も紹介でき、全体カタログとして機能するだけでなく、あなたと働きたいマーチャントに向けたギャラリー用ポートフォリオとしても活躍します。
ポイント:Shopifyのバリエーション選択機能を使うと、サイズのオプションだけではなく、仕上げやフレームのオプションも提供できます。バリエーション設定では、単体価格やオプション込み価格を反映できます。
Spoke Art
作品の写真撮りとスキャニング
きれいで正確な商品の複製と写真撮りは、業界問わずEコマース界隈全体において重要です。お客さまは商品を手に取れないので、クリアで詳細な画像から買う商品の質を判断するしかないからです。
「作品をオンラインで販売する場合、最終的には画像がすべてです。質の低い画像、作品を正確に反映していない画像では、販売のハードルが上がります。」−Ken
ほかの商材と比較して、アートの撮影はむずかしいところがあります。一般的な照明だと、不鮮明だったり色が不規則だったりして、問題になりがちです。そこで、大きい作品や3次元的な作品の場合には、プロに撮影をお願いすることも検討しましょう。
2次元作品の場合、撮影の代わりにスキャンすることは効率的で妥当な選択肢になるとKenは推奨しています。
「わたしたちの生産拠点には撮影の設備が揃っていますが、アーティストたちは作品をスキャンしたものを提供してくれます。というのも、彼らのアーカイブのためにスキャンが必須だからでしょう。一番コスト効率が良いやり方は、デスクトップスキャナを入手して、作品を部分的にスキャンし、あとでPhotoshopでつなげる方法です。光沢や樹脂などのコーティングがしてある作品の場合、ちょっとやっかいですが、キャンバスや紙の作品の場合はたいてい簡単にできますよ。」
Helice Wen/Spoke Art
限定品と非限定品
マグカップやTシャツに作品をプリントして販売することは、1つの作品から無限に収入が得られることを意味します。しかしSpokeのようなギャラリーでは、多くの作品に関して限定版という方法も選択しています。
その効果は、期間限定というマーケティング戦術に近いものがあり、希少性や緊急性を打ち出すことができます。Kenはさらに一歩進んだ限定版に関する考えをもっています。
「販売することに特別の価値がある作品を懸命に探しています。特別なものは、特別扱いされて当然です。数を限定しなければ、可能な限り多くのお金を得られるのは事実ですが、限定版の作品を提供することで、アートに価値を付加できると思っています。」
「限定版の作品を提供することで、アートに価値を付加できると思っています」
−Ken Harman
限定版の販売にはマイナス面もあります。
「うちで販売している作品の多くは、二次利用のマーケットに出回る価値をもっています。Ebayのようなサイトで、一部の作品がオリジナルの価格よりかなり高値で転売されているのを見ることもあります。需要がそれだけ高いからですが。作品を購入したいすべての人に提供できないということが、ちょっと残念なのは確かです。」−Ken
転売を防ぐために、Spokeでは顧客単位でプリントの流通量を制限する方針です。転売業者のブラックリストも作成しています。
「本当のファンが手に入れられるよう、つねに優先して配慮すべきです。」−Ken
The People's Print Shop
プリンターと印刷
適切な用紙、インク、プリンターを使って、クオリティの高いプリントを自分でおこなうことは可能です。また、お客さまにフレームオプションを提供し、フレーミングを自分でおこなうこともできます。新進アーティストの場合、この方法でコストを抑えることはできますが、継続的な方法またはスケーラブルな方法とはいえません。
「最初のうちは、注文のあったすべてのポスターを自分でプリントして、梱包して、発送していました。1,000件くらい、そうしていました。毎朝、起きてプリントショップに行き、印刷物を梱包して、郵便局に向かいます。ある時点で、あまりにその作業量が多すぎて、アーティストとして描く時間がなくなっていきました。発送にすべての時間を費やしていたんです。」−Maria
自分で発送する、あるいはオフラインで販売する計画の場合には、ローカルまたはオンラインの印刷会社に頼んで一括契約の価格戦術で大量に印刷することが可能です。
