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ノートパソコンで小規模ビジネス向けローンの申し込みを行っている女性。

freeeって何? 確定申告はいくらから必要? やり方は?

Photo by: Sarah Pflug / Burst

確定申告は面倒」「何から始めたらいいかわからない」などと悩んでいませんか。確定申告が初めての場合はもちろん、毎年申告していても年に1度のことなのでやり方を忘れてしまうこともあるでしょう。

そもそも、確定申告は何のために必要なのでしょうか。事業やネットショップを始めたばかりでも必要なのか、簡単に済ませる方法はあるのかなど、いざ申告しようとするとさまざまな疑問が浮かんでくるかもしれません。

今回の記事は、確定申告の基本的な考え方や流れを解説するとともに、freeeやよいの青色申告オンラインマネーフォワードのような確定申告ソフトについても紹介します。

目次

確定申告とは

Matthew Henry

Photo by Matthew Henry / Burst

確定申告とは、「納めるべき所得税を計算して税務署に申告すること」です。

自分が支払うべき税金額は、前年の1月から12月までにいくら儲けたか(所得)によって決まります。所得は以下の方法で計算することができます。

(所得)=(売上)−(経費)

何のために確定申告をする吗?

私たちは稼いだ金額に対して税金を納める義務があります。会社員の場合は、雇用者(会社)が年末調整で税金額を計算してくれますが、フリーランスとして会社に属さずに働いている場合や個人事業主として開業している場合は、支払うべき税金額を自分自身で計算して確定申告をすることが必要です。

また、確定申告が必要なのはフリーランスや個人事業主だけではありません。会社員の場合でも、副業やダブルワークなどによって一定以上の収入を得ている場合には、確定申告をして稼いだ分の税金を納めることが求められています。

あわせて読みたい:副業の確定申告について

確定申告の時期はいつ?

確定申告の時期は、原則として2月16日から3月15日までの1ヶ月間です。年によっては期限の変動がありますが、期日までに必要書類を税務署に提出できるように、余裕を持って準備をしましょう。

なお、2021年分の確定申告期間は、2022年2月16日から3月15日までです。過去2年は新型コロナウイルスの影響により提出期限が延長されましたが、2022年は一律の延長はありません。やむをえず申告が遅れる場合には所轄税務署長に「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を申請し、承認を受けた場合にのみ期限延長が認められます。

確定申告をしないとどうなる?

確定申告を怠って本来納めるべき税金額を納めなかった場合、脱税と見なされて処罰を受けたり、遅延したペナルティとしてさらに多くの税金が徴収されたりする可能性があります。

逆に、税金を納め過ぎていた場合は還付を受ける権利がありますが、確定申告をしないと受け取ることができません。以下のような場合は、確定申告をすることによって税金が還付されます。

  • 事業で赤字が出た
  • 中途退社をして年末調整を受けていない
  • 医療費が年間10万円を超えた
  • 住宅ローンを組んだ
  • 寄付やふるさと納税をした

確定申告はいくらから必要?

Sarah Pflug

Photo by: Sarah Pflug / Burst

扶養の範囲内で働きたい場合、税金が増えない程度で副業やアルバイトをしたい場合、ネットショップが売れていない場合などは、どの程度の収入があった場合に確定申告が必要になるのかが気になるポイントでしょう。以下、確定申告が必要となる金額を整理しました。

フリーランス・個人事業主の場合

フリーランスや個人事業主の場合、売上から経費を引いた金額(所得)が48万円(所得金額が2400万円以下の場合の基礎控除額)を超えると確定申告をする必要があります。売上が少ない場合でも、所得が48万円を上回ると確定申告をする義務が発生します。

会社員が副業をする場合

年末調整を行なっている会社員であっても、副業の売上から経費を引いた金額(所得)が20万円を上回る場合には確定申告が必要となります。逆に、副業による所得が20万円以下の場合は確定申告をする必要がありません。

複数の会社から給与を得ている場合

複数の仕事を掛け持ちしていて2か所以上から給与が発生している場合、年末調整を行っていない方の所得が20万円を超えると確定申告の対象となります。この場合も、所得が20万円以下であれば確定申告は不要です。

