ハンドメイドアクセサリー・ジュエリー事業の始め方:製作から販売まで

手先が器用な方や何か物を作るのが好きという方にとって、ハンドメイドアクセサリーやジュエリー製作は趣味の延長から始めることができるビジネスです。手軽に製作でき、オンラインで販売できるアクセサリーは、ハンドメイド界でも最も人気のある商品と言えます。また、ものづくりが得意でなくても、オンラインビジネスに関するアイデアがあり、既存顧客がいれば、クリエイティブな方法でお金を稼くことも可能です。

実は世界中のジュエリー業界の市場規模は3,480億ドル(約36兆円)にまで及び,特にファッションジュエリーが最も大きなシェアを占めていますが、新規参入もまだまだ可能です。この記事では、これからハンドメイドでジュエリーやアクセサリーを作りたい方、もしくは外注してジュエリーを作りたい方などにぴったりの記事です。ネットでお金を稼ぐ方法を探している方は、ぜひ最後まで読んで、製作方法からマーケティングまで一緒に学んでみましょう。

ジュエリー事業の始め方

Octave Jewelry

ハンドメイドアクセサリーやジュエリーを販売してお金を稼ぎたかったり、ビジネスを始めたい方にこの記事はぴったりです。ジュエリー製作事業の立ち上げからデザイン、製作工程、そしてマーケティングに至るまでを詳しく説明していきます。このガイドにはプロからのアドバイスをはじめ、戦略的重要事項、そして定評あるデザイナーや事業主からのインスピレーションに満ちた話など、多岐にわたる内容が盛り込まれています。

ここでは、2名のジュエリーデザイナーに、ブランドを一から立ち上げた自身の個人的経験を語ってもらいました。協力してくれたのは以下の二人です:

  • Biko社 創立者、コリーヌ・アネストポロス
  • Hawkly社 創立者、ジリアン・ジョンソン

ショートカット

ハンドメイドアクセサリー事業の起業:第一ステップ

最初のステップとして、まずファインジュエリーとファッションジュエリーのどちらを取り扱うか、ということを自分に問う必要があります。もしくはその中間を狙いたいと考えている人もいるかもしれません。これらのカテゴリーでは、素材、製作プロセス、価格帯、顧客層がそれぞれ異なります。

ファインジュエリー

  • 貴金属・貴石、半貴金属、半貴石を使用
  • 高価格帯
  • 高度な技巧を用いて製作するため大量生産はしない
  • ラグジュアリー/結婚式/特別なシーン向け

ファッション・コスチュームジュエリー

  • トレンド感のあるデザイン
  • 安価、コストの低い金属や素材を使用(ビーズ、ワイヤー、メッキ、プラスチック、人工宝石等)
  • 低価格帯
  • 大量生産が可能
  • 普段使い向け

その他/中間に属するジュエリー

  • 上記以外に該当するジュエリー。中級素材(テキスタイル、金属、半貴石、木、3Dプリント等)を使ったジュエリーから、アートに該当するジュエリー(収集価値のあるもの、オーダーメイド、一点もの等)、高度な製作技術を要するジュエリー等
  • 独創的なデザイン
  • 価格帯はそれぞれ異なるが、中間価格帯が一般的
  • 特別なシーン向け、ステートメントアイテム、高いデザイン性、コレクターアイテム、ギフト向け

コスチュームジュエリーとファインジェリーの中間に該当するジュエリーを取り扱うBiko社。普段使いに適したデザイン性の高いジュエリーを販売。写真提供:Biko社

カテゴリーが決まったら、商品を販売するニッチ市場を見出すことが必要となります。まず理想の顧客層を定義し(クラシック、トレンディ、ブライダル、社会的意識の高い顧客等)、自社商品がどんなシーンに適しているかを判断します(ウェディング、パーティー、普段使い向け等)。こうすることにより、オーディエンスに対してどのようなマーケティングを打ち出せば良いかが決定します。

アクセサリーのトレンド

トレンド調査は、選んだカテゴリーの見極め(そしてその妥当性の判断)に役立ちます。ファッションやジュエリー関連のブログを読み、インフルエンサーたちをフォローし、シーズンの最先端トレンドを把握するようにしましょう。Googleトレンドを活用すれば、特定のアイテムに関する世界規模での広範囲な検索量を見ることができます。

