予約販売で商品の検証と評判づくりをする方法

オンラインビジネスにとって、先行予約販売(予約販売、プレオーダー)が今ほどに多用途で効果的に使えたことは、未だかつてありませんでした。

朝、簡単な説明を添えた商品画像を投稿すると、夜までには世界中から何百件もの注文が入り、その商品の妥当性を実証してくれるだけでなく、その商品の発表に要する資金集めを担ってくれることもあります。

なぜ予約販売をするのか、その魅力的な理由はたくさんあります。例えばキャッシュフローにプラス効果を与えてくれることをはじめ、商品発表の際に柔軟性をもたらしてくれたり、リスクを相殺してくれたりすることもあります。

商品を予約販売するには、数多くのことを考慮する必要があります。ここからは、予約販売の種類や設定の仕方、そして成功へとつながるキャンペーンの実施方法までを詳しく見ていきましょう。

  1. 先行予約販売(プレオーダー)とは?
  2. 先行予約はいつ、そしてなぜするの?
  3. 先行予約販売の手法:即払い・後払い・クラウドファンディング
  4. Shopifyにおける先行予約の機能
  5. 成功につながる先行予約キャンペーン戦略
  6. 先行予約で新商品のイノベーション効果を実証

先行予約販売(予約販売、プレオーダー)とは?

予約販売とは、まだ発売されていない、もしくは現時点において在庫のないアイテムを注文することです。顧客の手元には、商品の準備ができ次第配達されるという仕組みです。つまり先行予約は、入荷前の商品の注文を可能にしてくれるのです。

Mild Redスクショ

画像提供:Mild Red


しかし状況によっては、異なる種類の予約販売が必要となります。初めての商品製造に向けた資金繰りを計画中の立ち上げ当初のブランドと、次の商品リリースに向けて製品試験・検証・需要促進を試みる既存ブランドとではニーズが異なります。予約販売リストに商品を初めて掲載するのは、既存商品のバリエーションを掲載する時と比べて、より余裕をもった手法が必要となるのは明らかです。

先行予約販売は、スタートアップブランドから大企業(例:ソニーのプレイステーション5の大々的な先行予約販売)、そして小規模なブティックに至るまで、さまざまな企業によって効果的に活用されています。

小規模ながら柔軟で効率的な事業を営むラグジュアリーブランドは、ファッションウィークを避けて、可能な限り先行予約販売モデルを駆使しながら、自分たちの方法でビジネスを切り拓いています。彼らの目標は、顧客との距離を縮めることにより過剰生産を排除することです。


先行予約はいつ、そしてなぜするの?

物理的な商品の販売には、多大なるリスクと資金が必要になることがあります。売れるかどうかわからない商品の開発や在庫に、何千万ドルもの資金を投資するのは当たり前の世界。しかもすべて直感や事例だけが頼りであることがほとんどです。そのため、製造に入る前に先行予約を確保することは、商品の妥当性を実証することへの有益なアプローチとなります。

物理的商品の販売事業を営むことは、以下のように厄介で複雑なことが多々あります:

  1. 連携する必要のあるサプライヤーが複数存在する
  2. それぞれのサプライヤーから担当部品が組み立て用に配達される(通常は海外から)
  3. その後、仕上がった商品が梱包され(これも他のサプライヤーによる場合が多い)、出荷準備が整う

上記のプロセス以外にも、込み入ったデザイン過程や調達に関わる問題、そしてその他のやり取りが発生します。

このようなプロセスにはもちろん時間がかかります。すべてが予定通りに進むのは奇跡のようなものですし、費用もかかります。たとえサプライヤーと有利な条件を交わしていても、商品の発注から入荷、そして費用回収に向けての販売に至るまでには最短でも6週間はかかるでしょう。

先行予約をすれば、上記のようなプロセスを処理している間でも、商品の注文を受けて、その代金を受け取ることが可能になります。これは、一つ一つの段階を順に踏んでいく、滝が下方に流れ落ちていく様と似た、従来の「ウォーターフォール手法」とは逆の手法と言えるでしょう

もう一つの使用事例として、実用最小限の製品(略してMVP)の先行予約があります。コミット前に商品のアイデアを検証するという概念はソフトウェア業界では当たり前ですが、Eコマースの世界ではあまり普及していません。物理的な商品はより複雑かもしれませんが、最近は新商品の模型を作って製品試験を手軽に行うことができるようになりました。BNPL(後払い)クラウドファンド式の先行予約を実施すれば、新作デザインや色のバリエーションを前もってショップに掲載することが可能になります。商品が売れる確証が得られなければ、製造にコミットする必要はありません。

