ネットショップを開設するときにどのようなお客さまがあなたの商品を購入するかを想像するはずです。10代の女性、アメリカに住んでいる人、独身のビジネスマン、野球が好きな人などなど…。しかし、そういった人たちにどうやって届けるのかは別問題。そのようなときに理想のお客さまにリーチできるツールがあったら便利ですよね。お客さまの好きなこと、関心、行動などに基づいて広告を打つことができ、もっともコンバージョンしやすい人たちに向けてメッセージを届けることで、あなたの時間とお金を節約できるツール。
それが、Facebook広告です。ECの起業家、とくにショップやビジネスをスタートしたばかりで潤沢な広告予算をもたない人々が使用しているプラットフォームが、Facebook広告です。このFacebook広告を使って売上を伸ばすことは、基本を学ぶ姿勢さえあれば、誰にでも可能です。
今回のこの初心者向けガイドでは、Facebookが多くのブランドに人気の広告プラットフォームである理由を確認し、広告キャンペーンの設定からビジネスの売上拡大まで、ステップ・バイ・ステップで説明していきます。
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目次
- Facebookに広告を出す理由とは?
- Facebookビジネスマネージャの設定
- Facebookピクセルのインストール
- Facebookのカスタムオーディエンスについて
- Facebook広告キャンペーンの作成
- 広告セットを設定する
- クリエイティブを選択する
- Facebookキャンペーンの最適化
- ビジネス促進のためにFacebook広告を始めましょう
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Facebookに広告を出す理由とは?
世の中にはたくさんのオプションがあるため、マーケティング予算をどこに注ぎ込むかを決定するのは、むずかしいことです。Facebookが新しいビジネスのオーナー、そして経験のあるビジネスオーナーにとっとくに魅力的な理由は、次の3つに集約されます。
1アクティブで熱心なユーザーベースからトラフィックを誘導できる
Facebookは家族や友人とつながる場所であり、かなり中毒性があります。Facebookには月間利用者数が24億5000万人いると言われており、このユーザーは競合するほかのSNSより多くの時間をFacebook上で過ごしています。さらにFacebookは、InstagramとMessengerも所有しているのです。つまり、かなり大量のアクティブで熱心なトラフィックが見込めます。
2属性、関心、行動などからカスタマーをターゲティングできる
Facebookは、旅行の写真や、お気に入りの曲、付き合いのステータスなど、個人的な情報をシェアして更新するためにデザインされています。FacebookとInstagramにおける「いいね」やコネクションのすべては、詳細なユーザープロフィールを作り上げ、広告主はターゲット広告においてそれらを利用できます。ユーザーの関心、特質、行動などの長いデータリストと照合することで、Facebookの広告主は自社の製品やサービスを理想のお客さまにリーチさせる可能性を高められるのです。
3ブランド認知をアップできる
ほとんどの企業は、SNSでファンや顧客とつながるためにFacebookやInstagramのページを持っています。FacebookやInstagramで有料広告を打つ場合、企業のソーシャルページからの流入を選択できます。その結果、ブランド露出の機会向上と新しいファンの増加につながり、これはソーシャルのプラットフォームで広告をする利点の1つといえます。
ステップ1:Facebookビジネスマネージャの設定
Facebook広告の運用をあきらめる人の多くは、アカウントを正しく設定できていないか、たくさんある広告オプションに圧倒されて、キャンペーンを実行できずにいるか、そのいずれかだと思います。
そこで、うまくスタートするためには、最初の一歩としてビジネスマネージャアカウントを正しく設定する必要があります。
ビジネスマネージャは、Facebook広告のアカウント、ビジネスページ、広告運用に必要なその他のツールの拠点となるセクションです。
ビジネスマネージャアカウントを作成するには、business.facebook.comにアクセスし、「アカウントを作成」をクリックします。
あなたのビジネス名、Facebookのビジネスページ(まだない場合は先に作成してください)、あなたの名前、メールアドレスを尋ねられます。
