今回の記事では2020年4月リリースのAPI機能をまとめています。アプリの品質改善のために、最新のAPI機能をぜひご活用ください。
2020-01リリースのおもな変更ポイントは、商品、注文、配送処理のフローに焦点がおかれていました。今回のクォーターのリリースでは、チェックアウト時の関税と税金の計算処理やストアフロントAPIのアップデートなどを扱っています。
それではさっそく2020-04リリースの新機能について、チェックアウト時のバリデーション、ストアフロントAPIオブジェクトの追加フィールなどの詳細を見ていきましょう。
目次
- 関税と税金の計算
- compare atを使った価格比較のバリデーションを追加
- 商品と注文に関するストアフロントAPIの追加フィールド
- リッチメディアのファイル名を公開
1.関税と税金の計算
海外に向けて販売をしているマーチャントにとって、購入者がチェックアウト時に関税の支払いができれば、リスクの削減になります。税関での遅延や追加送料、購入者による配送拒否といったリスクがあるからです。
2020-04バージョンでは、Duties and taxesの開発者プレビューを導入しています。チェックアウト時に関税や税金を概算することで、クライアントが購入者に明確なトータルコストを提供する方法を、早期段階で確認できます。購入者が関税を支払うのに役立つだけでなく、あなたがアプリのワークフローにおける税金の位置づけを把握するのにも役立ちます。
NOTE:開発者プレビューの期間は、関税と税金の値はプレースホルダー値となります。
このリリースにより、アプリはRESTとGraphQL Admin APIを介して注文時に支払われた関税を読み込むことができ、GraphQL APIによって返金をおこないます。返金および関税の生じる注文の商品明細には、dutiesフィールドが追加されました。注文情報は、返金後のcurrent_total_duties_setだけでなく、original_total_duties_setも参照できます。
もっとも重要なのは、注文のtotal_price_setにはすべてのAPIバージョンにおいてチェックアウト時に支払われた関税が含まれるようになることです。この機能がマーチャント向けにローンチされると、関税と税金の計算機能を提供するすべてのストアにはデフォルトで関税込みの注文合計額が表示され、返金の際には該当する注文の関税も処理する必要があります。
APIを通じた関税・税金情報の返金の詳細や、関税を含めるためのアプリのアップデートについては、チュートリアルがありますのでチェックしてみてください。
2.compare atを使った価格比較のバリデーションを追加
アプリがcompare_at_priceとpriceのフィールド値の関係を信頼できるようにするため、比較価格がつねに実際価格より高いことを確認するバリデーションが追加されました。この変更により、アプリはおかしな値を心配することなくレシートなどの新しいエリアにcompare_at_priceを表示できます。
バリデーションはいずれかのフィールドが修正された場合にのみ適用されるので、オブジェクト全体を渡すライブラリを使用しているアプリの場合、バリエーションの重量などの関係ないフィールドが修正されてもバリデーションは関与しません。
この新しいバリデーション機能については、バージョン管理ガイドをご覧ください。
3.商品と注文に関するStorefrontAPI追加フィールド
2020-01バージョンでは注文の編集機能が導入され、ショップの注文を多角的に管理できるようになり、商品明細や既存注文の編集などが可能となりました。StorefrontAPIのOrderオブジェクトは、これらの新機能を反映するためにアップデートされ、編集後であってもカスタムストアフロントの注文を正確に表示できるように新しいフィールドも追加されています。
新しいストアフロントOrderオブジェクトには、LineItemオブジェクトのほかにも注文編集情報、発送ステータス、価格詳細が含まれています。
2020-04バージョンの一部として、翻訳と国際化対応および在庫ステータスとカウントをサポートするための、StorefrontAPIの新規フィールドも公開します。
新しいStorefrontAPIフィールドの全体については、リリースノートに詳細があります。
4.リッチメディアのファイル名の公開
最新バージョンのAPIで、GraphQLに商品のメディア連携が導入されました。メディアファイルの扱いを楽にするため、expose_video_filenameとexpose_model3d_filenameの新しい2つのフィールドを使ってメディアファイル名を公開します。
このコネクションの使い方と、商品ページにリッチメディア体験を取り入れる方法については、こちらの商品メディアの使用法ガイドをご参照ください。
2019-04バージョンの廃止の延期
先日こちらの投稿でご案内したように、現在の状況下でほかのパートナーやマーチャント支援に集中できるようにするため、2019-04バージョンの廃止を2020年7月1日に延期することになりました。そのかわり、7月1日には2019-04と2019-07の両バージョンのAPIが廃止となる見込みです。
この延期により、7月1日にすべてのエンドポイントのページネーションがページベースからカーソルベースに変わり、アプリの移行プロセスが簡素化されることになります。アプリの移行については、相対ページネーションの使い方の投稿で詳細をご確認いただけます。
アップデートに尽力され、ご理解とご協力をいただいたみなさん、ありがとうございました。すでに一歩先を進んでいることになりますので、今はご自分のビジネス、クライアント、アプリユーザーのために喫緊の課題に取り組んでいただきたく思います。
変更に関する最新の情報をチェックしてください
次期リリースの変更情報をいち早く受け取るには、Developer Changelogを購読してください。そうすれば、新しい機能が2020-07候補に入ったらすぐに使い始めることができます
よくある質問
2020年4月リリースのAPI機能は?
変更に関する最新の情報をチェックするには?
2019-04バージョンの廃止の延期について
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