KPI(Key performance indicators=主要業績評価指標)は、成功するECサイトへのみちしるべのようなものです。これらの指標をモニタリングすることは、ネットショップのオーナーが、売り上げやマーケティングやカスタマーサービスの目標に対する進捗状況を把握するのに役立ちます。
KPIは、自身のビジネス固有の目標に応じた選択と追跡がなされるべきものです。特定のKPIはいくつかの目標をサポートするのに役立っても、ほかの目標にはまったく無関係ということもあります。測定したいゴールによってKPIは変わるべきという考え方のもと、ネットショップのための一般的なKPIの設定が可能となります。
目次
以下に、KPIの定義や種類、67のKPI例などを詳述します。
業績評価指標とは?
業績評価指標は、目標に関連するパフォーマンスを測定するための定量的な基準やデータのことです。たとえば、あるネットショップが次の1年でサイトトラフィックを50%増やしたいというゴールを立てたとします。
このゴールに対する指標として考えられるのは、日毎のユニークユーザー数や流入元のソース(クリック広告、SEO、ディスプレイ広告、YouTubeなど)です。
KPIとは?
多くのゴールには複数の関連指標があるはずです。そこで、2〜3のもっとも重要度の高い指標を選別し、これが主要業績評価指標(KPI)と呼ばれます。KPIはもっとも正確かつ簡潔に、ビジネスがゴールにむかって進んでいるかどうかを判定するものです。
KPIはなぜ重要?
KPIは、戦略やゴールを設定するのと同じくらい重要です。KPIがなければ、繰り返して進捗を測ることがむずかしくなります。あなたは、感覚的な判断や、個人の好みや信条、日の目を見ない仮説などに基づいて決断するしかないでしょう。KPIがビジネスや顧客についての情報を提供してくれるため、情報に基づいた戦略的な決定ができるのです。
ただ、KPIそれ自体が重要なわけではありません。本当の価値は、データを分析して得られる洞察とその後の行動にあります。あなたはより正確にオンラインでセールスを拡大する戦略を描き出すことができると同時に、ビジネスのどこに問題が潜んでいるかを理解することができます。
さらに、KPI関連のデータは、より大きなチームにも提供できます。従業員を教育することや、根本的な課題解決のために一致団結することに役立つでしょう。
SLAとKPIの違いは?
SLAは、service level agreement(サービス品質保証)のことです。ネットショップビジネスにおけるサービス品質保証は、小売店舗とベンダーの間の業務範囲を確定するものです。たとえば、あなたは製造業者やデジタルマーケティング会社との間にSLAを締結することが考えられます。KPIは、わたしたちがすでに理解しているように、運営における指標やデータポイントとなります。これらは定量的なことが多いですが、KPIは定性的にもなり得ます。
KPIの種類について
KPIには色々な種類があります。定性的なもの、定量的なもの、未来予測的なもの、過去を明らかにするもの、など。KPIはさまざまな事業運営領域にも関係してきます。ネットショップに関連するものといえば、一般的にはこの5つのカテゴリーのどれかに分類されるでしょう。
- セールス
- マーケティング
- カスタマーサービス
- 製造
- プロジェクトマネジメント
ネットショップのためのKPI例:67選
メモ:ここにリスト化してある指標は、すべてを網羅しているわけではありません。ネットショップ運営にあたっては、ほぼ無限ともいえるKPIがあります。
セールスに関わるKPI
セールスKPIは、コンバージョンや収益という観点から、あなたのビジネスがどうなっているかを教えてくれる指標です。特定のチャネル、期間、チーム、従業員などに関連したセールスKPIを確認することで、ビジネス上の決定に情報をもたらすことができます。
セールスに関わるKPIの例が以下になります:
・売上高:ネットショップ運営者は、総売上を1時間ごと、1日ごと、1週間ごと、または1ヶ月、四半期、1年といった単位でモニタリングできます。
・平均注文額:1件あたりの一般的な注文額を知ることができます。
・売上総利益:総売上から、販売した商品の総コストを引いて算出します。