骨だしスープの一流ブランドKettle & Fireは、このアプローチを利用して商品の検証を行いました。骨だしスープの商品化の可能性を直感的に見出したと言うブランド創設者のジャスティン・メアーズ氏。そのアイデアの妥当性を検証すべく、プレミアム骨だしスープのランディングページを作成し、関心が集まるかどうかを試してみたそうです。優れたリアクションを得ることができたメアーズ氏は、商品化のアイデアを実行に移すことに乗り出しました。

メアーズ氏の経験談の素晴らしい点は、その過程で費やした投資額が少額で済んだことにあります。人々の関心を得られなかった場合でも、失うものはランディングページ作成にかかった少しの時間とお金だけ。しかも商品への関心を先行予約形式で集めれていれば、さらに良い結果をもたらすことができたでしょう(その場合は、上記で言及したクラウドファンディングや後払い式の先行予約を実施することになります)。

Kettle&Fire社スクショ

画像提供:Kettle & Fire


先行予約販売の手法:即払い・後払い・クラウドファンディング

先行予約販売にはいくつか種類があり、以下で示した通り、それぞれに理想的な活用方法があります:

  • 即払い式の予約販売:最も一般的な手法。お届け日数が長くなっただけで、通常の購入とほとんど変わらない。
  • 後払い式の予約販売:将来的に支払う意図のある注文を今すぐすること。まだ支払いが発生していないため、販売者と購入者の双方とも将来的に取引から手を引くことが可能。
  • クラウドファンディング:ブランドが製造前の商品を大まかな納期(通常は月単位)とともに紹介することができるクラウドファンディングサイト(Kickstarterなど)のこと。一般的には、一定の先行予約数が集まった時にのみ支払いが発生する。

免責条項
国によっては、手元に在庫のない特定商品の販売を禁止することがあります。あなたの国がこれに該当する場合には、後払い式の先行予約のみが選択肢となります。自ら調査をして法を順守してください。

即払い式の予約販売

即払い式の予約販売では、通常の購入と同じように支払いがチェックアウト時に処理されます。違いは「購入する」ボタンの記載が「先行予約する」と表示されることと、通常よりお届け日数が長くなる説明が追記される点です。

利点:

  • 前もって支払ってもらえるため、キャッシュフローを増やすことができる。
  • 在庫切れしているが、在庫入荷日がわかっている商品に関心のある顧客を獲得することができる。
  • 多くの先行予約アプリでは、在庫切れした時に先行予約受付の自動設定が可能。
  • 通常は追加情報(配達日など)を表示するオプションがある。

欠点:

  • カート内で、通常注文が先行予約注文と混同してしまう。そのため配送費の計算が複雑化し、顧客とのやり取りに問題が生じる可能性がある。
  • 顧客は前もって支払いを済ませているため、配送日が未確定なものや長期化する商品には向いていない。調達や配送の大きな遅延はブランドにマイナスの印象を与えてしまい、カスタマーサービス集約型事業と化してしまう恐れがある。

後払い式の予約販売

後払い式の予約販売も、即払い式と同じように「今すぐ買う」ボタンの表記が、「先行予約」表記に変わります。しかし後払い式では、支払い準備が整うまで、先行予約注文は別のシステムに保存されます。支払準備ができると、顧客には支払いリンクが送信され、オンラインショップにて注文手続きを完了してもらうことになります。

利点:

  • 発表予定の商品の受注が可能。商品準備が整うまで支払いは発生しない。
  • 先行予約商品を紹介することにより、新商品やバリエーション商品などの製品テストを実施することが可能。十分な受注数に達した場合にのみ、支払いが発生して製造を始めることができる。
  • サプライヤーへ発注をかける前でも後でも、顧客への支払い時期を自ら選択することができる。
  • 先行予約アイテムについては、支払いが発生するまで通常注文とは別のシステムに保管しておくことが可能。
  • ほとんどのアプリには各商品に対するEメールキャンペーンが含まれているため、注文内容のアップデートや遅延に関するやり取り、また支払いリンクの送付などに利用することができる。
  • 後払い式先行予約が、通常商品の売上を軽減することはない。顧客は買い物中に使っていいと思う予算が頭の中にあるが、先行予約分の支払いは後々まで発生しないため、予算の中には含まれていないことが多い。


欠点:

  • 後日まで支払い回収ができない。
  • 最終的な支払いを依頼しても、コンバージョンに至るのはすべての取引とは限らない。
  • 在庫切れ商品が先行予約として自動的に表示されない。

