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ノートパソコンで小規模ビジネス向けローンの申し込みを行っている女性。

キャッシュフローはとても大事!キャッシュフロー管理で失敗しない方法とは

キャッシュフローを説明

キャッシュフローの改善は、どのようなビジネスにおいて大事なテーマです。どれほど優れたビジネスモデルであっても、どれだけ利益を生み出していようと、どれほど投資家やアクセラレーターに恵まれていようと、変わらずに直面する問題です。キャッシュフローを管理できなければ、ビジネスでは生き残ることができないでしょうし、ある調査によると、企業の82%がキャッシュフロー管理のスキル不足が原因で失敗しています。ビジネスに多大な影響を与える重要な要素の一つが、キャッシュフローとその管理なのです。

常に先へ先へと投資しているために、新規のビジネスや成長過程にあるビジネスは、不足分を補って余りあるようなキャッシュを持ち合わせていないことがよく起こります。また、急成長するタイミングの事業開始後の数年間は、キャッシュフローにおいて最も重要な時期になります。

他にも理由は色々あるのですが、キャッシュフローが上手くいかないことが原因で、新事業を立ち上げたくとも実現し難いといったこともあります。それでは、今日はこのキャッシュフローの問題に取り組んでみましょう!

キャッシュフロー管理とは何か?

そもそも、キャッシュフローとは正確には何を指すのでしょう?キャッシュフローとは、出入りする金額であり、現金及び現金以外のお金の流れのことです。良いキャッシュフローとは、出て行くよりも多くのお金が入ってくることであり、良くないキャッシュフローとは、必要とする支出金額を、収入によってカバーすることができない状態をいいます。

キャッシュフローを計算するために、企業は特定の期間を定め、始まりと終わりの時点の利用可能な現金に注目します。この期間というのは、週であったり月であったりしますが、期間の開始日よりも末日の方が金額が多い場合には良いキャッシュフロー、末日にマイナスとなっている場合には良くないキャッシュフローということです。

キャッシュフロー管理を改善することは、ビジネスに貢献できる最高の方法の一つなのです。さらには、個人的な財政を助け、他の事業に持ち越すこともできる重要なスキルです。

キャッシュフローと収益性の違いとは?

キャッシュフローと収益性の違いとは

キャッシュフローは、収益性とイコールではありません。収益性の高いビジネスであっても、支払いができない可能性も時にはあるからです。また、企業が財務上の義務を全て果たしているからといって、そのことが利益をもたらすわけでもありません。

利益とは会計用語であり,実際のところ,紙の上にしか存在しないものです。利益の測定は,ビジネスを測るための一つの方法にすぎず、実際にビジネスが日ごとどのような状態で推移しているかについては、多くを教えてくれるものではありません。

利益の計算方法

利益を計算するための最初のステップとは、総収入から商品コストを差し引くことです。その差額は売上総利益となります。

収益 - 売上原価 = 売上総利益

例えば、椅子を1000万円分売ったときの、椅子の卸売価格が500万円だとしたら、売上総利益は500万円になります。

収入:1000万円

売上原価:-500万円

売上総利益:500万円

もちろん、椅子の保管場所であったり、広告掲載費用などの経費もかかることでしょう。これらの経費は営業費用と呼ばれ、同じく売上総利益から差し引かれます。

また、営業費用には、家賃、備品、給与、マーケティングなど、販売する商品とは直接関係のない経費も含まれます。

次に、売上総利益から営業費用を差し引くことです。この差額は、純利益となります。

収入:1000万円

売上原価:-500万円

売上総利益:500万円

営業経費:-350万円

純利益:150万円

この結果、純利益がプラスであれば、お金を稼いだことになりますし、マイナスであればお金を失ったということになります。このレポート全体を、損益計算書または損益(profit and loss, P&L)と呼びます。

利益における「問題」

損益計算書には問題があって、事業全体を示すものではないということです。いくつかの重要な箇所が欠けていますので、以下ご説明しましょう。

1. 債務返済

返済義務のあるビジネスローンやその他開店資金がある場合、この損益計算書には反映されません。たとえ借金返済によって多くの現金を使うとしても、ここではローンの利子のみが損益に含まれます。