この他にも、エングレービングなどのカスタマイズサービスや、エシカルな方法で調達した素材など、関連性のあるトレンドや消費者行動を調べることも効果的です。

片面または両面にメッセージを刻印できる、カスタマイズ可能なエリカ・ワイナーによるデザインのハートネックレス写真提供:Erica Weiner社

ただし、必ずしもトレンドに追随する必要はありません。自身のアクセサリーからトレンドを作り出すことだってできるのです。それはまさにBiko社の創立者兼デザイナーのコリーヌ・アネストポロスが成し遂げたこと。彼女は独自のスタイルに基づいたコレクションを発表し、見事に成功をおさめました。「意図していたわけではなく、たまたま自分のテイストがニッチ市場と合致したのです」と彼女は言います。

コレクションの発表当時、コリーヌはジュエリーにくすんだ真鍮仕上げを施していました。「当時のトレンドは光沢のあるシルバー。私と同じことをしている人は他には誰もいませんでした」と彼女は言います。現在のコレクションには毎年のトレンドに合わせて変化を付けていますが、その基軸となるのは自身のブランドを特徴付け、リピーターを確保してきた、ブランドならではのルックだと言います。

ジュエリーデザインのインスピレーションを見つける

ファッション業界のどの分野においても、新規参入者の成功の鍵はその印象的な見た目と独創的なデザイン、そして一貫性のあるブランド戦略にあります。ブランド開発のためにデザイナーを雇って商品をデザインし始める前に、ブランドの全体的なシグネチャースタイルを確立することをおすすめします。

その独自性に富んだメタルとテキスタイルの組み合わせで定評のあるCamille Enrico社のジュエリー。ひと目でブランドのものとわかり、同ブランドによる他のアイテムとの統一感を実現。写真提供:Camille Enrico社

インスピレーションをどう得るかは多岐に渡ります。Pinterestボードを設定してデジタル版ムードボードを作成したり、ジュエリーデザインに関するモバイルアプリを活用したり、さらには実際の掲示板やスケッチブックに写真や切り抜きを貼り付けたりすることもできます。

「私はどこにいても刺激を受けられるように常にアンテナを張り、インスピレーションを感じた画像は必ず集めるようにしています」
-Biko社、コリーヌ・アネストポロス

自然、建築、ファッション、または旅行中に感銘を受けたイメージ、色、質感などを収集しましょう。きっとそこからいろいろなテーマが浮かんでくるはずです。「インスピレーションへの探求を止めてはいけません。私はどこにいても刺激を受けられるように常にアンテナを張り、インスピレーションを感じた画像は必ず集めるようにしています」とコリーヌは言います。

ムードボードは将来の計画を立て、デザインを固め、目標を再認識し、インスピレーションを受けるための優れた方法だと言うクリエイターのジョージー・ブラード。写真提供:Josie Bullard

ブランドの構築

「ブランド」は「ブランド戦略」とは異なります。「ブランド」とは、あなたの声であり、使命、ビジョン、そしてブランドストーリーでもあります。ブランドを通して、商品のことをどう感じて欲しいか、顧客に語りかけましょう。感情に訴えかけることが多いファッション関連の商品購入。新興ブランドが顧客を獲得するためには、個人レベルで彼らとつながることが大切になります。ブランドストーリーを「About Us」ページに綴り、SNSで多くの投稿をし、デザインの背景にある工程やインスピレーションを顧客と共有してみてはいかがでしょうか。

オーナーであるブリットの個人的なストーリーを綴ったAnice Jewellery社の「About」ページ。写真提供:Anice

ブランドの製作工程を詳しく説明したChan Luu社の「About」ページ。写真提供:Chan Luu
Instagramを活用して自身のブランドストーリーを語るデザイナーのオーぺ。写真提供:Octave Jewelry

