拡張現実 (AR) はモバイルでのショッピング体験に革命を起こす可能性を秘めています。例えば、3Dモデルでサイズを測ったり、すべての角度から商品を確認したり、さらにはあなたの周りに商品を置くなど、ネットショップで少し前では考えることすらできなかったことを簡単に実現可能にします。
Shopifyは本日、ネットショップ × ARの新機能を公開しました。そして、この機能はすべてのマーチャントに向けて公開されています。Shopifyはどのような規模のストアでも、ビジネスが持つポテンシャルを最大限に引き出すことに注力しています。それゆえに、私たちはマーチャントが商品の3Dモデル作成を助けるためのサービスマーケットプレースをオープンしました!
Appleの最新のアナウンスのAR Quick Lookとともに、私たちはARの3DモデルをiOS 12のSafari上で直接見ることができるようにしました。この新しい体験には外部アプリやヘッドセットやゴーグルなどは必要ありません。
ウェブ上で直接体験できるAR体験は、モバイルでのネットショップのお客様を新たな購買体験へと導きます。すでにいくつかのShopify マーチャントはShopify ARを使って商品を3D化しています(詳しくはページ下部をご確認ください)。
今回の記事ではいち早くAR機能をネットショップに取り入れたHORNEとPure CyclesにShopify ARサービスを使った商品の3Dモデル開発のプロセスとビジョンを聞きました!
商品ページに新たな側面を
ジョーダンさんはロードバイクなどの自転車をオンラインと実店舗の両方で販売するPure Cyclesの共同創業者です。
ジョーダンさんと彼のチームがShopify ARを使って作成した3Dモデルについて興奮していることは、従来の商品写真だけでは不可能な、すべての箇所やアングルなどを遠くにいるお客様にもまるで実体験のような購買体験を提供できることです。
ARショッピング機能を解禁
ジョーダンさん自身が初期の頃からアプリなどを使ってARの情報を追いかけていました。一方で、彼は今まで消費者の適応に疑問を持っていたと言います。
「お客様にAR機能付きのアプリをダウンロードさせて、メインのショッピングアプリとして使わせることは難しいことでした。しかし、私たちのお客様の多くが使っているSafariのブラウザ上で直接AR機能を使えるようになることは、今後さらに爆発的なものになると思います」
米国では、Safariはモバイルブラウザの半分のシェアを獲得しています。つまり、iOS 12では多くのAppleデバイスがすでにARでのお買い物の準備ができているということです。
ジョーダンさんは現在の写真撮影の方法について「すべての自転車で私たちが望むすべてのアングルや色の写真を撮ることは、とても大変でとてもお金がかかります」と語ります。しかし、AR Quick Lookを使うと、Pure Cyclesはお客様に実店舗に来てもらう前に、彼らに商品を知ってもらうことができます。
「自転車のすべてのスペックを知りたいような人は、AR機能でスペックをチェックするために自転車をすぐに出現させることができます。彼らは『これがShimano drivetrainね』であるとか『しっかりしたブレーキのレバーを使っているね。良い感じ』などと家にいても商品を体験できるようになります」
一方で、ジョーダンさんはお客様が実際にお店に来て、自転車を試す体験に勝るものはないと考えています。しかし、Shopify ARは実際のテスト走行なしでも購入に必要なほぼすべてを提供できると考えています。
「この自転車は部屋に入る?」コンバージョンを阻害する原因
Pure Cyclesでは、ARはオンラインでショッピングするときに障壁となりうるシンプルな質問に答える助けをしてくれます。
「実際の自転車を自分の前で見ることができることは多くの価値があります。『ハンドルが好きなのか?』『この自転車は部屋に入るだろうか?』これらのようなすべての小さい質問は高価な買い物をするときには購入の邪魔になります」
Voltaを例にとって見てみましょう。Pure Cyclesの最新の$2,500もする電動自転車を彼らはShopifyのARのモデルとして選びました。Jordanはこの自転車のセールスポイントのひとつは写真では表現しにくい、「コンパクトさ」だと言います。
「この自転車は短めのタイヤを持っているので、小さい部屋にもフィットします。リビングや倉庫でこれがどのように見えるのかを確認できることは、大きな価値であると考えています。 また、とても滑らかなボディのバイクであることもあり、ARのモデルで商品のハイテクさを感じさせることは、将来的な売上をとても助けると思います」
さらに商品ページを超え、ウェブ上でのARは多くの産業に革命を起こします。特にホームファッションや家具など購入する動機が商品が「どこで」使われるかに依存する業界です。
Shopify ARは家にショールームをもたらす
ライアンさんとアリッサさんによって2008年に始まったHORNEは、ユニークで本物のホームファッションや家具のアイテムを提供し、「使い捨て商品を買う」という現在の家具マーケットのメンタリティに真っ向から反対しています。
実店舗がないオンラインビジネスにとって、Shopify ARは画像だけで確認するショッピング体験の代わりをなすものとして期待しています。実際のショールームに行き商品を見なくても、販売している商品を好きなところに置くことができるかなどを確認することが可能になるからです。
「今までは多くのお客様が部屋の写真を撮影して私たちに送ってきて、どのように見えるかなどを聞いてきました。私たちはインテリアデザイナーにもなっていたのです」
ライアンさんはAR体験の目的を、$2,300から$7,000の価格範囲になる商品の購入を決めるための十分な判断材料とするためと説明します。
コンバージョンを上げるだけではなく、返品も減らす
スマートフォンを使って自分のスペースに商品を出現させることは、お客様に実際に商品を買ったときの様子をイメージさせることを容易にします。しかし、これだけがライアンさんが最も期待していることではありません。さらに多くの満足したお客様を作り出す期待もとても重要なポイントです。
「もしお客様が商品を返品したら私たちは失敗したと感じています。お客様の商品のイメージと実際の商品が違ったり、期待に応えられなかったと考えられるからです」
ARでインテリアデザイナーを支援
インテリアデザイナーはHORNEのようなインテリアや家具ショップと、お客様の間に存在します。
HORNEでは彼らのようなプロフェッショナルはお客様にとっての重要な役割を担っており、ストアにどの商品を最初に3D化するかを決定する影響を与えます。以下のランプはその微妙なサイズ感、色などによりお客様の前に出すことがふさわしいと判断されました。
ARの準備がされた商品を使うことは、インテリアデザイナーの仕事を簡単にします。ライアンさんは新たな価値をビジネスをもたらすことも期待しています。「インテリアデザイナーはリンクを顧客に送るだけになります。お客様はスマートフォン上でそのリンクを開き、部屋にカメラを向けるだけです。お客様は商品のイメージをより簡単にできるようになります」
Shopify ARで未来を体験
私たちはPure CyclesやHORNEのような企業がすでにお客様に向けて3D商品を作成したことにとてもワクワクしています。ARショッピング体験の最大のポテンシャルはさらに解禁され、私たちのゴールはこの機能をより簡単に準備できるようににして、より多くの価値を私たちのマーチャントそしてお客様に与えることです。
現在は商品管理画面に直接ARモデルをアップロードできるようになっているので、今まで以上に簡単にお客様にARに触れてもらうことができるようになっています。
もし、Shopify ARについて興味を持ち、さらに多くの情報を知りたい場合は、こちらのサイトをご確認ください。