次に、新しく広告アカウントを作成するか、既存のアカウントを追加します。これはビジネスマネージャメニューの「ビジネス設定」で選択できます。それから「アカウント」→「広告アカウント」をクリックします。「広告アカウントを追加」「広告アカウントへのアクセスをリクエスト」「新しい広告アカウントを作成」の3つのオプションが表示されます。Facebookに広告を掲載したことがない場合は、「新しい広告アカウントを作成」をクリックしてその後の指示に従ってください。
これでビジネスマネージャの設定ができ、ビジネスページと広告アカウントに接続できたので、あなたのホーム画面はこのような感じになっているはずです。
これがあなたの広告ハブであり、Facebookのビジネスに関するさまざまなエリアにここから移動できます。
ステップ2:Facebookピクセルのインストール
新しいFacebook広告主にとって不満の種になりやすいのが、広告が実際にうまく機能したかどうかを把握することです。投稿の効果を高めたり、広告マネージャでキャンペーンを設定することができても、Facebookピクセルをインストールしないことには、広告があなたのウェブサイトの売上に貢献したかどうかわかりません。
Facebookピクセルは、Facebook広告とあなたのサイトをつなげる接続ポイントです。ピクセルはビジネスマネージャアカウントで作成するトラッキングコードで、広告の支払いをする前にあなたのサイトに追加しておく必要があります。これにより、Facebook広告を介してあなたのサイトに来たビジターがとるすべての行動が表示されます。基本的にFacebookピクセルは、広告が結果をもたらしたかどうかだけではなく、コンバージョンがどのオーディエンス、どのクリエイティブによってもたらされかを明らかにします。
ShopifyでFacebookピクセルを設定する方法
Facebookピクセルをあなたのサイトに設定するのは意外と簡単で、コードをいじる必要はほとんどありません。
もしあなたがShopifyユーザーなら、ピクセルの設定はさらに簡単です。ビジネスマネージャアカウントのピクセルID(16桁の数字)をコピーして、Shopifyストアの「オンラインストア」→「各種設定」の中にあるFacebookピクセルのフィールドに貼り付けるだけです。(詳細な情報については、Shopifyのガイドをご覧ください)
ピクセルIDをShopifyストアに追加して数時間以内に、あなたのウェブサイト上での行動を見ることができます。ビジター、カートに追加、購入などの統計は、ピクセルによってビジネスマネージャアカウントに記録されます。
ステップ3:Facebookのカスタムオーディエンスについて
Facebook広告において、正しい相手をターゲティングすることが成功の鍵となります。Facebookは世界中に何十億ものユーザーを抱えていて、あなたのブランドや商品に関心を持ちそうな人々を見つけるには、Facebookのオーディエンス機能を使う必要があります。
オーディエンスセクションでは、広告のターゲットとしたい人々のリストを作成できます。このセクションではリストを定義するのに役立つさまざまな機能を利用できますが、大きく2つのカテゴリーに分けられます。リターゲティングとプロスペクティングです。
リターゲティング:熱いうちにオーディエンスを打つ
あなたのサイトを訪れたことのある人、何かをカートに追加した人、Instagramであなたをフォローしている人などは、あなたから商品を買う可能性が高い人々で、あと少しの一押しが必要です。
あなたがあるブランドのサイトを見た後、FacebookやInstagramを開くたびに広告のターゲットになっていると感じたことがあるなら、それがリターゲティングと呼ばれるものです。そしてこれは、Facebook広告のなかでもっとも効果的です。
リターゲティングのオーディエンスを作成するには、ビジネスマネージャの「オーディエンス」セクションの「カスタムオーディエンス」機能を使用します。カスタムオーディエンスでは、ビジネスページとFacebookピクセルで取得されたすべてのデータを活用できるオプションが提供されます。
カスタムオーディエンスを作成すると、さまざまなソースリストが表示されます。eコマースビジネスで活用したいおもな3つのソースが、カスタマーファイル、ウェブサイトトラフィック、エンゲージメントです。
1カスタマーファイル