ブランド戦略:ジュエリーブランドのためのパッケージ、ロゴ、ウェブサイトのデザイン

ブランド戦略とは,ロゴ,パッケージ,そしてウェブサイトなどの,ブランドを視覚的に表す戦略的要素のことを示しています。商品のデザインが確立し、ターゲット顧客を絞ることができたら、ブランドの全体像を明確化することができるでしょう。これはビジネスが小規模であっても必要不可欠なステップなので、焦らずにじっくりと取り組むようにしてください。

最初はマケプレからはじめてスモールスタートをしても良いとは思いますが、ブランドを表現したり、利益率を求めたりすることとなると、自社のネットショップを開設するのが最も良い選択肢となります。

例えば、無料テンプレートを使ってShopifyの標準型ネットショップを開設したり、無料のオンラインロゴメーカーを利用して独自のロゴを作成したりすれば、コストを低く抑えることができます。Shopifyではドメイン名のアイデアを考える際に役立つツールも取り揃えているので、インスピレーションが必要な時はぜひご活用ください。また、プロによる商品写真撮影用の予算は必ず確保しておくことをおすすめします。ジュエリー販売における写真撮影の重要性については、この投稿の中で後ほど説明します。

予算に余裕がある場合には、デザイナーを雇うことにより、ロゴやウェブサイトからパッケージやマーケティング素材に至るまで、ブランドのビジョンを映し出すためのブランド戦略の包括的提案をしてもらうこともできます。Shopifyデザインエキスパートのポートフォリオをよく調べ、ご自身のテイストに適したデザイナーを見つけてみませんか。

Shopify ExpertKristen Fulchi Design Studioによる、La Onri社のジュエリーのためのブランド戦略とパッケージデザイン。

ブランドの事業計画作成

事業立ち上げのために投資家に事業案を売り込んだり、何らかの形で外部から融資を募ったりするのでなければ、正式な事業計画は必要ないかもしれません。しかし事業計画を作成することは、ターゲット顧客や事業目標、ビジネスモデル、必要コスト、そして成長計画をしっかりと把握することに大いに役立つでしょう。

ハンドメイドアクセサリーをオンライン販売!

Shopify無料トライアルはこちら

製作:アクセサリー・ジュエリーの作り方


アクセサリーやジュエリーを製作するには何が必要になるでしょうか?ハンドメイドするのか、はたまた工場で製作するのか、自宅で作業をするのか、または外注するのかなど、商品の製作方法はデザインの複雑さ、価格帯、素材、そして必要な技術レベルによって異なります。ここでは、4つのジュエリー製作方法について掘り下げて説明していきます:

  1. 手作りによる精巧なジュエリー製作:高品質な一点もの
  2. ハンドメイドジュエリー製作:ファッション&コスチュームジュエリー
  3. 工場外注によるジュエリー製作
  4. オンデマンドプリントによるジュエリー製作

1. 手作りによる精巧なジュエリー製作:高品質な一点もの

    手作りによる一点もののファインジュエリーは、手間はかかるものの融通が利き、独創性にあふれた製作方法の一つです。素材やデザインによっては、このような製作方法には、以下のような特殊なトレーニングや認定免許、または高額の設備が必要になる場合があります:

    • はんだ付け(ろう接の一種)
    • 銀細工/金細工
    • 鋳造(キャスト)
    • 3D印刷
    • レーザーカット
    • 革細工
    • 織り
    • 宝石のセッティング

    どれがいいかわからないという場合には、オンラインの無料チュートリアルから始めてみてはいかがでしょうか。より詳しく学んでみたい分野がわかれば有料クラスを受講してもいいですし、経験ある職人の下で修行して技術に磨きをかけてもいいでしょう。

    2. ハンドメイドアクセサリー製作:ファッション&コスチュームジュエリー

      ハンドメイドのコスチュームジュエリーは、チェーン、ワイヤー、ビーズ、キャストペンダントなどの既存パーツを組み合わせることが大半で、特別なトレーニングや基本的な工具以外の器具を必要とすることはありません。

      パーツを大量購入して組み立て用テンプレートを使えば、製作用に雇ったスタッフに組み立て作業を任せることもできます。そうすることで、より簡単に事業を拡大することが可能になります。

