ネットショップを立ち上げて、3日間でどれくらい売り上げることができるのか?わたしたちは、そこにチャレンジしてみたいと考えました。
多くの起業家にとって、最初に手がけるビジネスほど恐ろしいものはありません。ビジネスをスタート地点に持っていくだけでもたくさんのステップや選択肢があります。さらにトラフィックを生み出し、利益を上げなければならないのですから大変です。
ただし、オンラインでストアを立ち上げることを難しく考えすぎたり、分析をしすぎたりして麻痺状態に陥ってしまっているケースが多く見受けらるようです。本当はもっとシンプルなのだということを、これからお伝えしていきたいと思います。
今回のケーススタディを通じて、わたしたちがどのように売る商品を選定し、仕入先を見つけ、たった数日で1,000ドル(約10万円)近く売り上げることができたのか、行程をステップごとにわけて順番にご紹介していきましょう!
最初の一歩
通常、お金を稼ぐには、資金を用意する必要があります。わたしたちはビジネスをはじめる原資として500ドルを用意しました。事業資金としてはだいぶ控えめですが、必要十分でもあります。
プロジェクトをはじめる前に、わたしたち(Richard, Tommy, Tucker, Mark)はまず必要なタスクの書き出しを行いました。
さくっとブレストして、次のようなアクション要素を設定します。
- 売るものを決める
- 適切なビジネスモデルを選択する
- 仕入先を見つけ出す
- サンプルを注文する
- 価格を決定する
- ブランディングを行う
- ネットショップを準備する
- 商品の写真を撮る
- ブログコンテンツを作成する
- SNSアカウントを設定する
- 実際にローンチする
- 複数のマーケティングチャネルをテストする
- ターゲットとするトラフィックを促進する
- 売り込む
売るべき商品は何か?
わたしたちは、オンラインで売るものを見つけるための本を書いたことがあるので、当然のようにその本を参照するところからスタートしました。プロジェクト期間が3日しかないことを考慮し、売れ筋商品について書いてある章にスポットを当てます。
その章でリストアップされている10個の商品について議論を始めました。その結果、抹茶を売るというアイディアを全員が気に入ったため、方向が決まります。
ちなみにこちらがGoogle Trendsのスクリーンショットです。
抹茶を販売することに決めたのには、いくつか理由があります。
- トレンドだから
- 小さいものなので出荷が簡単
- 缶や密封バッグに入っていることがほとんどなので輸送時の耐久性に優れている。
- 抹茶の需要は季節に左右されず年間を通じて安定している
- 消耗品なのでリピート購入とロイヤルティ向上の可能性が高い
- お茶好きな人たちの情熱に訴えかけることができる
しかし同時に、抹茶販売というアイデアには潜在的な問題点と欠点があることも判明しました。
- 1人あたりの平均単価が低めの商品(20〜30ドル)
- ドロップシッピングを選択すると、マージンがさらに低くなるので、単価が低い商品だとけっこうな打撃になる
メリットとデメリットを考慮したうえで、それでもなお、抹茶はオンライン販売に適した商品だとわたしたちは結論づけました。
いよいよ、本格的にビジネスに取り組みます!