カスタマーファイルを使うと、あなたが収集してきた顧客またはリードのメールアドレス、電話番号などのコンタクト情報リストをアップロードできます。Facebookはこの情報をFacebookユーザーの情報と照合し、広告で直接ターゲットできるようにします。カスタマーファイルを使ってカスタムオーディエンスを作成することは、新しい商品で過去の顧客を再エンゲージメント化したり、商品未購入のメール購読者にリーチするのに最適な方法です。
2ウェブサイトトラフィック
ウェブサイトトラフィックにより、あなたのサイトビジターへのリターゲティングリストを作成できます。ここでは、あなたのサイト上で訪れたページやとった行動に基づいて、さまざまなサイズのリストを作成できます。過去30日以内にあなたのサイトを訪れた人、または7日以内に商品をカートに入れたことのある人のいずれかを含むリターゲティングリストは、一般的にコンバージョンの効果が高い傾向にあります。
3エンゲージメント
あなたがビジネスのためのFacebookまたはInstagramページを所有しているか,エンゲージメント(いいね、コメント、シェアなど)を得ている広告の運用経験があるなら、それらのエンゲージメントをリターゲティングすることもできます。カスタムオーディエンスのオプションで「エンゲージメント」を選択すると、また別のさまざまなタイプのターゲットリストが利用できるようになります。視聴回数の多かった動画、出席者が多かったイベントなど、異なるエンゲージメントグループに対してリターゲティングをおこなうことは、購入に関心のある見込み客をあなたのサイトに引き寄せる効率的な方法です。
プロスペクティング:新しいカスタマーを見つける
Facebook広告を利用して新規顧客を見つけることは,既存顧客やサイトビジターをリターゲティングするよりも,ビジネスを拡大するためには良い方法です。
新しいカスタマーを探すことは、しばしば「プロスペクティング」と呼ばれ、あなたから以前に購入していない、またはオンラインでやり取りしていない人々への広告を含みます。中小企業からすれば、そこにはFacebookの数十億のアクティブユーザーの大半が含まれることになり、リストの絞り込みをするのは困難になります。
その点をサポートするために、Facebookは企業がもっとも有望な潜在顧客を発見するのに役立つ2つのツールを用意しています。
1類似オーディエンス
あなたのビジネスに適した潜在顧客をFacebookが見つける方法の1つが、あなたがすでに収集した顧客やリードのリストを活用することです。類似オーディエンスは、カスタムオーディエンスのデータを使って、あなたが抱える既存顧客との類似点を示すFacebookユーザーから成る新しいオーディエンスを作成するものです。
類似オーディエンスは任意のカスタムオーディエンスを使用して作成でき、選択した国の人口の1%〜10%までの類似性のレンジを持ちます。1%の類似オーディエンスには、カスタマーオーディエンスのソースにもっとも近い人々を含み、そのためプロスペクティングキャンペーンにおいて容易な最初のターゲットとなります。
ターゲティングを拡大し、予算を増やしていくなかで、3%、5%と上げていきます。最終的に10%の類似オーディエンスは、あなたのカスタマーにマッチしたユーザープロフィールに結びつけられながら、さらに拡大されたスケールを提供します。
2 興味・関心、行動、利用者層
類似オーディエンスを作成するための既存客リストやサイトビジターリストを所有していない場合は、Facebookの興味・関心、行動、利用者層のデータを活用して、保存したオーディエンスオプションを使ったプロスペクティングオーディエンスが作成できます。
以下に、各カテゴリーの詳細と、それぞれのサブグループの例を示します。
- 興味・関心は、Facebookユーザーが接触したページやコンテンツに関連したものです(例:K-POP、スキューバダイビング、エクササイズ)
- 行動は、Facebookに記録されているユーザーの行動です(例:旅行する人、記念日、カナダに住んでいた)
- 利用者層にはユーザーのプロフィールの情報が含まれます(例:エンジニア、大卒、婚約中)
興味・関心、行動、利用者層で利用可能なオプションのうち、テストしてみたいオーディエンスが複数あると思います。オーディエンスインサイトツールは、テストするカテゴリーを特定し、オプションを絞り込む際に役立ちます。
オーディエンスインサイトは、ビジネスマネージャのメインメニュー内「プラン」セクションにあります。ここではあなたのFacebookページを使用したり、潜在顧客の利用者層情報を入力したりできます。このツールは、Facebookで「いいね」をしがちなページや、使用デバイス、居住している都市や町などの、潜在オーディエンスの情報を明らかにします。