      自分自身でデザインや製作を行いたい場合には、一定の工程を外注もしくはスタッフを雇ったりすることで、クリエイティブな作業に集中することができます。Biko社の創立者であるコリーヌは、ファッション関連のコミュニケーションプログラムに定評のある地元の大学からインターンを募っています。「デザインに興味のある人は求めていません。必要としているのは、私の時間をより多くデザインに割くために、デザイン以外の業務を担ってくれる人です」とコリーヌは説明します。

      写真提供:Hawkly社

      3. ジュエリー製作を工場に外注

        実はハンドメイドでジュエリーを作らずに、自分がデザインしたジュエリーを他の人に製作してもらうという方法もあります。このやり方はファインジュエリーや特注ジュエリー、そして一点もののジュエリーには向いていませんが、より多くの製作量が必要となるファッションジュエリーには費用対効果の高い優れたアプローチと言えるでしょう。外注には、以下の通り2つの主な選択肢があります:

        地元で製作

        利点

        • 「地元製作」の魅力をアピールできる
        • より迅速で信頼のできる配送が可能
        • 製作側の評判を自ら検証し、関係性を築くことがより容易にできる
        • 監視の目が行き届く(工場訪問がすぐにできる)

        欠点

        • より高いコストがかかる
        • 選択肢が少ない(少数の製作拠点、限られた素材)
        • 製作量の限界

        海外で製作

        利点

        • より低いコスト
        • 素材や工程に関して多くの選択肢がある
        • より大きなボリュームに対応できる能力がある

        欠点

        • 意思疎通の限界(文化、言語、タイムゾーン)
        • 監視や管理の目が行き届かない
        • 最低発注量が高い可能性がある
        • 国によって製作および倫理的基準が異なる場合がある

        工場に外注する場合には、デザインの正確なスケッチや3Dレンダリングが必要になります。ご自身の技術レベルや予算に見合ったオプションを選びましょう:

        • 手作業のデザイン用具:鉛筆、スケッチペーパー、ジュエリーデザインテンプレート($)
        • 一般的な2Dまたは3Dデザインソフトウェア:PhotoShopIllustratorSketchup$$)
        • ジュエリー専用のデザインソフトウェア(ファインジュエリーに最適):RhinoGoldMatrixGold($$$)

        Gament社の3D印刷ジュエリー。写真提供:Gament社

        4. オンデマンド印刷によるアクセサリー製作

          最も手間のかからない製作方法は、ご自身のデザインをオンデマンド印刷アプリにアップロードし、オリジナルデザインを3D プリントしてもらうか、ステンレススチール、木、プラスチック、金、銀などの素材を使って再現してもらうことでしょう。製作後には商品を直接顧客に配送してもらうことも可能です。

          アトリエや作業場の構築

          アクセサリーを社内で製作するには作業スペースが必要になります。作業場を確保するには、以下のことを考慮に入れてください:

          • 機動性:空間の流れを確保しましょう。組み立てに複数の工程を要する場合、合理性に優れた空間を作ることが特に重要になります。
          • 安全性:ジュエリー製作で化学物質や特殊器具を扱う場合には、十分な換気と安全対策が不可欠です。これらの化学物質や製作工程を統括する現地法を必ず確認してください。
          • 収納性:細かなパーツを整理するには、わかりやすく小分けされた収納スペースが必須です。

          カナダ発のジュエリーブランドHawkly社の創立者であるジリアンは、「作業場には製作用のベンチ、フレキシブルシャフト(回転工具)、そして安全性の確保が必要不可欠です。フレキシブルシャフトは、ジュエリーの穴あけ作業、仕上げ、研磨など、多用途に使える素晴らしいツールです。さらにフェイスマスクと安全ゴーグルの使用、そして髪が工具に巻き込まれないように髪の長い人は後ろにまとめることを推奨しています」と説明します。

          製作チームの人数が増えたてきた、あるいは金属加工や銀細工などで作業場の要件がより複雑である場合には、自宅以外の商業空間に移ることも検討するといいでしょう。事業立ち上げ当初で予算がない場合には、共有の作業スペースを借りたり、他のクリエイターたちと作業場や機器にかかる費用を共有したりすることもおすすめです。Hawkly社のジリアンは、自身のアトリエを他の2社と共有しているそうです。