ECのビジネスモデルを決定する
次のステップは、ビジネスモデルの決定です。
この点について、選択肢が多くないことは最初からわかっていました。プロジェクト期間が数日しかないのですから、卸売などはできず、消費者に直接販売するしかありません。
また、自分たちで抹茶の生産などは行わず、ドロップシッピングモデルを選択することにします。もちろん自社生産したほうが利益率は上がりますが、ドロップシッピングのほうが取りかかるのが容易ですし、出荷の手続きなどを自分たちでしなくても済みます。
質の高いドロップシッパーを見つける
協力してくれるドロップシッパーを選定する際に、気をつけていたのは次の点です。低コストでサービスを提供していること / 商品の権利を渡してくれること(プライベートレーベルに対応していること) / 配送料が安く信頼できること。
わたしたちはまず地元の業者から探しはじめました。Googleで“dropshipping tea toronto”や“wholesale tea supplier toronto”のように検索して、ヒットした結果を確認します。
最初に出てきた複数の業者にメールを送り、自分たちに協力してくれるかどうか打診してみましたが、残念ながら、障害にぶつかってしまいます。
ほとんどの卸売業者やサプライヤーは、自社のブランドを保持したいので、プライベートレーベルには対応してくれないことがわかりました。
地元のサプライヤーは、街のティーショップやカフェに卸すための代理店と仕事をしたがっていたので、それはわたしたちの望む方向ではありませんでした。
そこで、検索の領域をもう少し広げてみることにします。
検索条件を広げるために新しいワードで検索をかけてみました。
"tea and coffee dropshippers", "tea suppliers", "white label tea", "private rights tea", "tea wholesalers"など・・・こうすると、かなり広い地域の結果が返ってきます。
サプライヤーを見つけることは一筋縄ではいきません。メールのやりとりを複数の業者としてみましたが、毎週決まった量の取引がないのであれば、相手にしてもらえないことがわかりました。
そして、ビジネスをはじめたばかりのわたしたちには、最低注文数を保証することができません。
Googleの検索ページも10枚目に突入し、あきらめかけていたそのときでした。わたしたちは、あることに気づきます。相手に真摯に対応してもらうための最善の方法は、直に電話をかけて話し合うことではないか?
まだ存在していないビジネスについて電話越しに説明しなくてはいけないとなると、骨が折れるのはたしかです。けれど大抵の場合、うまくいくのはそういう方法なのです!わたしたちはついに、望むべき相手を見つけることができました。
取引相手が提供してくれたもの:
- ユニットあたりの低い単価
- プライベートレーベル(こちらのブランド名を彼らの商品につける権利)
- 梱包作業
- アメリカ国内の安い送料
何よりも素晴らしかったのは、彼らが商品の品質に気を配っている業者だったことです。わたしたちの質問に、メールや電話でよろこんで答えてくれました。何を聞いても明確な回答をしてくれ、事情に精通していることがよくわかりました。
品質確認のためにサンプルをオーダーする
プロジェクトをさらに先に進める前に、テストと検査のためにサンプル製品を手に入れる必要があります。実際にお茶を販売する前に試飲するのは当然ですし、商品写真を撮る必要もありました。
カナダへの送料は残念ながら30ドルでした。業者に配送制限があるためです。これはつまり、カナダやアメリカ国外への販売が難しいということを意味していました。わたしたちはアメリカ国内のみを販売対象とするしかありません。
サンプルを受け取ってから、わたしたちはオフィスでお茶の愛好家たちの意見を聞きながら試飲会を行いました。全員からとてもポジティブなフィードバックが得られました。
これなら前進してもOKでしょう。
商品価格の決定
わたしたちはプレミアムブランドを生みだしたかったので、それ相応の価格設定にしたいと考えました。調べてみると、世の類似製品はだいたい抹茶30gあたり15〜30ドルで販売されていることがわかりました。
最終的には24.99ドルを商品価格とすることで落ち着きました。1缶あたりのコストが10.25ドルですから、約60%の利益率となります。この60%という数値はドロップシッピングの世界ではかなり高いほうです。
わたしたちは価格における消費者心理が頭に入っていて、購入者の多くが価格と品質を関連づけることを知っていました。これは有利な状況といえるでしょう。
ブランディンクの設計とデザイン
価格設定はやや高めにしてあります。オーガニック志向や健康志向のライフスタイルが広がっていることもわかっています。自分たちのストアやブランドには、そうした現実を反映したいと考えました。
さまざまなブランドやライフスタイル系の会社の情報、たとえばSkinnyMe TeaやLululemon、それにインスタグラムのライフスタイル系のアカウントなどをチェックします。
デザインのトンマナという点では、いくつかの共通点があることがわかりました。余白を大きくとり、クリーンなタイプフェイスを使っています。また、「より良い生活」を表現するためのコピーライティングのテクニックも見受けられます。
これから後述していきますが、わたしたちのブランドや店頭メッセージなどに、これらの学習結果が反映されました。
ブランド名を決める
どういう名前にするかを決める際、シンプルで親しみやすいものにしたいと思っていました。そこで、別のブログポストで触れたことのある「名前ジェネレートツール」を使ってみることにしました。ちなみにShopifyにも独自のジェネレートツールがあります。
少しブレストをしてみて、いくつかの検索をした結果、12個の名前にしぼりこみました。
- Pure Matcha
- Matcha Love
- Zen Matcha
- Official Matcha
- Touch of Matcha
- Taste of Matcha
- Hello Matcha
- Daily Matcha
- Inspire Matcha
- Matcha Lux
- Dreaming Tea
- Dreaming Matcha
最終的に「Hello Matcha」とすることに決めました!