・平均利益率:平均利益率は、一定の期間における利益率を算出したものです。
・トランザクション数:全体の取引数です。平均注文額やサイト訪問者数と組み合わせて用いることで、より深い洞察が得られるでしょう。
・コンバージョン率:コンバージョン率またはパーセンテージは、サイト訪問者のうち購入コンバージョンに至った人の割合を示します。これは、サイト全体または特定のページ、カテゴリーなどの訪問者数を、コンバージョン人数で割って求めます。
・カート放棄率:商品をカートに入れはしたものの会計を完了しなかったユーザーの割合です。この数値は低ければ低いほど良いです。カート放棄率が高い場合、チェックアウトの過程で面倒な要素が多いと考えられます。
・新規ユーザー/リピートユーザー比:新規ユーザーとリピーターの比較です。多くのビジネスオーナーは新規顧客獲得をメインに考えますが、顧客維持もまた重要で、ロイヤルティやクチコミ、高単価をもたらすことを考慮しましょう。
・売上原価(COGS=Cost of goods sold):商品を売るのに費やした費用です。製造費、人件費、諸経費を含みます。
・市場占有率:このKPIを追跡すると、業界内の他企業と比べて自社の成長度合いを把握できます。
・製品類似性:どの商品が一緒に購入されているかを示します。クロスプロモーション戦略に役立つ情報となるでしょう。
・製品関係性:どの商品が続けて見られているかを示します。こちらも,クロスセルの戦略に影響する指標です。
・在庫レベル:在庫がどれくらいあり、どの商品が長く在庫に残っていて、どのくらい早く商品が売れているか、といった情報を提供します。
・競争価格設定:あなたの成功と成長を測るうえで欠かせない指標です。競合の価格戦略をあなたのものと比べましょう。
・顧客生涯価値(CLV=Customer lifetime value):1人のお客さまが長期にわたってあなたのブランドにどれだけの価値をもたらすかを示します。あなたは、関係強化とロイヤルティの向上にフォーカスすることで、この数値を繰り返し改善していくことができます。
・訪問者1人あたりの売上(RPV=Revenue per visitor):あなたのサイトに訪れた人の1回あたりの平均購入額です。このKPIが低い場合、サイトアナリティクスをチェックして、売上を向上するための施策を見つけましょう。
・解約率:オンライン小売店にとって、解約率は、どれくらい早く顧客があなたのブランドを去ったか、サブスクリプションの解約や更新の失敗があったか、を教えてくれます。
・顧客獲得費用(CAC=Customer acquisition cost):1人の新規顧客の獲得に会社がどれだけの費用をかけたかを示します。マーケティング費用を1人当たりに置き換えて算出します。
マーケティングに関わるKPI
マーケティングや広告のゴールに対して、どれくらいうまくいっているかを把握できるKPIです。これらは、セールスのKPIにも影響を与えます。マーケターはこのKPIを用いて、どの商品が、だれによって、どんなふうに、なぜ買われたのかを理解することができます。また、今後のマーケティング戦略や商品開発にも役立てることが可能です。
以下、マーケティングに関わるKPI例となります。
・サイトトラフィック:サイトトラフィックは、オンラインサイトへの訪問の合計を表します。トラフィックが増えるほど、あなたのストアにアクセスするユーザーが多くいることになります。
・新規ユーザー/リピーター比:新規ユーザーは初めてあなたのサイトに訪れる人、リピーターは過去にも訪れたことのある人です。これらの数値を単体で見ても得られることはあまりないのですが、デジタルマーケティングの効果がどれくらいあったかを測るには役立ちます。たとえば、リターゲティング広告を運用した場合、リピーター率が多いほうが良いです。
・滞在時間:ビジターがあなたのサイトでどれくらいの時間を使っているかを示すKPIです。一般に、この時間が長いほど、ユーザーがあなたのブランドと強いエンゲージメント関係にあることを意味します。通常は、ブログやランディングページの滞在時間が長く、チェックアウトプロセスに費やす時間が短いほうが望ましいです。