2. 設備の支払い

機材などの設備を大量に購入した場合、この費用はここには提示されません。これらの費用は、設備の寿命が続く全期間に渡って計上されます。例えば、缶詰のラインに1000万円を使い、10年間続くと予測した場合、設備に対する費用を全て前払いしなければならないとしても、損益計算書には、10年間、毎年100万円の費用として計上されます。

3. 税金

純利益は、この時点で課税されないことに注意してください。利益のすべてが現金で利用可能であったとしても、一点に集中して費やすことはできないでしょう。

4. 受け取ったキャッシュ

多くの企業は発生主義会計を使用しています。発生主義会計では、まだお金を受け取っていなくても収益を記録します。紙の上では、2000万円の売上があるかもしれませんが、まだ誰からも支払われていないのであれば、支払いに苦労することになるでしょう。

さらに、在庫品がある場合、商品全てに価値が存在していますから、それもまた損益計算書に含まれます。現金を得るには、まず商品を販売しなければなりません。

中小企業の会計について詳しく読む

キャッシュフローはタイミングが全て!

キャッシュフローはタイミングがすべてです。1ヶ月または1年の間に利益を上げるかもしれませんが、特定の日や週には利益を得られないといった場合にはどうなるでしょうか。月初に支払いがある場合、月末までに現金が入らないのであれば、たとえ月末には支出より多く入ってくるとしても、キャッシュフローの問題を抱えていることになります。

これが利益の扱い方であり、損益計算書といった紙上において利益が出ていないのであれば、良くない状態なのです。ビジネスを継続したければ、収入を増やすか、支出を減らす必要があります。

けれども、利益を上げているからといって、放っておいても上手くいくというわけでもありません。特に成長している時には、しっかりと現金の流れを見ていく必要があります。

キャッシュフロー管理が重要な理由

難しいこともありますが、キャッシュフローを理解し、効果的に管理することには大きなメリットがあります。以下、挙げていきましょう!

1. 不足分を予測する

現金を管理することの最大の利点は、不足しそうな時期をあらかじめ予測できることです。適切なシステムが整備されていれば、数週間から数ヶ月前に不足金額を予測でき、計画を立てる時間も与えられます。

上記の場合、実際にこのようなことが可能です。

  • 家主に電話をし、支払い期限を遅らせてもらうよう頼む
  • 税関での支払いを延期するため、出荷を数週間遅らせる
  • 迅速にプロモーションをし、追加販売を行う
  • 未払いの請求を回収してまわる

2. ストレスが減る

キャッシュフローをしっかりと管理することで、ストレスをかなり軽減させることができます。多くの起業家にとって、支払いへの不安を抱える時というのは、今何が起こっているのかを把握できず、今後上手くいくかどうかが分からないからなのです。

見通しがあまり良くない場合でも、今何が起きているのかを状況を把握できていれば、準備ができますし、対処方法も分かることでしょう。

3. いつ成長するかを知る

キャッシュフローを監視していると、ビジネスを成長させるにはどれだけ費用を投じなければならないかが正確に分かります。損益計算書においてお金に余裕があるからといって、実際に使えるいうことではありません。

同じような例として、銀行口座に200万円あるからといって、すべて使えるということでもありません。今後の支払いに必要となるかもしれませんし、数週間や数ヶ月といった期間のキャッシュフローを把握することで、どれだけ手元に残るのか、そして貯金にまわすのか成長に投資するのかを判断することができるでしょう。

4. レバレッジを獲得する

優れたキャッシュフロー管理は、レバレッジとして働きます。不足分を補うために銀行の与信枠が必要な場合や、サービスを中断することなくサプライヤーに数週間の支払い猶予をお願いするなど、優れたキャッシュフローシステムにバックアップされつつ、信頼を築くことができます。

銀行は、一般的にこの種のプランを見ることを好みます。いつ資金を返済できるかが明確に見てとれる場合にはなおさらです。サプライヤーは、どのようにいつ支払うかを正確に伝えることができれば、彼らはより柔軟な対応をしてくれる傾向にあります。信頼を得ることができれば、ビジネスの浮き沈みを通しても、共に歩みたいと望んでくれるものなのです。

5. より正確に!