シンプルでフレンドリー、それに覚えやすく、ブランドの方向性とも一致しています。「.com」のドメインが入手できたのもよかったです。
シンプルで効果的なロゴをデザイン
ロゴに反映したかったのは、「クリーン」「フレッシュ」「ピュア」といったブランドの価値観です。
時間があればデザイナーを雇いたかったのですが、残念ながらその余裕はありませんでした。
わたしたちのチームにデザイナーはいません。しかし、Photoshopの基本知識なら持っていました。そこでゴテゴテしたものではなく、単一書体のロゴを作ることに決め、使いたいフォントで試行錯誤してついにロゴを完成させました!
サンセリフのフォントと、デフォルトで使用できる茶葉のマークを使い、できあがったのがこちら。
複雑な要素は一切ありません。しかしポイントはすべておさえていますし、さまざまなサイズにしても見栄えがいい。ということは、わたしたちにとって完璧なのです。
また、Photoshopを持っていない場合でも、Hatchfulなどのロゴ作成ツールを使用すれば、簡単にロゴを作ることができます。Hatchfulについての詳しい情報はこちらをご覧ください。
商品ラベルを作成する
次のステップはラベルの作成です。このフェーズでは、試行錯誤をくり返すこととなりました。わたしたち自身が出荷を行うわけではないので、ラベルのサイズやカラープロファイルなどを可能なかぎり正確であるようチェックする必要がありました。とはいえ、お金はそんなにかけられません。
ドロップシッパーと打ち合わせて、ラベルの正確なサイズを割り出したわたしたちは、フォトショップを使ってシンプルだけどいい感じになるよう、ラベル制作に取りかかりました。
ラベルに反映したいのは:
- ロゴ
- 商品の使用方法
- ソーシャルアカウント
- お茶と健康生活についての引用句
約30分後にいくつかのアイディアが出そろいました。
普通の紙に印刷するとこんな感じです:
この内容に決定!:
わたしたちは実際の見た目を確認するために、ステッカーバージョンのサンプルを近所のプリント屋さんに16.95ドルで発注しました。
実際のステッカーを手にすると、これから生み出される商品の完成形が感じられて素晴らしい気分でした。
サンプルに満足できたので、オンラインの業者にファイルを送り、250点のラベルを85.56ドルで発注します。
時間とお金を節約するため、ステッカーは直にドロップシッパーに送り、彼らに抹茶缶への貼付をお願いしました。
スマートフォンで写真撮影
今回のプロジェクトの性質からして、時間が限られていることもあり、プロのカメラマンに商品写真をお願いすることはできないとわかっていました。もちろんそうできれば理想的なのですが、今回は叶いません。
幸いなことに、スマートフォンでもクオリティの高い撮影ができます。
オフィスの一角に窓際の明るい場所があったので、そこに抹茶缶をセッティングしました。
iPhoneでさまざまなアングルから写真を撮ってみます。
数十枚撮ったところでパソコンに取り込み,フォトショップでまずは明るさの調整をします。
商品を際立たせるために無地の背景にしたかったので、Clipping Magicというサービスを使って自分で背景をクリッピングします。
もし時間がもっとあれば、外部サービスを使ってもよかったかもしれません。
こちらがビフォーアフターの写真になります。
ビフォー
アフター
ビフォー
アフター