ポイント:完全に発送作業を外部委託するなら、オンデマンド印刷やドロップシップ会社を使う方法もあります。Mariaはオンラインストア運営のために、現在ではPrintfulを使用しています。その他プリント オン デマンド10社を厳選しました。
ギャラリーの展示、ポップアップ、オフラインイベント
Mariaは従来型のメディアをよく活用するので、デジタルにするとテクスチャーやスケール感のインパクトが損なわれてしまいます。
「リアルに存在する物理的な作品なので、展示をすることで、ギャラリーに入ってきてわたしが実在の人物だとわかるし、絵画のテクニカルなスキルがあって大規模なインスタレーションもできるのだとわかってもらえるはずです。」−Maria
また、アーティストはオフラインの場でファンと交流したり新しいオーディエンスを見つけたりできます。対面の機会をオンラインストアへの集客へと活かしましょう。
以下のことを検討してみてください。
- 作品展示をするためにギャラリーとパートナー関係になる
- ローカルのアートマーケットやイベントをチェックし、一時的または一定期間のブースを儲ける
- ギフトショップやライフスタイルストアに作品を委託するか、既存ストア内に小さなポップアップを立ち上げる
- ウェブサイトを立ち上げたらスタジオを一般開放するか、毎週固定のオープン時間を設定する
- ポップアップショップを運営する(コストを抑えるためにほかのアーティストと一緒に)
写真:Spoke Art
ポイント:Shopify POSによってオンラインとオフラインの販売を同期させ、対面販売に対応することが可能です。
Kenは常設のギャラリーをオープンするまでに、ポップアップを活用してギャラリストとしての評判を確立したり、ビジネスアイデアを検証したりしてきました。ビジネスのリアル面を決しておろそかにはしませんでした。
「オンラインだけで完全に機能して成功しているギャラリーを探すのはむずかしいです。そんなことはほとんど不可能で、わたしが思うにその理由は、直接作品を見ることが大切だからでしょう。また、実際に見られたということも人は知りたいのです。」−Ken
ギャラリーとの協力体制
自分のサイトで販売するほかに、ギャラリーでの展示販売にも関心があるなら、予習をしてプロフェッショナルに振る舞う必要があるとKenは言います。
やるべきこと
- ギャラリーのSNSをチェックする。「ギャラリーのフォロワー数があなたより少ない、あるいはほとんどフォロワーがいないようなら、躊躇してもおかしくないです。」
- リサーチをして、あなたのスタイルに沿った販売をしているギャラリーにコンタクトする。「印象派の作品を収集している画廊でストリート系アートを売ることはできません。」
- パーソナルなメッセージをメールで送る。「ギャラリーのディレクターやキュレーターの名前がわかるときは、パーソナルなメールを送ることがプロセスの大きな一歩になります。」
やるべきではないこと
- SNS経由でアプローチする。「あきれるほど多くの人が、フェイスブックのメッセンジャーやインスタグラムのタグ付け投稿によって、彼らの作品を見るようわたしたちにコンタクトしてきます。たしかにわたしたちはSNSを重視していますが、アーティストのコンタクト方法としてはプロらしいやり方とはいえません。」
- 数を撃って当てる方式。「本当にイライラさせられのは、わたしたちにタグ付けされたインスタグラムの投稿があって、同じアーティストが注目を集めるためにほかのギャラリーの20個のタグを同じ投稿で使っていることです。」
写真:Joe Russo forSpoke
アートの梱包と発送
オリジナルアートを発送するときや、印刷・発送会社を使わずに自分でプリント品を発送することを選んだときは、梱包に対してより一層の注意が必要です。
プリントやポスターは段ボールの円筒で送るのが一番です。小さめのプリントなら、厳重な厚紙の封筒でも送れます。耐油・耐水性のあるグラシン紙か、透明なセロハンのスリーブで、梱包内のプリントを保護してください。
額装した作品やキャンバスについては、さらに厳重な準備が必要となります。例えばヤマトではアート用のサイズのボックスなどのアート専用の配送素材が手に入ります。