・直帰率:1ページ見ただけでサイトを離れた人の割合です。この数値が高いなら、訪問者がなぜほかのページを見ることなく離脱したかを調査したほうがいいでしょう。
・平均ページビュー:1回の訪問あたりユーザーが表示するページ数の平均を示します。繰り返しになりますが、多くのページを見ているほど、ユーザーのエンゲージメントが高いことを意味します。しかし、探している商品を見つけるためにユーザーのクリック回数が多くなっているのであれば、サイトデザインを見直す必要があります。
・平均セッション継続時間:1回の訪問におけるサイト滞在の平均時間です。
・トラフィックソース:訪問者がどこからきたのか、どのようにしてあなたのサイトを見つけたのかを示します。オーガニック検索、有料広告、SNSなど、もっともトラフィックを生み出しているチャネルについての情報を提供してくれます。
・モバイルサイトトラフィック:モバイルデバイスでアクセスしているユーザーの総数をモニタリングし、サイトがモバイルに最適化されていることを確認しましょう。
・時間帯モニタリング:サイト訪問者がピークとなる時間帯がわかります。
・メルマガ購読者数:これはメールマーケティングリストに登録したユーザー数を表します。購読者数が多いほど、より多くのお客さまにリーチできます。また一方で、デモグラフィックなどの関連データをチェックすることで、ねらいどおりのオーディエンスに向けてターゲティングができているかを検証できます。
・テキストメッセージ購読者数:メールよりもデジタルマーケティングに新しく接しているブランドは、SMSベースのマーケティングでお客さまにアプローチすることもできます。テキストメッセージリストの購読者数を表すのがこのKPIです。
・購読者増加率:どれくらいの速度で購読者リストが成長しているかを示します。全体の購読者数と組み合わせて把握することで、このチャネルについての洞察が得られます。
・メール開封率:あなたからのメールを開封した購読者のパーセンテージです。開封率が低い場合、タイトルのコピーを考え直すか、アクティブでなかったり関係性の低い購読者を削除するなどの対策を考えましょう。
・メールクリック率:メール開封率はあなたのメールを開けた購読者の割合ですが、クリック率はメール内のリンクをクリックした人のパーセンテージを示します。これは開封率よりも重要な指標です。なぜなら、リンクをクリックしてもらわなければ、あなたのサイトへのトラフィックを増やすことができないからです。
・購読をやめた人の数:メールリストから購読解除になった人の総数と割合の両方を確認できます。
・開始されたチャットセッション数:ネットショップにライブチャット機能を実装している場合、開始されたセッション数から、バーチャルなサポートツールで会話したユーザーの数がわかります。
・フォロワーとファン:Facebook、Instagram、Twitter、Pinterest、Snapchatのいずれか(または複数)を使用しているなら、フォロワーやファンの数は、ブランド認知やエンゲージメントを測る上で有用なKPIです。これらのソーシャルネットワークの多くは、Eコマース企業がSNSのフォロワーについて詳しく知ることのできるツールを提供しています。
・ソーシャルメディアエンゲージメント:あなたのフォロワーやファンが、ソーシャルメディアを通じてあなたのブランドとどれくらい積極的に関わっているかを示します。
・クリック数:リンクのクリック数の合計です。WEBサイト、SNS、メール、ディスプレイ広告やPPCなど、どこからでもこのKPIを測定することができます。
・平均クリック率:ページや何らかのアセット上で、リンクをクリックしたユーザーの割合を表します。
・クリック課金(PPC)のトラフィック量:PPCキャンペーンを実施している場合、あなたのサイトへどれくらいのトラフィックを生み出しているかを示します。
・ブログのトラフィック:このKPIは、分析ツールでフィルターをかけたビューを作成すれば確認できます。全体のトラフィックとブログのトラフィックを比較するのも有益です。
・製品レビューの数と品質:製品レビューはさまざまな理由によりすばらしいものです。社会的証拠を提供し、SEOに役立ち、ビジネスへの価値あるフィードバックをもたらします。製品レビューの量とその内容は、ネットショップビジネスにおいて追跡すべき重要なKPIです。