          他者と空間を共有することは、起業家の孤独感を払拭することにも役立つと言います。「Bikoを立ち上げた後しばらくの間は、アトリエに一人でいると淋しくなるので、別のアパレル店舗で週一のペースで働いていました」とBiko社のコリーヌも共感しています。

          ジュエリー製作用機器や工具

          ジュエリー製作に必要な機器、工具、そして原石や原料などの素材は、オンラインでも卸売りされています。

          「卸売業者に関しては口コミに頼っています」と言うのはHawkly社のジリアン。彼女曰く「どこで素材を見つけているのかなど、他のデザイナーたちに躊躇せず相談した方がいい」と言います。

          さらに、ジリアンは展示会や業界のイベントなどに赴き、常に自分のネットワークを拡大し、新たな素材を発見することに努めているそうです。「新しいストーンやシルバーを調達できるお気に入りの場所は『ツーソンジェム&ミネラルショー』。世界中から実に何千件もの売り手が一同に集まる大規模なイベントです」と教えてくれました。

          ジュエリーブランド向けの写真撮影

          写真提供:Hawkly社

          他の投稿でも何度も言及されてきたように、商品写真によってオンライン販売の成功は大いに左右されます。多くの場合、シンプルな照明さえあればスマートフォンでも素晴らしい商品写真を撮影することができます。しかしジュエリーは微細なディテールや重要であることに加え表面が光を反射するため、同じようにはいきません。

          「写真撮影の予算はケチらないことが大切」
          -Biko社、コリーヌ・アネストポロス

          予算が少なくても「写真撮影の予算はケチらないことが大切」と言うのはBiko社のコリーヌ。プロの写真家はモデルの扱いにも慣れている他、複雑な照明を設定する技術にも長けています。撮影チームにはスタイリストやメイクアップアーティスト、そしてアシスタントを加えてもいいでしょう。

          モデルを雇うといってもそんなに高い費用を使うことはありません。「自分のポートフォリオを充実させたいと思っている人や、商品撮影に携わりたいというモデルはたくさんいます。だからと言ってその人たちにつけ込むわけではありません。事業を立ち上げたばかりなら、関心のある人たちを募って皆で協力し合えば、そこから素晴らしいものが作り出せるはずです」とコリーヌは言います。

          商品写真に関しては、異なる視点やアングルなど、以下のような二つのカテゴリーに分けた写真を撮影することが大切です:

          • シンプルな背景の前で撮影した詳細な商品写真:不必要なものを最小限に抑え、ジュエリーの微細なディテールや異なるアングルを際立たせた写真。コレクションのページ用にすっきりとした一貫性のあるルックを実現します。
          • モデルが商品を身につけた姿を撮影したライフスタイル写真:人が実際に身につけた時のサイズ感を見せることができると同時に、スタイリング提案をすることが可能(一つのイメージの中で複数アイテムを提案できるため、アップセリングには最適)。商品ページやルックブックの中で起用することがおすすめ。SNSに掲載しても効果的。

          商品だけに焦点を当てた白い背景の写真と、ジュエリーを身につけたモデルの写真の両方を使うWolf & Moon社。写真提供:Wolf & Moon社

          写真撮影の予算が十分に取れない場合には、相性の良いアパレルブランドと組んで撮影費用を削減することも可能です。あるいはファッション誌の撮影用にジュエリーを貸し出すことにより、商品写真を得ることができるだけでなく、商品の露出度を高めることもできます。

          必読リンク:

          ハンドメイドアクセサリーの販売方法:ウェブサイトの構築

          写真提供:Biko社

          さて、ジュエリー製作、ブランド構築、写真撮影についてがわかったところで、ここからはそれらをひとまとめにしていきましょう。ここまでくれば、もう少しで実際に運営するShopifyのネットショップを開設することができます。その前に、まずは無料体験に登録し、世界でも多くのハンドメイド作家や起業家が使っているShopifyを試してみましょう!

          ネットショップを開設しよう!