キャッシュフローは、予算よりもはるかに正確です。予算は、どのようなことをしたいのかを教えてくれます。希望観測的であり、起業家というのもまた本質的に楽観的です。キャッシュフローの予測では、実際に何が起きているのかを把握できますので、年初に計画したものとは異なっていても、対処することが可能なのです。

ビジネスを始めるにあたって、キャッシュフローについてあまり考えることなく、ただ上手くいくのを願っているというのはよくあるケースですが、それではリスクに見合いません。しっかりお金を管理し、より安らいだ気持ちで臨みましょう。

キャッシュフローを予測し、管理する方法


キャッシュフローを管理するのに役立つ有料のツールが数多くありますが、ここでは最適なものとして無料のツールがおすすめです。誰でも使えるGoogleのスプレッドシートを利用して、キャッシュフローの計算書を作成してみてはいかがでしょうか。手作業ですが、設定にそれほど時間がかからず、追跡も簡単です。

さらに、その場でカスタマイズでき、特定のニーズや状況に合わせ、大まかにも具体的にも容易に対応できます。スプレッドシートを作成し、更新してより明確に状況を把握しましょう。

キャッシュフローのスプレッドシートは、現金がどこに向かっているのかその流れが分かり、キャッシュフローを視覚化し、アプローチを調整するための最適な方法となります。

キャッシュフロー計算書とは何か?

キャッシュフロー計算書とは、月や四半期、年ごとなどの会計期間において、出入りする現金の計算書です。キャッシュフローを追跡し、資金の移動先を確認できます。ここでは、対象期間中に得た現金をどのように使用したかが表示されます。

ほとんどの企業は、週ごとに計画を立てることで最も効果的に機能します。ただし、毎日必要なビジネスもあれば、毎月だけで大丈夫なビジネスもあります。一つ一つの出費項目ごとに設定することも、カテゴリー別にすることも可能で、それはビジネスの規模と複雑さによって異なります。

期間もまた、企業によっては6ヶ月間であったり、2週間であったりしますが、一般的には、およそ4~6週間を正確に予測できるようにしましょう。経験則からいって、期間がより長くなるほど、予測は正確でなくなる傾向があります。それでは、以下ステップを4つに分けてご紹介します。

ステップ1:経費を予測する

最初のステップは、進行中の全ての財務上の義務をレイアウトすることです。支払わなければならない全ての対象項目のリストを作ることから始めましょう。家賃、給料、広告、ソフトウェア料金、ローン返済など、必要な項目全てを加えてください。

そして、経費の金額、及び支払い期日を記入します。抜け落ちてしまう項目がないよう、銀行やクレジットカードの明細書を見て、他にどのような経費があるかを確認しましょう。

ステップ2:収入を予測する

次に、週ごとの収入を予測します。多くの企業は、売上高の変動を経験するため、ここはなかなか難しいポイントでもあります。できるだけ正確になるよう努めましょう。また、ビジネスが確立されてゆくに従い、簡単になります。

まずは保証された収入を記入することから始めます。サブスクリプション(定額制)として販売している場合や、長期契約を結んでいる場合は、今後生じてくる収入を把握でき、数値が上昇するのか、下降するのか、平行線を辿るのかなどを見積もることができます。売上の大部分を初めてのお客様を通して得ているならば、見積りはより難しくなるでしょう。それでも今後数週間、数ヶ月間に渡る予測値を持つべきですし、それが現実に近いものであるほど好ましくなります。

予測に役立つものとしては当然ですが過去のデータがあります。多くの場合、1年前の今週の売上は、今年の先週の売上よりも正確と言えるでしょう。過去のデータは、年間のサイクルと季節性が考慮されるためです。昨年からの成長を信じるならば、金額を増やすことができますが、ここで悪い結果に終わらないためには、保守的であることも重要になります。

毎週の収入を予測する時は、ホリデーシーズンや時期による売上の落ち込み、収入にプラスとなるような広告や重要な取引について、注意を払う必要があります。

ステップ3:データを入力する

次に、データを入力します。まず、キャッシュフロー予測用の無料テンプレートをゲット(ファイル > コピーを作成)して、各支出と収入の行をカスタマイズします。必要に応じて細かな詳細に分けても、大まかでも構いません。