また,スマホで撮影した大きすぎる画像のサイズを変更したいというときは,Shopifyが画像のリサイズをするためのツールを無料で公開しています。そちらもぜひお使いください。
Shopifyストアのセッティング
わたしたちの商品にはバリエーションがありませんので、単一の商品を見栄えよくしてくれるShopifyテーマが必要でした。
Shopify テーマストアで無料のテーマを選ぶこともできましたが、Startup($180)というテーマに予算を割くことにしました。
美しく、カスタマイズが容易な点が気に入りました。レイアウトという観点からも多くの機能を追加でき、コーディングの知識がなくても大丈夫です。
開発元のPixel Unionのチームはかなり良い仕事をしていると思いますので、これからネットショップをはじめたいすべての人にお勧めできます。今回は、誰もが同じように作れるサイトを目指したかったので、コードを編集するのはやめました。
ストアを魅力的にするために重要な素材:
- メインページのヒーローイメージ
- 優れた商品画像
- Aboutページ
- メインページのコピーとUSP(ユニークセリングポジション)
数時間の作業の末に、遂に「Hello Matcha Tea」のサイトが誕生しました!
商品ページを構築する
商品ページはとにかく重要で、出来上がり次第でコンバージョン率が大きく左右されます。結局のところお客様は、このページで買うかどうかの判断をするのです。ここでわたしたちが強調したかったのは、次のことです。
- 商品名
- 価格
- ハイクオリティな商品写真
- 内容量(30g)
- 商品説明
- 使い方の説明
- 抹茶の一般的な情報
- 抹茶のベネフィット
以上の情報を入れると、このようなページになりました。
販売チャネルとマーケティング戦略(最速でできること)
マーケティングは、最大限に見込み客へリーチできるよう、適切な販売チャネルを見つけることに終始します。わたしたちは、3日間でできるだけ多くの牽引力をビジネスにもたらすために、色々なチャネルを利用しました。
いくつかのチャネルは他の手法よりうまく機能しましたし、いくつかの試みは勢いよく失敗しました。わたしたちは打ち手のすべてを下記に書いておきます。その理由は、わたしたちの思考プロセスを示すためです。また、どの方法があなたのビジネスにフィットするか理解するためにはトライ&エラーが欠かせないということを、わかっていただくためでもあります。
時間に追われながらも、総力をあげて、わたしたちは1つずつチャネルを試すマーケティング活動を開始しました。
友達・家族へのアプローチ
配送コストを考えるとアメリカ国内のみを商圏とするしかなく、そうなると知人にアプローチできるチームメンバーは1人しかいませんでした。ほかのメンバーはカナダに住んでいるので、コンタクトできる友人・家族のほとんどはカナダ人ばかりだったのです。
スカイプ、メール、フェイスブック、ツイッターやグーグルチャットを駆使して、Tommyは公私のネットワーク網から抹茶に興味をもってくれそうな人にアプローチをはじめました。
そのときの彼のスクリーンがこちら:
初日のセールスとしては、この方法はうまくいったと思います。1対1のアプローチで何点か売り上げることができました。
コンタクトした相手が全員購入してくれたわけではありませんが、ひどく迷惑だと感じた人はだれもいなかったようです。
結果:6件の売上.