          Shopify無料トライアルはこちら

          ジュエリーに適した、写真がメインのテーマ(テンプレート)を選びましょう。ジュエリー事業にふさわしいと言えるのは、以下のようなテンプレートです:

          すっきりとした印象のテンプレートは、商品やブランドを際立たせてくれます。またほとんどのテンプレート上では、デザイナーやソフトウェア開発者でなくても機能をカスタマイズすることが可能です。

          ブランドのブログ投稿の中で、ジュエリー製作の着想源や舞台裏へと顧客を誘うRahul Patel社。写真提供:Rahul Patel社

          サイトの中には、ブランドの声を反映した感情を呼び起こす内容、つまりブランドについてお客様に感じてほしいことを記すべきです。その一方で、詳細でわかりやすい説明を記載することも大切です。商品説明にはブランドストーリーを反映させ、サイズ、素材(金属アレルギーのある人には重要)、そして必要に応じて素材の原産地情報を記載しましょう。ブランドストーリーを綴った「About」ページでは、製作工程などについても詳しく語ることができます。なお、ウェブサイトのどのページにおいても、ブランドの個性が光る文章を書くよう心掛けてください。

          必読リンク:

          アクセサリー事業のためのアプリ

          Shopifyにはアプリと呼ばれる拡張機能が多数揃っています。基本的な機能はShopifyの標準機能で足りますが、お店をもっとカスタマイズしたいという方は以下のアプリもチェックしてみましょう

          • Jewelfie:顧客が自分の写真をアップロードすることにより、ジュエリーを「試着」することできるアプリ
          • Loox - Photo Reviews:ウェブサイトに顧客の写真レビューを集めて追加するsアプリ
          • Instagram shop by SNPTInstagramのフィード画面から商品購入可能なギャラリー作成をするアプリ
          • Kiwi Size Chart & Recommender:顧客が納得した上での購入ができる、カスタムサイズチャート作成ができるアプリ

          自社商品のカスタムサイズガイド作成のためにKiwi Size Chartを活用したThe Rahul Patel Collection社。リングサイズとネックレスの長さを記載したイラスト付きチャートを含む。写真提供:Rahul Patel

          ハンドメイドアクセサリー事業のマーケティング

          ファッションやジュエリー業界は飽和状態にある市場です。その中で顧客があなたのブランドに注目するには、どうしたらよいでしょうか?マーケティングのどの部分にコストを費やすのかは、商品、オーディエンス、予算によって異なり、ある程度の試行錯誤が必要となります。

          2011年に競争が激化したことに気がついたBiko社のコリーヌは、ブランドの再生に投資することを決め、PR会社を雇って新ブランドの発信に焦点を当てたそうです。「PR会社を雇うのには費用がかかりますが、それ以上の価値があると思います」とコリーヌは言います。「そのおかげで今までで最も優れた広告を打ち出すことができました。あるブレスレットが特集された時には、その商品だけで5,000ドルもの売上を記録したくらいです」

          SNSマーケティング

          コリーヌはさらにInstagramインフルエンサーと協力し、1商品を1投稿と交換することにより成功を収めたと言います。それにはまず、インフルエンサーとやり取りする前に商品を厳選し、効果的なInstagramのハッシュタグを準備しておく必要があります。そうすることで、ブランドの雰囲気がインフルエンサーのアカウントにふさわしいかどうかを事前にチェックすることができるからです。「ブランドや商品に関するライフスタイルイメージを確立することが何よりも大切です」とコリーヌは話します。また、商品がメインの投稿と、インスピレーション用のコンテンツとのギャップを埋めることが重要であるとコリーヌは言います。「しばらくすると、ストーリーを物語る、一貫性のあるコンテンツからインスピレーションを受けていることがわかるようになるでしょう」

          Biko社のInstagram

            ポップアップ店舗、卸売、アートマーケット

            ニューヨーク拠点デザイナー、カイリー・ナカオによるニューヨーク州モントークでのサマー・ポップアップ。自身のジュエリーラインTarin Thomasとその他のコンテンポラリーブランドを厳選。写真提供:Tarin Thomas社