クラウドファンディング

Kickstarterによって普及されたクラウドファンディング。新しい商品やプロジェクトへ資金を出す個々の人たちが、「クラウド(雲)」のように集まったものという考えが基になっています。従来の銀行、ベンチャーキャピタル、エンジェル投資とは一線を画します。

通常クラウドファンディング取引は、長期におよぶ配達期間(通常6カ月以上)を設けた先行予約という形態を取ります。キャンペーンページ上で商品の特徴に加えて、その意義や、なぜ投資が必要なのかという説明とともに紹介されます。この過程はKickstarter、IndieGogo、またはサードパーティーのShopifyアプリを使ったショップなどのプラットフォームを介して進められます。

利点:

  • クラウドファンディングキャンペーンでは、注文処理を進めるための条件として、達成すべき最低売上目標を設定することが可能。そのため、新しい会社や商品アイデアの有効性を検証することができる。
  • 代金を前もって受け取れるため、製造資金として使用することが可能。
  • キャンペーンに要する6ヵ月以上のフルフィルメント期間は標準的であると考えられているため、初めて商品を発表したい時に最適。また、クラウドファンディングの支援者はアーリーアダプターがほとんどなので、商品に関する小さな問題や遅れには寛容でいてくれることが多い。
  • サードパーティーのクラウドファンディングプラットフォームの多くは、自分たちのオーディエンスに新規ブランドを紹介することに意欲的(特にイノベーティブでタイムリーな商品)。Kickstarter上で開業した筆者の前の会社は、50%以上の先行予約をKickstarterプラットフォームのEメールやオーガニック検索から獲得している。

欠点:

  • 新しい商品や新規立ち上げ企業に適しており、段階的な製品発表向けではない。
  • サードパーティープラットフォームを使っている場合は、人目を引くキャンペーンの作成に手間がかかる(商品を際立たせる動画やビジュアルが必要となるため)。
  • 通常、クラウドファンディングプラットホームの取引手数料の他に、5%の使用手数料がかかる。
  • 大規模なクラウドファンディングキャンペーンでは、ほとんどが他社サイトに有料でアクセスを誘引して目標を達成(例えばKickstarterのキャンペーンページなど)。
  • クラウドファンディングの顧客は、必ずしも自分のターゲットオーディエンスではない「アーリーアダプター」が主な顧客とる。


Shopifyにおける先行予約販売の機能

Shopifyで最も手軽に先行予約販売を実施するには、適切な機能を備えたShopifyアプリをインストールしてキャンペーンの強化を図ることです。

ほとんどの先行予約アプリが重点を置いているのは、該当商品が後日まで配達されない旨を明記することです。通常は商品ページに先行予約である追加説明を加えて、「購入」ボタンを「先行予約」ボタンに置き換えることで顧客とのコミュニケーションを図っています。

h-streetスクショ

画像提供:H-street


受け付けた先行予約の内容は、チェックアウトが完了しているかどうかによって、Shopifyの注文管理システムか、先行予約アプリのダッシュボードに集約されます。

ほとんどの先行予約アプリ機能は、以下の内容がベースになっています:

  • 先行予約対象の商品/バリエーションはどれか、またその条件は何か(例:在庫切れ、特定の変数、時間制限等)
  • ボタンのビジュアルデザイン
  • コンバージョン最適化機能(例:カウントダウンタイマーなど)


Shopifyアプリストアからアプリをインストールすると、Shopifyダッシュボードの「アプリ」セクションからアプリへのアクセスが可能になり、商品を掲載し始めることができます。アプリは選択内容に応じてショップのテーマに対応します。

何か問題が生じた場合には、アプリ開発者によるステップバイステップガイドを参照しましょう。それでも不安だったり、社内にIT技術者がいなかったりする場合には、アプリのカスタマーサービスに問い合わせすることをおすすめします。

Shopifyの先行予約アプリ:

    • Pre-order Now商品の在庫が切れたら「カートに追加する」ボタンを「先行予約する」ボタンに自動的に変換。在庫待ちアイテムにも「先行予約する」ボタンを表示。さらにバッジ、Eメール、タグ、カートアラーム、割引などの機能付き。
    • PreProduct:筆者が開発した、将来的に発売する商品の試験や売上を念頭においた「後払い」式先行予約アプリ。新商品の開発プロセスのどの段階においても注文を受け付けることが可能で、商品の発送準備が整った時点で支払いリンクを送付。カスタマイズが可能なEメールキャンペーンをはじめ、先行予約のアナリティクス&管理機能、さらにカスタマイズ可能なカート付き。
    • Pre-order Manager追加設定やテーマのカスタマイズが不必要なアプリ。先行予約管理機能、「売り切れ」ラベルを自動的に隠す機能、先行予約商品に割引を適用するなどの機能付き。
    • Crowdfunderすでに定評のあるショップを運営しているようであれば,Crowdfunderアプリを使って資金を集めることが可能。サードパーティーのクラウドファンディングサイトへ支払う手数料を避けることができる。商品ページに集めたい資金の目標金額と現在支援者数を表示して先行予約を募る。
その他日本向けにセレクトされた予約販売アプリがShopifyアプリストア内の「商品を届ける」コレクションに掲載されていますので、合わせてご覧ください。