Product Hunt
Product Huntは毎日更新されるコミュニティサイトで、新製品のチェックには欠かせません。最新のアプリ、WEBサイト、ハードウェア、テック系のプロジェクトなどを人々がシェアしあっています。新商品やアイディアのプロモーションには効果的なチャネルですが、すべての投稿はモデレーター側から承認される必要があります。
幸いなことに、チームメンバーの1人がProduct Huntのキュレーターと友人関係にあったので、Hello Matchaはサイトに載り、人気投票の対象となりました。
Product Huntを通じて900人以上がわたしたちのサイトを訪れてくれたので、非常に大きな影響力があったといえます。
900人のビジターが,12件の売上につながりました。トラフィックと収入にとって大きな影響力がもたらせたことは明白です。しかし、ここで重要なのはProduct Huntにリストアップされることではありません。自分たちのコネクションの中で、より多くの人たちにアプローチできる人、なんらかの手助けをしてくれる人がだれなのかを理解することが大切なのです。
Product Huntのほかにも多くのキュレーションサイトがあります。自社ビジネスにとって最適と思われるブログやプラットフォームを探す努力を怠らないようにしてください。
結果:902人のビジター、12件の売上
Redditは、あらゆる種類のトピックを網羅した大規模なエンターテインメント / ソーシャルネットワーキング / ニュースWEBサイトであり、インターネット上に毎日登場する興味深いコンテンツ・画像・ビデオ・笑える話の宝庫です。
また、Redditでもっとも重要な点は、subredditsというカテゴリーがあることです。特定のトピックや興味に関するサブディレクトリーで、ここからは質の高いトラフィックが見込まれます。
しかしながら、Redditでは直接的な売り込みが避けられる傾向にあります。
そこでわたしたちは、お茶好きな人たちのために有益でおもしろいコンテンツを作り、関連するsubredditsにリンクするという手法をとることにしました。
ターゲット層に届くコンテンツのネタ探しとして、まずはじめにBuzzSumoに目を向けました。これは、キーワードを使って関連するコンテンツを検索でき、ソーシャル上のシェア数によって人気のコンテンツを表示してくれるというサイトです。
過去6ヶ月間における「tea」という単語を含む人気コンテンツを検索しました。わたしたちの目的は、すでにポピュラーになっているけれどリフレームによって再コンテンツ化できるものを探すことです。
91,000回シェアされている、クリックベイト的なDiplyの記事に一番興味をひかれました。この記事では、使用済みのティーバッグの便利な使い方についてのビデオを掲載しています。
これがDiplyの記事です。
Diplyでは、ビデオに出てくる1つのハックにのみ焦点を当てて記事タイトルにしていましたが、ビデオには読者の興味を引きそうな5個のハックが紹介されていました。
そこでわたしたちは、それぞれのハックのスクリーンショットを撮り、リスト化した投稿の最後にビデオを埋め込みました。これはBuzzfeedが頻繁に使っている手法です。
さて、ブログポストが無事に公開されたので、それをRedditでシェアします。お茶に関するコンテンツではあるのですが、どちらかというとライフハックや節約ネタのほうに近いことに気づいたので、そちらのネタを扱っているsubredditでシェアすることにしました。
Redditでの投稿がこちら
この投稿では、「いいね」が11、コメント8件、ブログのページビュー48という数字に結びつきましたが、売上には至りませんでした。
ビジターを生み出すことはできても、彼らがこちらのビジネスのターゲット層ではなかったことを、わたしたちは早々に理解しました。実際のお茶好きな人たちに向けてコンテンツを届けなければ意味がありません。
そこでお茶に関するsubredditをチェックしにいきました。おもしろいティーセットやマグに関する投稿に「いいね」が集まっています。わたしたちは、前年のトップ投稿でフィルタリングし、「いいね」が多かったティーセットの画像を収集しました。
次に、それらの画像をアレンジしてブログ用に再編しました。
残念ながら、この投稿はモデレーターによってすぐ削除されてしまったため、トラフィックを集めることはできませんでした。とくにガイドラインやルールを破ったわけではなかったのですが。