オーディエンスインサイトで収集された情報は、ターゲティングの実験に用いる新しい関心や、あなたが選択した属性に対して機能するロケーションやプレースメントの特定に役立てることができます。
興味・関心、行動、利用者層オーディエンスは、通常は広範囲にわたる星の数ほどのユーザーから成るものなので、最適なオーディエンスを見つけるために個別にテストしていくことが良い実習となります。あなたの広告でコンバージョンするオーディエンスを絞り込むことができたら、オーディエンスレイヤーを実験的に追加して、プロスペクティングキャンペーンをさらに広げていきましょう。
ステップ4:Facebook広告キャンペーンの作成
あなたがFacebookのフィードで目にする広告(「広告」と記載された画像、動画、カルーセル)は、広告主によって作成されるキャンペーンと呼ばれる大規模なセットアップの一部です。
広告を作成する最初のステップは、掲載するキャンペーンを作ることです。キャンペーンの構造、および対応するFacebook広告は、以下のようになっています。
それぞれのキャンペーン内には、広告セットがあります。オーディエンス、予算、ターゲティング、ユーザーが目にする広告を、ここで選択します。1つのキャンペーンには、複数の広告セットが含めることができ、さまざまなオーディエンスや個々の広告を相互にテストすることが可能なので、高いパフォーマンスのものを見つけ、そこにフォーカスできるようになります。
キャンペーンの目的を選択する
最初のキャンペーンを作成するには、ビジネスマネージャアカウント内の「広告マネージャ」に移動し、「作成」ボタンをクリックします。ここで、目的を選択することを求められます。
Facebook広告の目的には、認知度・検討機会・コンバージョンという3つのカテゴリーがあります。
それぞれのカテゴリーには、詳細オプションの短いリストがあり、「トラフィック」「動画の再生数アップ」「カタログ販売」などを選ぶことができます。あなたは、ビジネスとしてのゴールは何か、フェイスブック広告で達成したいことは何か、という点をよく考慮して決定する必要があります。
以下に示すのは、異なるゴールがキャンペーンの目的に影響する例です。
- ウェブサイトでの売上を伸ばしたいなら,目的をコンバージョンに設定します。
- ネットショップでの販売に課題があるなら、カートに追加を選択するのがいいでしょう(通常はコンバージョンより低コストです)。
- 商品の販売はまだしていないがバズや認知を生み出したいという場合に、ブランド認知度を目標にすることは、低コストでインプレッションを獲得する良い方法です。
- ウェブサイトへのトラフィックに課題があるなら、トラフィックを目的に選ぶことで、ほかのキャンペーンのリターゲティングリストを作成するのに役立ちます。
- ソーシャルプルーフを構築するために、投稿への「いいね」、コメント、シェアを拡大したい場合には、エンゲージメントを目的として選択しましょう。
選択した目的に関係なく、Facebookはインプレッション(広告が表示された人の数)やクリック数に対して請求をおこないます。広告があなたのゴール達成に最適化されるように、広告の目的をFacebookに対して伝達することが重要です。本当はウェブサイトでの購入を望んでいるのにトラフィックを目的として選択した場合、あなたの目標が達成される保証はありません。キャンペーンレベルで目的を正しく選択できていないからです。
広告セットに移る前に、キャンペーンの名称を決める必要もあります。これは見落としやすいですが重要な要素です。
キャンペーン、広告セット、広告単位の命名規則を考えておくと、アカウントを整理しやすくなります。命名規則は、広告の目的、ターゲット、全体の戦略の中でキャンペーンが占める位置、などを一目で理解するのに役立つシステムです。キャンペーンの名称は、キャンペーンがターゲットとしているFacebookのオーディエンスの種類(プロスペクティング、類似オーディエンスなど)やその他の主要情報も特定します。
例:プロスペクティング-コンバージョン-10.25.19
命名規則の決め方はあなた次第です。一番重要なのは、規則を一貫して適用することです。そうすれば、アカウントは整理され、あなたやほかのメンバーにとってナビゲートが楽になります。
ステップ5:広告セットを設定する
キャンペーンの目的を選択したあとは、広告セットに移ります。この段階では、次の項目を選択できます。