成功につながる予約販売キャンペーン戦略

先行予約アプリの設定さえできれば、ショップに新しい予約販売商品を掲載するのは比較的簡単な作業です。実際に時間を費やすのは、むしろ商品ページに使う写真の撮影や宣伝文句の作成になるでしょう。

ショップへの商品画像や宣伝文句の掲載には、すでに慣れ親しんだやり方があると思いますが、ここでは商品画像を前もって準備する際のコツをいくつかご紹介します:

  • 写真撮影にはサプライヤーの工場から受け取ったサンプルを使用する。そうすることで在庫が届く前に商品撮影を済ませることができる。
  • すでに撮影やリタッチ済みの類似商品画像がお手元にある場合には、フリーランスサイトなどで画像をリタッチしてくれる人を探して既存画像を編集してもらうと、一から撮影を始めるよりも安価で済む。
  • デジタルレンダリング用のソフトウェアを使った製品画像作成アプリやサービスもあり。標準的なカットでデザインされたアパレル商品向き。
  • サプライヤーが同じ商品または類似商品の高画質画像を持っている場合には、その写真をそのままで、またはリタッチして商品画像として使うことも可能。

予約販売商品のマーケティング活動は、すでにお使いになっている通常のEコマースチャネル向けに打ち出すことができます。以下では、特に効果的な戦略としておすすめなものをご紹介します。

バイラルループとインセンティブを使う

意図的にバイラリティーを作り上げる、つまり口コミなどで商品の人気に火をつけるのは難しいものです。しかし顧客にインセンティブを与えて、最新の予約販売商品の情報をシェアしてもらうことは可能です。SNSアカウントからショップリンクをシェアしてくれる人に対して、商品への割引を提供することなどが一般的な例です。これは追加のサードパーティーアプリを通して実行することができます。

予約販売商品のみを対象とした期間限定割引も、「早く購入しなければ」という気持ちを促すには効果的な方法です。予約販売商品を割引きたくないがシェアを促したいという場合には、順番待ちリストを使って特別感を生み出すことがおすすめです。例えば初回の売り出し分は数量を限定し、顧客がショップリンクをシェアすることにより順番が繰り上がり、最終的に順番を確保できる、という仕組みもあります。

インセンティブはクリエイティブな方法で提供しましょう。

ロンドンを拠点とするファッションブランドKitriは、顧客に先行予約購入をするインセンティブを与えることによって、サステナビリティへの目標を達成してきました。Kitriのサイトでは、以下のように先行予約への哲学が掲げられています:

「Kitriでは、数量を限定した商品の製造に熱意をもって取り組んでいます。人気モデルを買い逃してしまう人がいるのも理解していますが、「先行予約方式」では皆さんが購入した数量だけを製造するため、無駄を軽減し、地球環境により配慮することができるのです!しかも、先行予約販売を通して、完売したスタイルを手に入れることも可能です」

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画像提供:Kitri Studios

ソーシャルメディアの有料広告を活用する

言うまでもなく、予約販売にはソーシャルメディア広告を活用することが効果的です。Facebook、Instagram、Twitter、Snapchat、TikTokなど、すでにどのプラットフォームで先行予約の広告を打ち出せばよいか、狙いを定めている人もいるかもしれません。

ソーシャルメディアの有料広告戦略において、考慮すべき点は以下の通りです:

  • 既存の顧客基盤をベースに割り出したFacebookやInstagramの類似オーディエンスに焦点を当て、予約販売アイテムを3、4点掲載した広告を打ち出す。十分な反応が集まり、過去の購入をセグメント化できれば、過去に類似商品を購入したことがある顧客をターゲットとすることが可能になる。
  • 先行予約ページを訪れたものの購入に至らなかった人を再ターゲットする。再ターゲットをする際には割引を提供するのも一つの手段。EU内でトラッキングピクセルを使用している場合には、ショップに導入した「クッキー用バナー」を表示することをお忘れなく。
  • 商品を口コミで広げるには、SNS上でシェアすることが可能な手短な動画を作成するのが効果的。動画や商品が真新しいものであったり、興味深いもの、もしくは面白いものであったりすると特に効果が高い。