これはまあ、Redditはタフな相手であり、subredditのカルチャーをよく理解しなければ望む結果は得られない、ということの1つの例ですね。
全体的にいうと、Redditはトラフィックを生み出す興味深いソースではあります。今回の2つの取り組みから売上は発生しませんでしたが、ポテンシャルはあるとわたしたちは思います。
結果:109人のビジター、売上なし
インスタグラム
インスタグラムは強力なマーケティングチャネルになり得ますし、正しく活用すれば、トラフィックと売上をあなたのネットショップにもたらしてくれます。
わたしたちはすぐにインフルエンサーの調査を開始し、何十万人という彼らのフォロワーとわたしたちのプロダクトをつなぐ橋渡しになってくれそうな人を探しました。
数時間のうちに、可能性のありそうなアカウントのリストを構築し、彼らのアカウントを通じてスポンサードポストを購入させてもらうことを期待しました。それはつまり、料金を支払って彼らのフィードにわたしたちが選んだ写真を載せてもらい、@hellomatchateaへの言及を暗にしてもらうことを意味します。
初期に想定していたアカウントのカテゴリーは:
- ヘルス&フィットネス
- ヨガ
- お茶
- ダイエット
- スポーツ系ファッション
こうしたアカウントを、わたしたちはIconosquareで下記のハッシュタグを通じて見つけました。
#tea #teaaddict #teagram #tealovers #teatime #teacup #teaoftheday #healthy #tealover #matcha #matchatea #followyourdreams #afternoontea #instatea #like4like #fitness #teatox #detox
ただ残念なことに、見つけたアカウントの多くは、わたしたちの小規模な予算(30〜60ドル)では提携できないとのことでした。プロジェクト期間が短すぎたことも断りの理由になっていて、実際のところプロジェクトが終わってからようやく返信がきた相手も少なからずいました。
結局、健康生活やお茶への関心をシェアできそうなアカウントをフォローしたり、コメントや「いいね」をしたりするくらいしかできませんでした。
インスタグラムでリンクが貼れるのはプロフィール欄のみで投稿自体にはできず、またモバイルアプリであることから、インスタからストアへの直線的なチェックアウトはかなり厳しい話になります。
こうした背景があったことから、ダイレクトにストアを訪れて購入してくれた人たちはインスタを見てブラウザに直でアドレスを叩いた人たちなのだと、わたしたちは想定しています。
もう一度チャレンジできるなら、ディスカウントコードをインスタグラムのフォロワーに送るという手法をとると思います。そのほうが追跡も簡単になるので。
<注>現在はShopify ストアとInstagramを直接連携して、フォロワーをInstagram上からストアに導くことが可能です!もしかしたら、彼らが今同じことをしたら、売上がさらに増えていたかもしれませんね。Instagram連携についてはこちらをご確認ください。
結果:12件の売上(確証なし)
Pinterestは、わたしたちが突っ込んでテストしてみたかった販売チャネルでもあります。「抹茶」を検索したところ、抹茶レシピが数百件ピンされていて、それぞれ数千件リピンされている状況でした。
かなり期待できる様子でしたが、3日間でオーガニックなフォロワーを集めるの無理でした。自分たちのオーディエンスを構築する代わりに、ほかのだれかのオーディエンスに訴えかけることにしました。つまり、スポンサーさせてくれる投稿やピンを見つけることを意味します。
抹茶系のピンをサーチしていると、ヘルシーな緑茶ラテがとくに人気になっていることが判明しました。さらにオンラインで調査した後、わたしたちはスターバックスの緑茶ラテの別バージョンレシピを思いつき、ピンしてもらえそうなその画像をブログに掲載しました。
わたしたちの投稿をピンしてもらうために、健康生活やフィットネスをテーマとしているアカウントを探します。コンタクト情報が載っているサイトを持つアカウントに対してメールでアプローチしました。
すると1人のアカウントオーナーから返信がきました。
そのアカウントは11,000のフォロワーを持ち、ヘルス&フィットネス系のピンを圧倒的にポストしていたので、20ドルで試してみる価値はあると思いました。
PayPal経由で支払いをするとすぐに、わたしたちの画像がアップされました。