・バナー広告、ディスプレイ広告のクリック率:バナー広告やディスプレイ広告をクリックしたユーザーのパーセンテージを示します。コピーや画像、訴求力についての洞察を得られます。
・アフィリエイト業績比:あなたがアフィリエイトマーケティングに従事しているなら、どのチャネルがもっとも効果的なのかを理解するのに役立ちます。
カスタマーサービスに関わるKPI
カスタマーサービスに関するKPIは、どれだけ効果的にカスタマーサービスが実践され、顧客のニーズを満たしているかを判断するのに役立ちます。コールセンターやEメールサポート、ソーシャルメディアサポートのチームに適したKPIとは何か、あなたは疑問に思うかもしれません。これらのKPIを測定し、追跡することで、建設的なカスタマーエクスペリエンスの提供が可能となるのです。
カスタマーサービスに関するKPIには以下のようなものがあります:
・顧客満足度:このKPIは、「今回の体験にどれくらい満足しましたか?」というような一般的な質問に対する回答によって測ります。通常、数字によるスケールでの回答となります。
・ネットプロモータースコア(NPS=Net promoter score):あなたのブランドを周囲のひとにどれくらい勧めたいかを測るこのKPIによって、カスタマーのブランドとの関係性やロイヤルティを知ることができます。
・ヒット率:1つの製品の販売数を、その製品についてカスタマーサービスに連絡をしてきた顧客数で割って、計測します。
・Eメール数:カスタマーサポートチームが受け取ったEメールの数です。
・電話数:Eメールではなく、電話でカスタマーサポートにコンタクトのあった数です。
・チャット数:ネットショップにライブチャットを設置している場合、チャット数をカウントできます。
・最初の応答時間:問い合わせに対して、顧客が最初のレスポンスを得るまでにかかった時間です。短くすることを目指しましょう!
・平均解決時間:問い合わせがあった時点から、その問題が解決するまでに要した時間を計測します。
・アクティブイシュー:現在進行中の問い合わせ案件を把握することができます。
・バックログ:問題がシステムにバックアップされている状態で、これはいくつかの要因によって引き起こされます。
・問題の分類:カスタマーサポートの総件数以外にも、問い合わせの傾向を定量的に調べ、積極的に問い合わせ件数を削減できるか見てみましょう。お客さまが抱える懸念を分類することで、問題の傾向と解決の進捗を明確にすることができます。
・エスカレーション率:問い合わせのうち、上司や専門的な社員にエスカレートした案件数です。低く抑えるようにしましょう。
製造に関わるKPI
製造におけるKPIは、予想されるとおり、サプライチェーンと製造プロセスに関係します。これらは生産性や支出を理解することに役立ち、どこが効率的でどこが非効率なのかを教えてくれます。
Eコマースにおける製造関係のKPI例は以下のとおりです:
・サイクルタイム:ひとつの製品が生産されるまでの期間を示します。このKPIにより、生産効率についての洞察が得られます。
・総合設備効率(OEE=Overall equipment effectiveness):ネットショップ経営者が、生産施設の性能を把握するのに役立ちます。
・総合労働効率(OLE=Overall labor effectiveness):OEEと同様に、機会を操作する人の生産性を把握することができます。
・生産高:わかりやすいKPIです。生産した製品の量を示します。生産高の変動についても分析することを考えましょう。平均と比べてどれくらい逸脱があるかが把握できます。
・初回歩留まり(FTY=First time yield)と初回通過(FTT=First time through):初回通過歩留まりともいうFTYは、品質に基づくKPIです。生産工程でどれだけむだが生じるかを示します。FTYを算出するには、不良品ではない製品の数を、製造開始した製品の総数で割ります。