            注意:2021年現在、オンラインブランドが対面式での販売の機会を見つけるのは難しいかもしれません。新型コロナウイルス関連の制約のためにマーケットやポップアップを試すことが難しそうであれば、このセクションは飛ばして卸売市場の説明に進んでください。

            ジュエリーデザイナーとしてのコリーヌのキャリアは、地元のアパレル展示会で展示スペースを共有しようと持ちかけられた時に始まりました。当時のコリーヌにとってジュエリーは趣味の一つ。しかし2日間にわたる展示会の初日に手元にある商品をすべて完売した彼女は、自分の情熱をビジネスに変えるという考えが妥当であることを確信したと言います。

            「マーケットのような場所は、顧客に会い、フィードバックを直接もらう機会を与えてくれます」
            -Biko社、コリーヌ・アネストポロス

            新興ブランドにとって、アートマーケットはブランドの露出度を高め、オーディエンスを確立し、自分の考えの妥当性を確認することができる優れた場所です。また、オンライン事業を構築するにあたり、アートマーケットはとても重要だとコリーヌは言います。「マーケットのような場所は、顧客に会い、フィードバックを直接もらう機会を与えてくれます」。

            マーケットに参加する代わりに、自身のアトリエでイベントを開催することもできます。コリーヌは「サンプルセールは古い商品を一掃し、人々を集め、製作工程を見てもらうにはとても良い方法です」 と話します。自身の作業場に人を招くのが現実的でなければ、小売店の一部を借りてポップアップを開催するのも得策です。

            写真提供:Moorea Seal

            コリーヌは当初、自ら地元の小売店に赴き、委託や卸売契約をして事業を拡大していきました。前触れもなく売り込みに行くことは断られるリスクを伴いますが、一件でも採用してもらえればそこからスタートすることができる、と彼女は言います。

            卸売は依然としてBiko社の大半の売上げを占めています。コリーヌはまた、NordstormやSimons、そしてHudson’s Bay Companyなどの大手小売店にも営業をしたと言います。立ち上げたばかりのビジネスでならば、まずは控えめに小さな地元のブティックなどに売り込みに行くといいでしょう。

            希望の兆し

            ハンドメイドアクセサリーのような飽和した市場では、思い切った行動を取るのは恐れ多いかもしれません。しかしアクセサリーやジュエリー業界はゆっくりとしたスピードで参入できる業界でもあります。これまでにも多くのデザイナーたちが、初めは副業として、自宅の片隅から、そのように徐々にビジネスを始めていったのです。

            製作量が少量であるということは、自宅からデザインできることを意味しています。新しいデザイナーが入り込む余地はまだ十分にあります。「他から際立つには、自分の直感に従って誠実なデザインをし、顧客の言うことに耳を傾けることです」とHawkly社のジリアンは言います。さあ、勇気を出して、成功に向かっての第一歩を踏み出そうではありませんか!

            あわせて読みたい:自宅でお金を稼ぐ方法25選

            原文:Dayna Winter 翻訳:クリンカース恵子

            ハンドメイドアクセサリー製作に関するよくある質問

            ハンドメイド作家に資格は必要?

            基本的には必要ございません。なくても売れることはできます。ただし工具や機械によっては、使用するために資格が必要となるのでご注意ください。

            ハンドメイドジュエリーを製作するのに必要な工具は?

            製作しようとしているジュエリーの種類によって異なります。事前に作られたパーツの組み立てのみを必要とするファッションジュエリーであれば、ペンチなどのシンプルな工具だけで済みます。一方でファインジュエリーを製作するには、高価で特殊な機器が必要になります。

            ハンドメイドアクセサリー事業の立ち上げにはいくらかかる?

            ここでも、費用は製作工程の複雑さによって金額が異なります。自宅の片隅を使って、基本的な素材を揃えるだけならば、数万円ほどの投資で事業を始めることができます。特殊機器や高価な素材を使うなら高額なコストもかかります。

            自分のブランドを構築するためには何をすれば良い?

            ネットショップを構築して、パッケージやサイトの雰囲気などを作品と統一しましょう。About Usページを作って、ブランドを説明するのも重要です。

            ネットショップを開設しよう!

            Shopify無料トライアルはこちら

            トピック: