多大なる努力の末、ついに待望のShopifyネットショップをローンチする時がやってきました。とてもエキサイティングである一方で、戸惑いを感じるかもしれません。
スムーズなローンチ初日を迎えるために、やるべきことをすべてやったかわからなくなってしまうこともあるでしょう。すべての商品を正確にアップロードできているか、ネットショップのマーケティング計画は作成したか、ウェブサイトは信頼できる質にできあがっているかどうかなど、いくつもの考えが脳裏をよぎるのではないでしょうか。
ビジネスを始める際には、あてどなく慌てふためいてしまう代わりに、順序立ったアプローチを取ることをおすすめします。まずは落ち着いて、ここで紹介する便利なチェックリストで頭を整理してみてはいかがでしょうか。
なぜチェックリストは大切なのか?
あなたの新しいネットショップは立派な見栄えをしています。商品もアップロードされ準備は万端。必要なSNSのアカウントも設定しました。でも、何か忘れていることはありませんか?
多くの変動要素を伴う起業時には、シンプルながら重要なステップを見落としてしまうことは多々あることです。物事を順調に進ませたい時には、チェックリストがあると曖昧なことを軽減でき、やるべきことをしっかりと整理することができます。
パイロットや宇宙飛行士は、チェックリストを毎回のフライト時に使用します。B-17機用のチェックリストが作成された後に、パイロットたちはB-17機18機で180万時間もの飛行を何事もなく終え、航空機は安全だということを政府に証明しました。さらに、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌の調査によると、医療現場での複雑化や間違いを軽減することにチェックリストが多いに役立つということがわかっています。
「優れたチェックリストは、困難な状況においても簡単に使用することができるように、正確かつ効率的で、的を射たものです。すべてのことを事細かに説明するものではないので、チェックリストでは飛行機を飛ばすことはできません。その代わりに、凄腕の専門家でさえ見落としてしまうような、非常に重要なステップのみをリマインダーとして記しています。優れたチェックリストは何よりも実用的なものなのです」
—『The Checklist Manifesto』著者、アトゥル・ガワンデ
小規模なビジネスであっても、必須要件を物理的に作成するアプローチを取ることは、曖昧なことを明確にし、見逃せない作業を表面化してくれるためとても便利な方法です。
だからこそ、Shopifyネットショップを開始する前に、シンプルで効果的なチェックリストを作成することは非常に意義のあることです。ここでは、そのチェックリストの作成方法をご紹介していきます。
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あなたの「Shopifyネットショップ:ローンチ前の要チェックリスト」
- 利用可能な販売チャネルを追加する
- カスタムドメインを追加する
- 決済設定を再確認する
- 標準ページを準備する
- メール通知設定の見直しをする
- コンテンツの監査を実施する
- 自分のウェブサイト上のすべての画像を最適化する
- アナリティクスツールをインストールする
- ローンチ前のマーケティング計画を作成する
- 課税&配送料設定を調整する
- 買い物客からの問合わせ方法を簡略化する
- 必要最低限のアプリだけインストールする
- 支払い情報を設定する
1.利用可能な販売チャネルを追加する
ハーバード・ビジネス・レビューの2017年実施アンケートによると、オンラインだけで買い物をする消費者は全体の7%のみということがわかりました。消費者拠点は急速にマルチチャネル化しており、実際に一つのブランドにおいて一回購入するに至るまで、消費者の73%が複数の流通経路を経由することがわかっています。
オンラインショップでマルチチャネルリテールの利便性を高めたいとお考えの場合には、まずご自分のビジネスに最適な販売チャネルを選び、その上で利用可能な販売チャネルをご自分のネットショップに追加してください。
以下では、Shopifyネットショップに追加できる販売チャネルのいくつかをご紹介します:
これらの販売チャネルはすべて、Shopifyビジネスの主要システムと連携しています。そのため、すべてのプラットフォーム上で、注文履歴、商品、顧客のトラッキングをすることが可能です。
Cupshe社は5,000万ドル以上の年商があるショップです。収入の35%は、直接もしくは間接的にSNSから得たものです。
インスタグラムショッピングを開始したORO LOS ANGELES社は、Instagramに直接起因する前月比売上を、実に29.3%増加させることに成功しました。
さらに、米国のAmazon上で販売チャネルをオープンしたSarah’s Treats & Treasures社は、プラットフォーム上での市場牽引力を直ちに獲得することに成功しました。現在のAmazonにおける売上は、全体の発注量の76.8%を占めています。
2. カスタムドメインを追加する
これは私がネットショップのローンチ時にいつも最初に行うことです。人によっては優先順位が低い項目であるかもしれませんが、カスタムドメインをサイトに追加すると、ブランド認知のチャンスやユーザーが覚えやすいURLを提供してくれます。