・コンプライアンス違反件数:製造工程においては,企業が遵守すべきいくつかの規制やライセンス,ポリシーなどがあります。これらは安全性、労働環境、品質に関わります。あなたは、適法なガイドラインに則ったオペレーションがなされ、この違反件数が削減されることを望むはずです。
プロジェクトマネジメントに関わるKPI
プロジェクトマネジメントにおけるKPIは、チームのパフォーマンス力と特定タスクの達成度についての洞察を与えてくれます。ネットショップビジネスの場合、プロジェクトや新企画によってゴールが異なり、マネジメントもゴールに合わせたプロセスやワークフローを策定する必要があるでしょう。ここでのKPIは、各チームがそれぞれのゴールに対してどれくらいの達成度か、そして彼らのプロセスがチームのパフォーマンスにどれくらい貢献しているか、を示す指標となります。
プロジェクトマネジメントのKPIには、以下のようなものが含まれます:
・実働時間:全体の実働時間によって、チームがプロジェクトに費やした時間を知ることができます。プロジェクトマネージャーは、予測時間と実際にかかった時間の差を測定することで、将来のプロジェクトに向けたリソース予測に役立てることができるでしょう。
・予算:事前の予算割り当てを示す指標ですが、マネージャーやネットショップオーナーは、現実的な予算が組まれていたかどうかを知りたいはずです。繰り返して予算超過が起こるようなら、プロジェクトプラニングの段階で要修正の箇所があるはずです。
・投資収益率(ROI=Return on investment):プロジェクトマネジメントにおけるROIは、あなたの努力がどれくらいビジネス成果につながったかを教えてくれます。この数値は、高いほど良いといえます。ROIはプロジェクトにかかったすべての費用と収入を計上します。
・コストの差分:予測した時間と実際の時間を比較することに意味があるように、すべてのコストと予測したコストの差を調べるべきです。どこの支出を引き締め、どの領域にもっと投資すべきかが見えてきます。
・コストパフォーマンス指標(CPI=Cost performance index):ROI同様、CPIは投資したリソースの価値を割り出すのに役立ちます。CPIは、成果を実際のコストで割って算出します。この数値が1を切るようであれば、改善の余地があります。
KPIをどのように設計するか?
KPIを選ぶことは、あなたのゴールが何なのかを明確に理解して、ビジネスのどのエリアがそのゴールに関係してくるかを見定めるところから始まります。もちろんネットショップのKPIはそれぞれのゴールによって異なってきます。売り上げ増加のため、マーケティングを合理化するため、カスタマーサービスを向上させるため、などのゴールが考えられます。
KPIのテンプレート
以下にいくつかのKPIのテンプレートを、ゴールとそのゴールに関係のある指標という形で示します。
GOAL 1:次の四半期で売り上げを10%増やす
KPI例:
- 日商
- コンバージョン率
- サイトトラフィック
GOAL 2:次の1年でコンバージョン率を2%増加させる
KPI例:
- コンバージョン率
- カート放棄率
- 競争可能価格
GOAL 3:サイトのトラフィックを次の1年で20%増加させる
KPI例:
- サイトトラフィック
- トラフィック流入元
- プロモーションのクリック率
- SNSシェアの度合い
- 直帰率
GOAL 4:カスタマーサービスへの問い合わせを6ヶ月以内に半数にまで減らす
KPI例:
- サービスコールの分類
- コール前に見ていたページ
世の中にはたくさんの業績指標がありますが、これらの指標の価値は、測定したいゴールと密接に結びついています。カスタマーサービスに電話する前に見ていたページがどこなのか観察することは、上記のGOAL4の観点からいえば妥当です。そのページがお客さまに混乱を与えているので、そこを修正すればカスタマーサービスへの電話が減ると算段できるからです。しかし同じ指標をGOAL3に用いても、使いものにはならないでしょう。
目標を設定し、見るべきKPIの選択さえできれば、KPIの測定は日課のようなものになるでしょう。なによりも大切なのは、測定されたパフォーマンスがビジネスの決断に情報を与えるようにすること、そして次のアクションにつながるようにKPIを活用することです。