キャッシュフロー予測のテンプレ

一つのサイトのみで商品を販売している場合、その収入源は一つだけとなります。小売店やポップアップストアなど多角的な販売チャネルを利用している場合は、予測を容易にするため、それぞれにつき一行を設定しましょう。

そして、収入が入って使用可能になる予定の週に金額を入力してください。銀行口座に反映されるまでに数日かかる場合もあります。

同様に支出も入力しましょう。週1回、隔週、月1回など色々と支出の種類があるかと思います。また、他にも様々な雑費が発生していると思いますので、スプレッドシートに記入する際に、「その他」という項目を作りましょう。

初週の開始残高を記入します。次の週からは、収入と支出に基づいて自動的に予測されるでしょう。

ステップ4:スプレッドシートを更新する

キャッシュフロー予測のスプレッドシートはリアルタイムのドキュメントです。Googleシートのままにしておくと、いつでもどこでも利用でき、会計士や他の従業員などとも簡単に共有できます。

優れたキャッシュフローのシートは、定期的に更新されます。週に一度ログインして、期末の銀行残高を更新しましょう。以前の計算と一致しない場合、その理由を明確にします。忘れていた単発の経費があったり、最初の収入予測の時点で少々楽観的過ぎたことに気づくかもしれません。

次に、先週の箇所を非表示にします。過去のデータは一旦必要なくなります。

列を非表示に

最後に、新しい週の予測金額を追加します。常に先々まで計画することができるよう、最低でも4~6週間分をレイアウトするようにしましょう。

不足が予測される時には、期末残高が赤く変わり、警告してくれます。こちらのテンプレートでは、3週目に不足となることが予測されているのが分かります。

不足分は赤く表示

あらかじめ知ることにより、この会社は商品のサプライヤーに連絡し、次の支払いについて再交渉することができます。その週に全額5千ドルを支払う代わりに、3千ドルを支払い、翌週に残額2千ドルを支払うといったことも可能になるでしょう。

無料のキャッシュフロー予測テンプレートをゲット

もし、まだキャッシュフロー予測を行なっていない場合は、ぜひ無料のキャッシュフロー予測テンプレートをゲットしましょう。コピーを作成するには、Googleアカウントにログインする必要があります。

特に大変なことではありませんが、未来についてしっかりと予測することはとても大事です。そして、ほとんどの企業は、適切なキャッシュフロー管理なしには生き残ることができません。早速、時間をかけて整理をしましょう!

以上、キャッシュフローの大切さと具体的な管理方法についてご案内しました。少しでも皆さまの成長のお役に立てると幸いです!

よくある質問

キャッシュフローとは何?

キャッシュフローとは、出入りする金額であり、現金及び現金以外のお金の流れのことです。良いキャッシュフローとは、出て行くよりも多くのお金が入ってくることであり、良くないキャッシュフローとは、必要とする支出金額を、収入によってカバーすることができない状態をいいます。

キャッシュフロー管理は重要?

重要です。ある調査によると、企業の82%がキャッシュフロー管理のスキル不足が原因で失敗しています。ビジネスに多大な影響を与える重要な要素の一つが、キャッシュフローとその管理なのです。

キャッシュフローと収益性の違いとは?

キャッシュフローは、収益性とイコールではありません。収益性の高いビジネスであっても、支払いができない可能性も時にはあるからです。また、企業が財務上の義務を全て果たしているからといって、そのことが利益をもたらすわけでもありません。

儲かっていればキャッシュフローは気にしなくて良い?

そんなことはありません。キャッシュフローはタイミングがすべてです。基本的に利益を上げるかもしれませんが、特定の日や週には利益を得られない場合を考えてみましょう。月初に支払いがある場合、月末までに現金が入らないのであれば、たとえ月末には支出より多く入ってくるとしても、キャッシュフローの問題を抱えていることになります。

キャッシュフローを予測し、管理する方法とは?

キャッシュフローを管理するのに役立つ有料のツールが数多くありますが、ここでは無料のツールがおすすめです。誰でも使えるGoogleのスプレッドシートを利用して、キャッシュフローの計算書を作成してみてはいかがでしょうか。

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