不動産や株取引による収入がある場合

家や土地の賃貸収入がある場合や株取引で利益を得た場合には、確定申告が必要です。基準となる所得額は、フリーランス・個人事業主の場合と同様の48万円です。

確定申告の流れ

Sarah Pflug
Photo by: Sarah Pflug / Burst

確定申告の期間は1ヶ月しかありません。書類の提出期限直前に慌てないように、基本的な4つのステップを理解しておきましょう。

1)レシートや領収書を準備する

前年1月1日から12月31日までのお金の出入りを把握するために必要なものを用意します。

<支出がわかるもの>

  • レシート、領収書、クレジットカードの明細など

<収入がわかるもの>

  • 請求書、預金通帳など

2)帳簿をつける

領収書や請求書などが準備できたら、帳簿をつけて1年間のお金の流れを記録します。帳簿のつけ方として、以下のような方法が一般的です。

  • 手書きで帳簿をつける
  • エクセルで帳簿をつける
  • 確定申告ソフトを活用する

3)確定申告書を作成する

1年間の取引を記録できたら、決められたフォーマット通りに確定申告書を作成します。確定申告書の作成方法には、3つの方法があります。

  • 税務署で確定申告書を入手(または国税庁のホームページからダウンロード)し、必要事項を手書きで記入する
  • 国税庁のホームページ(確定申告書等作成コーナー)にアクセスし、画面の案内に従って必要事項を入力する
  • 確定申告ソフトを活用する

4)確定申告書を提出する

確定申告書が完成したら、税務署に書類を提出します。書類の提出方法には以下の方法があります。

  • 国税庁の窓口へ持参する
  • 国税庁宛に郵送する
  • e-TAX(イータックス)を利用して電子申告する

確定申告の方法を徹底比較

帳簿のつけ方や書類の作成方法、提出方法に規定はありませんが、個人事業主におすすめする確定申告の方法は以下の3つです。

  • 国税庁のホームページ(確定申告書等作成コーナー)を活用
  • 税理士に依頼
  • 確定申告ソフトを活用

<確定申告方法の比較表>

国税庁のホームページ

税理士

確定申告ソフト

帳簿づけが可能

×

書類の作成・提出が可能

専門知識が不要

手間が省ける

×

コストがかからない

×

国税庁のホームページ

国税庁のホームページにある確定申告書類等作成コーナーは、サイトにアクセスさえすれば無料で利用できます。画面の指示に従って必要事項を入力していくと書類の作成から提出までを済ませることができるので、手書きで書類を作成するよりも便利です。

ただし、国税庁のホームページでは帳簿を作成することができないため、事前に自分で済ませておく必要があります。帳簿づけが苦にならない場合にはおすすめの方法です。

<こんな場合におすすめ>

  • コストをかけずに確定申告をしたい
  • 帳簿づけは苦にならない

税理士に依頼

日々の業務が忙しくて手が回らない場合や帳簿の作成に自信がない場合には、税理士に確定申告を依頼するという方法もあります。プロに依頼をすれば、ミス防止はもちろんのこと、節税対策も万全にすることが期待できます。

ただし、専門家に依頼する分、当然コストはかかってきます(数十万円程度)。予算に余裕があり、十分な費用対効果が期待できる場合におすすめの方法です。

<こんな場合におすすめ>

  • 確定申告を自分でやる時間がない
  • 予算に余裕がある

確定申告ソフト

税理士に依頼するまでは考えていないけれど、面倒でややこしい帳簿づけを簡単に済ませたいという場合には、確定申告ソフトがおすすめです。確定申告ソフトにはさまざまなものがありますが、基本的には帳簿づけ、申告書の作成、提出という3ステップに対応しています。

なかには無料で利用できる確定申告ソフトもありますが、多くの場合サービス内容が限定的です。有料の確定申告ソフトでも月額1000円前後から利用できる場合が多いので、自分の目的にあったものを選ぶと良いでしょう。

<こんな場合におすすめ>

  • 時間をかけずに確定申告を済ませたい
  • 帳簿づけを楽にしたい

おすすめの確定申告ソフト

Shopify Partners

Photo by Shopify Partners / Burst

確定申告ソフトにはさまざまなサービスやプランがあり、どれを選んだらいいかわからないということもあるでしょう。そこで、複式簿記で帳簿をつけることが義務付けられている青色申告にも対応しているサービスを3つ紹介します。

  • freee
  • やよいの青色申告オンライン
  • マネーフォワード

freee

freeeは近年シェアを拡大している注目の確定申告ソフトです。質問に答えていくだけで簡単に確定申告の書類が作成できるのが人気のポイントです。また、レシートや領収書をスマホのカメラで撮影するだけで金額や日付が自動で読み取れ、さらには勘定科目までもを推測表示してくれるので、初めての確定申告でも安心です。