50のリピン、7の「いいね」、ページビューが17という結果になりました。
最終的にはこのキャンペーンからの売上は発生しませんでした。これには落胆しましたが、驚きの結果というわけではありません。もっと時間があって、正しいやり方をしていれば、Pinterestが重要な販売チャネルになるだろうことは予想できます(とくに抹茶レシピの作成やキュレーションにフォーカスしていれば、なおさらです)。
結果:17人のビジター、売上なし
Facebook広告
トラフィックと販売を促進するために、フェイスブックの広告を試すことにも当然興味がありましたので、小規模なキャンペーンを設定しました。
こちらがその画像です。
この広告のターゲットにしたのは、18〜50歳で、「緑茶」「抹茶」「玉露、煎茶」「David's Tea」(大手のお茶会社)に関心を持っている人たちです。
24.11ドルをこのフェイスブック広告キャンペーンに費やした結果:
- 34の「いいね」
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- Hello Matchaへの45人のビジター
- 売上1件
この広告でお金を失ったわりには、キャンペーン効果が限られていたことに注意しましょう。わたしたちは、広告を出した後には一切の修正や調整を行いませんでした。
より多くの時間と注力があれば、フェイスブック広告は販売チャネルとして成功しそうだと感じています。
結果::45人のビジター、売上1件
わたしたちは、Twitterをマーケティングチャネルとしては注目していませんでしたが、個々のメンバーが新しいストアについてツイートすると、多少リツイートされました。ツイッターから合計で184人のビジターが生まれ、下記のツイート経由で1件の売上につながりました。
結果:184人のビジター、売上1件
マーケティングの結果:まとめ
3日間の努力の末、疲れましたが達成感もありました。こちらが最終結果の詳細です。
トラフィック:2,414
カートに入れる:101(4.18%)
チェックアウトにリーチ:97(4.02%)
購入:32(1.33%)
総売上:922.16ドル
各チャネルにひもづけることがむずかしいセールスもありましたが、データ分析の結果、売上のソースはこういう内訳だったと考えられます。
- 6ダイレクトセールス(友達・家族)
- 12 Product Hunt
- 0 Reddit
- 0 Pinterest
- 1Twitter
- 1Facebook
- 12 Instagram(確証なし / ダイレクトなリンク経由でないため確実とはいえない)
全体のセットアップとマーケティング費用
当初の予算は500ドルでしたが、最終的にはそれを少し上回る結果となってしまいました。最大の事前費用はShopifyのプレミアムテーマで、実のところ今回のビジネスに必須というわけではありませんでした。ただ、抵抗できないくらい素晴らしいデザインだったので、わたしたちはとても気に入っています。
それ以外の費用は必要最小限だったと思います。カスタマイズしたステッカーとサンプルステッカーも含みます。もうちょっと少量で購入できればよかったのですが、そういうオプションがなくて残念でした。
全体費用の内訳を見てみましょう:
- Shopifyのプレミアムテーマ (Startup by Pixel Union)-180ドル
- ドメイン取得-10.17ドル
- 製品サンプル-41.25ドル
- 商品ラベル250点-85.56ドル
- 抹茶ラベルのサンプル-16.95ドル
- Facebook広告-24.11ドル
- Pinterest スポンサードポスト-20.00ドル
- 抹茶32缶(10.25ドル/1缶)-328ドル
- 配送料32缶分(5ドル/1缶)-160ドル
総費用:866.04ドル
- 抹茶32缶+送料の収益-922.16ドル
総収入:922.16ドル
利益:56.12ドル
利益はわずか56.12ドルとなりましたが、コストの多くは初期費用とマーケティング実験費用だったので、中長期的に見ればもっと収益性を高めるアプローチは可能であると考えられます。
結論
ネットショップを立ち上げる全プロセスをここまで見てきました。これでもう、あなたを思いとどまらせるものは何もないのではないでしょうか? とにかくやってみることです。
わたしたちのチャレンジから、あなたがインスピレーションを得て、何かを学んでいただけることを願っています!もし、成功例や体験談を共有したい方がいましたらぜひご連絡ください!