まずドメイン名の検索を実施し、あなたのビジネスネームが使用可能かどうかを調べます。使用可能であり、同じ業界の他事業者により既に商標登録されていないようであれば、Shopifyを通して直接カスタムドメイン名を購入することができます。
カスタムドメイン名が使用不可な場合でも、白紙に戻す必要はありません。このような時は少し柔軟に対応すればいいだけです。例えば、Pepper社は「wearpepper.com」というカスタムドメイン名をショップのURLとして使用しています。
また、異なるトップレベルドメイン(TLD)を使用することもできます。TLDはURLの「.com」を示します。多くのウェブサイトが「.gov」や「.org」などの異なったドメインを使用していることにお気付きの方もいるでしょう。現在では複数のドメインから適切なものを選択することが可能です。
Eコマースでは「.store」や「.shop」というTLDが普及していますが、これも柔軟に対応することができるものです。例えばDriftaway Coffee社のウェブサイトでは、「driftaway.coffee」というTLDを使用しています。
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3. 決済設定を再確認する
これは簡単に手早く確認することができる項目です。ショップへのアクセスを促す前に、ユーザーが購入処理を完了することができるかどうかを実際に確認しておきましょう。支払いゲートウェイを稼働させた上でテスト注文を入力し、すべてが滞りなく処理できるかどうかを確認します。確認後にはすぐに発注内容の返金処理をすることができます。
4. 標準ページを準備する
サイトを訪れた人たちのために、あなたの会社を知ることができるページを設定するのはとても大切なことです。
以下では、オンラインショップのサイトマップに含めるべき、おすすめページをいくつかご紹介します:
ホームページ:ホームページは、サイトの中で最も重要なページと言ってもいいでしょう。多くの場合、ユーザーが訪れる1番目、もしくは2番目のページとなるはずです。オンラインストアをはじめ、下記で紹介している重要なページに辿り着けるように、明確なナビゲーションを念入りに準備しておきましょう。
お問い合わせページ:見込み客があなたと連絡が取れないということは,販売機会を逃してしまっていることと同じです。お問い合わせページでは、あなたの連絡先に関するすべての情報を提供するようにしてください。また、サイトから離れることなくメッセージを送信することができる「お問い合わせフォーム」を含めることも検討するといいでしょう。The Mood Store社は、サイト上に自分たちの連絡先情報を以下のように記載しています。
About(会社案内):会社案内ページは、買い物客があなたの会社やブランドについて知りたい時に訪れるページです。このページの重要性に気付いていないショップオーナーの方も多数いるようですが、戦略的にアプローチすることによって、非常に効果的な販促ツールにすることできるページです。
よくある質問(FAQ):ローンチ時には、ユーザーがどのような質問をしてくるかなどは良くわからないかもしれません。効果的なFAQページを作成するためには、問い合わせ内容を予測することに加え、競合他社のウェブサイトを確認し、どのような質問がされているかを調査するようにしてください。買い物客の間では、一般的に配送、返品条件、連絡先についての質問をすることが多いようです。Ugly Drinks社は、Zendesk上に検索可能なFAQページを設けています。
オンラインストア:最後に実際のオンラインストアページを設定することをお忘れなく。多くのEコマースサイトでは、ホームページとオンラインストアページを別々に設けています。オンラインストアページは、サイトメニューやナビゲーション上では通常「ネットショップ」や「オンラインストア」と呼ばれています。
5. メール通知設定の見直しをする
オンラインストアのオーナーの方々にとって、Eメールは非常に効果的なツールです。Shopifyストア上には自動Eメールテンプレートがあるので、ショップのローンチ前にカスタマイズしておくと良いでしょう。Eメールテンプレートを編集し、顧客リストを強化し、最終的には販売を促進するような流れを作り上げてください。Dollar Shave Club社は、発送のお知らせ用に、以下のようなブランドロゴを付けたメールテンプレートを使用しています。
さらに、SegunoやKlaviyoなどのEメールマーケティングアプリを設定し、 以下のようなEメールを送ることを検討してください:
- 「ようこそ」のメッセージ
- 電子レシート
- カゴ落ちのお知らせ
- 受注確認メール
- 発送のお知らせ
6. コンテンツの監査を実施する
時々作業を密にしすぎているために、スペリングや文法の間違いをはじめ、リンク切れなどの小さなエラーに気づかないことがあります。そんな時には、最後の段落から文頭へと逆方向に見直しをすることで、以前気づかなかったミスを見つけることができます。
キャッチコピーになると、一貫性が非常に重要になります。スペリングをクリエイティブに駆使して独自の単語を作りたい場合には、一つのサイト上で同じスタイルを維持すれば問題ありません。
技術面では、特にリンク切れや404sページを探し出し、同時に画像レンダリングの問題やモバイル機器へのレスポンスなどを調べることをおすすめします。また、異なるブラウザーやデバイスからサイトをチェックすることで、バグが一般的なものなのか、またはデバイスやブラウザーによるものなのかを特定することができます。