- ターゲットにしたいオーディエンス
- 使いたい予算
- Facebookのネットワーク内での広告の配置場所
選択した目的に応じて、Facebookが広告を最適化するイベントの種類に関する詳細情報の提供を求められます。たとえば、サイト上での売上を見込んでコンバージョンを目的として選択した場合、希望するコンバージョンイベントのタイプを広告セットのセクション内で選ぶ必要があります。
(CPM計算機もお役立て下さい)
注意:Facebookが最適化できるコンバージョンイベントは、あなたのサイト上で見られるものだけです。購入やカートへの追加がサイト上で発生しない場合、これらのオプションは最適化できるイベントとして利用できないかもしれません。こうしたケースでは、「トラフィック」を選択して、購入の最適化をオプションとして使えるようにできます。
予算とスケジュールの設定
広告セットの次のステップは、予算を入力して、「1日の予算」か「通算予算」を選択することです。予算額の決定は、いくつかの要因によって左右されます。
- マーケティングに使える予算:捻出できる範囲の金額しか使えません。
- あなたの商品コスト:コストが高いアイテムは、高額な広告予算を一般的に必要とします。
- 最適化の目的:売上にフォーカスした「販売」のような目的は、「エンゲージメント」や「クリック」といった認知フォーカスな目的よりもコストが高くなりがちです。
- あなたの平均顧客獲得費用:ほかのプラットフォームで有料広告の経験があり、顧客獲得費用が算出できているなら、それをここで適用することもできます。
目標達成のために十分な予算を割り当て、あなたはつねにFacebookを正しく使っているかどうか確かめる必要があるでしょう。広告が公開されたら、Facebookの「学習フェーズ」に時間(と予算)を割くことになります。これは、アルゴリズムがあなたのデータをチェックして目的を実現するために最適化を開始する期間を指します。
オーディエンス
「オーディエンス」セクションで作成したプロスペクティングまたはリターゲティングリストを選択して調整するオプションが、広告セットの中で提供されます。ロケーション、ジェンダー、年齢、言語などを選び、オーディエンスをさらに深く絞り込むことで、多様な広告セットのテストバリエーションを増やすことができます。
ページの下には、Facebookの興味・関心、行動、利用者層使った詳細なターゲティングを追加するオプションがあります。ここでは、このカテゴリーを使用して新しいオーディエンスを作成し、既存のオーディエンスにレイヤーを重ねたり、上で選択したカスタムオーディエンスや類似オーディエンスにシンプルに従うこともできます。
広告セットレベルでは、あなたのビジネスページやアプリ、イベントを好む人とその友人のリストを使って、「つながり」をベースとしたターゲティングをおこなうことも可能です。これらのカテゴリーに分類される人が多数いる場合は、「つながり」ベースのターゲティングによって、あなたの広告は優れた見込み客に対して表示されることになります。
配置(プレースメント)
最後に、どこに広告を表示させるかを選ぶことができます。上述したように、Facebookはほかにも人気のアプリを所有しているため、Facebookのニュースフィード以外の場所にも広告を配置できます。たとえばInstagramユーザーのみにリーチしたい場合は、広告セットでほかの配置オプションを除外します。
Facebookは広告セットの自動配置を推奨しています。このオプションを使用すると、ベストの結果を出すために利用可能な配置を選択することでFacebookがあなたのキャンペーンの最適化を実現します。
ステップ6:クリエイティブを選択する
Facebook広告作成の最後のステップは、クリエイティブ、つまり広告そのものです。
Facebook広告は従来の広告とは異なり、コンバージョンするためのクリエイティブのベストプラクティスを独自に持っています。
広告を作成する際、広告を掲載するFacebookビジネスページやInstagramアカウントを選択するオプションが表示されます。ここには二次的な利点があり、キャンペーンの目的ではないにしてもSNSのフォロワーやブランド認知を上げられる絶好の機会が得られます。
ダイナミック商品広告によるリターゲティング