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画像提供: Sweaty Betty

コミュニティーと親しくなる

オンラインコミュニティを管理している、またはその一員である場合には、コミュニティー向けに最新の先行予約アイテムを発表すると、無料の宣伝効果が期待できます。

Facebookのグループやフォーラム、そしてslackのチャネルなどは、似たような関心や展望を共有する人たちとつながることができる格好の場所です。そのため、新しい先行予約商品に関心を持つのはどのような人たちなのかを考えてみてはいかがでしょうか。

ただし、スパムまがいのコンテンツや、購入を促す内容は避けましょう。また、ほとんどの人は「人」から商品を購入することを好みます。まだコミュニティー内での知名度を確立していないようであれば、ストーリーをシェアしたり、コメントにきちんと返信したり、顧客に関心を示したりしながら、ターゲットオーディエンスとつながるチャンスとしてその場を利用してください。

ターゲット顧客の関心事を調べる場合には、SparkToroを使用することをおすすめします。ご自身のブランドや商品に特化した内容がわかれば、より効果が高まるでしょう。

アーリーアダプターは新商品にいち早く手を出すことを好みます。そのため、全体のオーディエンスに商品を発表する前に、一部のグループにターゲットを絞って商品を発表してみるのも一つの案です。

インフルエンサーとコラボレーションする

高い購入意図のあるアクセスを誘引するには、他のブランドやインフルエンサーと限定的にコラボレーションするのが有力な方法です。インフルエンサーを発掘するためのプラットフォームもあるので、ご自身の予約販売商品に最も適した人材を見つけてみてはいかがでしょうか。

「後払い」式の先行予約を利用している場合には、低リスクのテストを実施することも可能です。例えば、一定数以上のアクセスをショップに誘引できれば、彼らとの「提携商品」を発表することをインフルエンサーと交渉してもいいかもしれません。ターゲット数に満たない場合には、支払いが発生しない旨を記したEメールを顧客に送付すればいいだけです。ターゲット数を達成した場合には、新たな顧客を獲得したことを意味します。

今では成熟市場となったインフルエンサーマーケティング業界。多くのインフルエンサーたちは自分にどれだけの価値があるかわかっているため、その価格もかつてないほどに高騰しています。

より安価で冒険的なアプローチを試すなら、選りすぐった人たちに先行予約商品のサンプルを郵送するという手段もあります。なぜその商品を送ろうと思ったかという手書きのメモを同封してもいいでしょう。この場合、言葉巧みに操っているという印象を与えないためにも、見返りを求めないことが賢明です。受け取った人が商品を気に入ってくれたら、投稿やフィードの中で取り上げてくれる可能性は高いはずです。郵送先の住所については直接彼らと連絡をとっても、事務所の担当者に問い合わせてもいいでしょう。

歯のホワイトニング商品を販売するSNOW社の創設者ジョッシュ・スノー氏は、顧客基盤にいるマイクロインフルエンサーたちを活用した成功談をShopify Mastersポッドキャストで語っています。少数ながらもエンゲージメントの高いオーディエンスを持つマイクロインフルエンサーである彼らは、すでにSNOW社の商品を愛用している顧客で、ロイヤルティポイントや手数料を受け取ることの見返りとして、ソーシャルメディアでSNOW社の商品情報を意欲的にシェアしてくれるそうです。


先行予約販売で新商品のイノベーション効果を実証

先行予約を通して商品の妥当性を実証し、商品の評判を築いてキャッシュフローを改善できれば、どんな事業段階においても優れた効果をもたらすことが可能になります。

スタートアップのクラウドファンディング、新商品を発表するに当たっての後払い式先行予約、もしくは売上を逃してしまう「在庫切れ」バナーに取って代わる即払い式の先行予約。状況によって用途は変わるものの、これからは配送準備が整う前に、注文をしっかりと確保することができるようになるでしょう。

原文:Oli Woodsイラスト: Eugenia Mello 翻訳:クリンカース恵子



よくある質問

なぜ先行予約販売をするのでしょうか?

商品の妥当性を判断したり、先に売り上げがたつといったメリットがあるからです。

先行予約販売の手法にはどんなものがありますか?

即払い・後払い・クラウドファンディングなどがあります。

クラウドファンディングのメリットは?

しい会社や商品アイデアの有効性を事前に検証することができたり、代金を前もって受け取れるため、製造資金として使用することが可能になります。

即払い式のメリットは?

前もって支払ってもらえるため、キャッシュフローを増やすことができますし、在庫切れしていたとしても、関心のある顧客を獲得することができます。

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