7. 自分のウェブサイト上のすべての画像を最適化する
読み込みに時間がかかる画像は、あなたのサイトのユーザー体験と、検索エンジンのパフォーマンスに悪影響を及ぼします。特にローンチ時にフラッシュセールをしている場合などは尚のことです。そのため、迅速な読み込み時間を確保するために、すべての画像をウェブ用に最適化することが大切です。
一目でわかる、ウェブ用画像の最適化の方法は以下の通りです:
- 画像には記述的な名前を付ける。こうすることで、サイトと商品ページのSEOランキングを促すことができます。ランクされた内容と関連したキーワードを使いましょう。
- Alt属性を注意深く最適化する。Alt属性は、ウェブのアクセシビリティとSEOに用いられます。ここでも記述的な名前を付け、ターゲットのキーワードを考慮してください。
- 画像のファイルサイズを縮小する。ウェブサイト上では、印刷用と同じ品質の画像を使う必要ありません。TinyPNGのような無料ツールを使用して画像を圧縮し、ファイルサイズを縮小することもできます。
- 正確なファイルタイプを選ぶ。一般的には「.jpg」または「.png」の拡張子だけに限定したいところですが、サムネイルや装飾用画像には「.gif」も使用することもできます。
- サムネイルを最適化する。サムネイルはどんなサイトにも表示されるため、ページの読み込み時間に顕著な影響を及ぼします。そのため、サムネイルにはできる限り小さなサイズの画像を使うようにしましょう。
- 画像をテストする。どの画像なら良くてどの画像が悪いのか、またなぜそうであるかということを知りたい時には、ABテストを実施し、どのタイプの画像が最適であるか(例:画像付き背景 vs 白紙背景)を確認しましょう。
8. アナリティクスツールをインストールする
アナリティクスツールは、ローンチ初日から設定しておくことが重要です。このデータこそが、ビジターや買い物客についての貴重な情報を提供してくれるからです。Shopifyネットショップには独自の分析システムがあり、日々の数字を追うには十分ですが、より詳細のデータを知りたい時は第三者によるアナリティクスツールもインストールすることをおすすめします。例えば、 Googleアナリティクスは最もよく知られた人気のあるツールの一つです。この他、SE Ranking、Piwik、Adobeアナリティクスなどもおすすめです。また、複数のツールを組み合わせてご自分のビジネスを分析することも可能です。
9. ローンチ前のマーケティング計画を作成する
ウェブサイトをローンチしたら、サイトを周知させましょう。そのための最善策は、マーケティング計画を実施することです。
まずマーケティング計画を書き出しておきます。サイトが稼働し始めたら、作成しておいたステップをこなしていけばいいのです。
ここでもう一度、髭剃りを販売するDollar Shave Club社の例をご覧ください。彼らは、ローンチ時に業界を混乱させることを試みました。そのビジョンを共有する動画を作成しサイトに掲載することで、ブランドの認知度を即座に高めることに成功しました。
10. 課税&配送料設定を調整する
販売商品に関する課税設定や配送料が適切であるかどうか、必ず確認してください。この確認を怠ってしまうと、十分な料金を加算せずに無意識のうちに利益を軽減してしまうことになりかねません。そのため、ショップのローンチ前にしっかりと課税および配送設定を精査しましょう。
ビジネスや顧客がどこに位置しているかによって、販売税(消費税)の設定を追加する必要があるかもしれません。
どのような課税設定をすれば良いかわからない場合には、その地域に精通した会計士に相談すると良いでしょう。
11. 買い物客からの問合わせ方法を簡略化する
上記では「問い合わせページ」を設定することをおすすめしましたが、実は連絡先を記載すべき場所はそのページだけではありません。可能であればウェブサイト上のほとんどすべてのページ上に、会社の住所、電話番号、さらにはライブチャットの情報を記載することをおすすめします。
Total Retail社によると、サイトビジターとチャットをしているビジネスは(していないビジネスと比べて)、カートサイズは48%増、顧客維持率は3倍増ということがわかっています。また、ライブチャットセッションを行うと受注量が増加することも知られています。Nosh Detox社では、ライブチャットを通した受注量は、同サイト内の平均と比べて10倍にも上るそうです。
12. 必要最低限のアプリだけインストールする
Shopifyアプリストアには多数のアプリがありますが、それらすべてが新しいストアに必要だという訳ではありません。実際、その中のアプリのいくつかは、あなたのオンラインストアにとってはまったく無用なものでしょう。また、多くの使わないアプリをストアに残しておくことで、サイトのスピード低下の原因にもなります。
ショップの開店準備をしている時は、最も大切なアプリだけをインストールすることをおすすめします。どのアプリが重要なのかは、ビジネスや業界によって異なります。
13. 支払い情報を設定する
14日間の無料トライアルが終了したら,オープンしてから支障が出ないように必ずショップの支払い情報を設定してください。
すぐさま計画に着手する
これでShopifyネットショップのローンチ時に必要なチェック項目はカバーできました。ここからは、スイッチを切り替えて販売を開始しましょう。
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