eコマースにおける一般的なFacebook広告フォーマットの1つが、ダイナミック商品広告です。オンラインでストアをブラウズした後に、まさにあなたが見ていた商品によってリターゲティングされた経験があるなら、それこそが実践されているダイナミック商品広告です。この広告はFacebookピクセルのデータとFacebook製品カタログを組み合わせ、あなたのサイトを訪れたビジターに対し、閲覧していた商品やカートに追加した商品を表示します。
Facebook製品カタログは、ビジネスウェブサイトと広告アカウントをつなぐもので、ビジネスマネージャの「アセット」メニューで設定できます。カタログを作成するにはFacebookピクセルを介しておこなうか、あなたがShopifyを使っているなら、Facebook販売チャネルを追加することでシームレスに広告アカウントに商品を同期できます。
カタログを作成し、ダイナミック商品広告の準備ができたら、広告マネージャに戻り、製品カタログ販売を目的とした新しいキャンペーンを作成します。広告セットレベルで製品カタログを選択したり、関連商品をだれに向けて表示したいかをカスタマイズしたりできます。
過去の購入者やサイト閲覧者に向けてリターゲティングするのに加え、ダイナミック商品広告をプロスペクティングに利用することも可能です。このオプションを選択した場合、Facebookは、見込み客に響くと思われるあなたのストアの商品を、たとえ彼らがあなたのサイトを訪れたことがなくても、彼らのプロフィールデータに基づいて表示します。
ステップ7:Facebookキャンペーンの最適化
キャンペーンの設定は重要な最初のステップですが、パフォーマンスをモニタリングして長期的に最適化する方法を学ぶことは、Facebook広告で成功するために必須の要件です。一般的に、少なくとも1日1回(費用が増えるほどに回数は増します)はFacebook広告をチェックする必要があります。
1日で購入結果が得られないと、ターゲットを変えたり広告をオフにしたりしたくなるかもしれませんが、我慢が大切です。
Facebook広告は、アルゴリズムがあなたの売る商品に一番関心があるのはだれなのかを学習するための最適化の時間を必要とします。広告をオフにすべきかわからない場合は、予算を増やしたり広告をやめて別のものをテストしたりする前に、最低でも1,000インプレッションが得られるまで待ってください。
ファネルの作成
プロスペクティングとリターゲティングは、オーディエンスのターゲティングとしてどちらも重要ですが、「ファネル」作成のために両者を同時に活用すると、一般的にはもっとも効果的です。
ファネルは、大多数の人はあなたが宣伝したい商品をその場で購入する準備ができていないというシンプルな事実に基づいたマーケティング戦略です。ファネルベースのアプローチでは、オーディエンスの購入意図、あなたのブランドや商品への知識などに基づいて、広告を調整することが重視されます。
Facebookでファネルを作るには、1つのキャンペーンにおける行動ベースのオーディエンスや類似オーディエンスなどの見込み客をターゲティングしたり、別のキャンペーンであなたのサイトを訪れた人々をリターゲティングしたりします。広告予算の拡大にともない、複数のキャンペーンでターゲットしたさまざまな点で異なるオーディエンスにより、ファネルは入り組んだものになります。
上記の例は、1つのキャンペーンを使用してファネルの最上部でより規模の大きいオーディエンスのトラフィックとブランド認知を拡大し、続くキャンペーンでそれらのトラフィックをリターゲティングあるいは再エンゲージメント化して、購入フェーズに戻す方法を示しています。
もしプロスペクティングによって売上が伸びないなら、トラフィックやカートに追加のような、より低額で上位ファネルの目的を選択することで、次のキャンペーンでリターゲティングできる見込み客のリストを作成できます。これによりFacebook広告のファネルが効率的に作成され、個々のオーディエンスに対して異なるタイプのクリエイティブを提供することで、見込み客をあなたのサイトに呼び戻して購入を完了してもらうことができます。
ビジネス促進のためにFacebook広告を始めましょう
Facebookの広告プラットフォームは、あまりデジタルマーケティングの経験がない人でも簡単に使えるようにデザインされています。また広告運用のためにエージェンシーに予算を使いたくない起業家にとっては、さらに魅力的です。
Facebook広告の基礎を学ぶ時間をとり、アカウントを正しく設定して、キャンペーンを開始すれば、Facebook広告はあなたのビジネスの成長に合わせ、継続して勢いを与えるものとなるでしょう。
原文:Mary-Rose Sutton イラストレーション:Eugenia Mello 翻訳:深津望