「アートコレクターのために配送費用を抑えるコツはいろいろあります。たとえば、キャンバスに張った大きい絵画の配送コストは、それが巨大ならもちろんのこと、それなりの金額になります。わたしたちが時々やるのは、キャンバスを伸ばさずに巻いて筒に入れてその状態で送る方法です。このやり方だとコストが劇的に下がります。到着したら、先方でキャンバスを広げればいいわけです。」−Ken
配送保険
オリジナル作品を送る際は保険が重要です。紛失や損傷の場合、替えがきかないからです。
FedExやUSPSといった大手の業者は、ほとんどのパッケージに基本となる保険を付けています。マーチャントは、それぞれの業者が提供する保険について、特定の追加保証の範囲や限界を細かくチェックするべきです。高価な作品の場合、Kenは作品の安全を確保するために追加の対策を取っています。
「1,000ドル以上の物を送るのは、かなり注意が必要になります。高価な商品を探している場合、民間の運送会社かアートを取り扱う会社に依頼するのが経済面では合理的といえます。」−Ken
剽窃問題と著作権保護
アーティストのTuesday Bassenは、大手チェーンが彼女のオリジナルデザインを盗んだのに対し、弁護士を雇ってメディアに訴え、戦いを繰り広げました。
MariaとKenにとって、模倣や剽窃の問題は、ビジネスの残念なリアリティの一つに過ぎないようです。Mariaは、物の見方が変わる前に一度だけ法的措置に訴えたことがあります。
「結局のところ、このやり方を学ぶのに一生かかりました。何年にも及ぶ実践と訓練、それに広告業界でのキャリアと失業、そういったものが今のわたしを作っています。わたしのスキルは一晩で学べません。だれかがわたしをコピーしているなら、彼らはいずれ自分で学ぶことが必要になります。遅かれ早かれ、アイデアは尽きるでしょう。わたしが何も生み出さなかったら、何をコピーするのでしょうか?」
Hatecopy
Hatecopyの模倣があることについて、Mariaは自分が意味あることをしている証拠と捉えています。
「だれかがわたしを真似するということは、わたしが刺激的なことをやっていて、そのやり方が正しいということです。もうそれについて傷ついたり悩んだりしていません。」−Maria
複数のアーティストの代理やオンラインでの作品販売をおこなっているSpokeのようなギャラリーにとって、常習的な模倣ウェブサイトの存在が問題となります。
「われわれがやっていることの海賊版のようサイトがあるのは問題です。この数ヶ月はとくに、うんざりすることが多いです。これはどの業界でも起こっています。iPhone、アパレル、コンサートチケット。だからこれは、世の中の仕組みの不幸な一面なんです。最善を尽くしていますが、どうしても起こってしまう。」−Ken
ポイント:アーティストには法的な償還請求権があります。著作権弁護士にアドバイスを求めて、知的著作物が侵害される前に保護するようにしましょう。
アーティストは起業家でもある
アーティストとしてビジネスを拡大していくには、継続的に新作を生み出しながらファンをリピート顧客としてキープしていく必要があります。そのためには、つねに刺激を受けることが大切、とMariaはいいます。
「世の中を違った角度から見てみましょう。好きなこと、嫌いなことについて、自分の意見を形作る助けになります。わたしがよくやるのは、普段なら一人で行かないギャラリーに人を連れて行くことです。みんな、アートを異なる目で見ます。新しい展示に行き、心を開き、ほかのだれかがどのように世界を見ているか確認してください。自分の物の見方について、いつもと少し違う何かが得られますよ。」
写真:Vice
極言すると、アーティストは基本的に起業家です。クリエイティブではないビジネスの面を理解することは、成功と成長に欠かせません。
「あなたはビジネスのすべてもアートのすべても知ることができます。ただし、成功するストアやブランドを作るのに本当に必要なのは、それらの組み合わせ術です。わたしが今夢中になっているのは、クリエイティビティとビジネスのバランス、そのハーモニーを生み出すことです。」−Maria
原文:Dayna Winter イラストレーション:皮特·瑞恩翻訳:深津望