<こんな場合におすすめ>

  • 確定申告は初めて
  • スマホで確定申告を行いたい

<料金>

  • スターター(年額プラン):980円/月
  • スタンダード(年額プラン):1,980円/月
  • プレミアム(年額プラン):3,316円/月

やよいの青色申告オンライン

弥生会計が提供する確定申告ソフトは22年連続売上ナンバーワンを誇っています。初年度は無料で利用できるプランがあるほか、プランのグレードを上げると電話やメールでの操作質問や業務相談も可能になります。便利な機能に加え、充実したサポートにも期待したいという場合にお勧めです。

<こんな場合におすすめ>

  • 確定申告は初めて
  • 実績豊富なサービスを利用したい

<料金>

  • セルフプラン:初年度は全ての機能が無料 (次年度は8,000円年)
  • ベーシックプラン:6,000円/年(次年度は12,000円/年)
  • トータルプラン:10,000円/年(次年度は20,000円/年)

マネーフォワード

マネーフォワードはある程度の簿記の知識がある個人事業主にも選ばれている確定申告ソフトです。銀行やクレジットカードの明細の自動取得できるほか、会計レポートの出力や請求・経費精算との連携などの便利な機能が充実しているため、会計業務の効率化を目指す場合におすすめです。

<こんな場合におすすめ>

  • 多少の簿記の知識がある
  • 会計業務を効率化したい

<料金>

  • パーソナルミニ(年額プラン): 800円/月
  • パーソナル(年額プラン):980円/月
  • パーソナルプラス(年額プラン):2,980円/月

確定申告をスムーズに行うポイント

Sarah Pflug
Photo by: Sarah Pflug / Burst

確定申告をスムーズに行うコツとして、3つのポイントがあります。

書類の保管場所を決めておく

確定申告の時期になって慌ててレシートや請求書を探していては、肝心の書類作成にたどりつきません。普段から確定申告書の作成に必要な書類を保管する場所を決めて順番に保管していけば、無駄な時間が省けます。

毎月の収支を記録しておく

確定申告は年に1度ですが、1年間のお金の出入りをまとめて記録するのは大変です。freee、やよいの青色申告オンライン、マネーフォワードのような確定申告ソフトを利用すれば、毎月の帳簿を簡単につけることができるので、毎月少しずつ記録していくと良いでしょう。

何が経費になるのかを理解する

確定申告でとりわけ重要なポイントは「何が経費になるのか」を正しく理解することです。納めるべき税金は売上から経費を引いた金額(所得)になるため、経費を正しく管理することで節税にもつながります。

例えば、ネットショップを運営する場合、経費として計上できるものは以下の通りです。

  • 自社ECサイトの構築費・月額利用料
  • 集客のための広告宣伝費
  • 梱包費用
  • 商品の送料
  • 販売手数料
  • ネットショップ運営に関する書籍やセミナー料
  • オフィスや倉庫の賃料・電気代(在宅ワークの場合は按分)
  • インターネット使用的料

確定申告は効率よく進めよう!

面倒だと思いがちな確定申告。しかし、毎月の帳簿をつけていれば実はそれほど難しく考える必要はありません。

どうしても時間がない場合には税理士に依頼することもできますが、自分で収支を記録することを習慣づければ事業の運営を見直すきっかけになります。これからネットショップを開設したいと思っている場合にはネットショップを構築するためのツールを選ぶための判断材料になり、すでにネットショップを運営している場合にはサイトリニューアル海外進出への糸口にもなるので、確定申告は決して無駄な作業にはならないでしょう。

そうは言っても、日々の膨大な取引を記録するのは時間がかかります。freee、やよいの青色申告オンライン、マネーフォワードのように簡単に会計処理ができる確定申告ソフトを利用して時短を図り、確定申告を効率よく済ませましょう。

よくある質問

freeeとは?

freeeとは、近年シェアを拡大しているSaaS型の確定申告ソフトです。質問に答えていくだけで簡単に確定申告の書類が作成できるのが人気のポイントです。また、レシートや領収書をスマホのカメラで撮影するだけで金額や日付が自動で読み取れ、さらには勘定科目までもを推測表示してくれるので、初めての確定申告でも安心です。

確定申告の期間は?

原則として毎年、2月16日から3月15日までの1ヶ月間です。年によっては期限の変動がありますが、期日までに必要書類を税務署に提出できるように、余裕を持って準備をしましょう。

確定申告をする意味は?

私たちは稼いだ金額に対して税金を納める義務があります。会社員の場合は、雇用者(会社)が年末調整で税金額を計算してくれますが、フリーランスとして会社に属さずに働いている場合や個人事業主として開業している場合は、支払うべき税金額を自分自身で計算して確定申告をすることが必要です。

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