Shopifyでは,数百万店舗を超えるさまざまな業界や職種の個人事業主の方々が,Eコマースを通じてそれぞれ独自の変化を生み出しています。
この記事では、起業準備している方をインスパイアする、選りすぐりのShopifyストアをご紹介します。ゴミを生地に変えるブランドをはじめ、古代品種穀物の保護、カルト的人気を誇る化粧品の開発、そして使い捨てアイテムの廃絶を提唱するブランドに至るまで、これらのブランドは世の中にさまざまな変化をもたらしています。
ぜひ以下のストアをチェックし、ブランドがそれぞれ未来を構築していく中で、彼らがいかに自社商品やサービスを通じて、ブランドの特徴や信念を表現しているのかをご覧ください。
1.Partake Foods
デニス・ウッダードがPartake Foodsを立ち上げたのは、娘のヴィヴェーンちゃんにあげるための、アレルギーに配慮したヘルシーなお菓子を見つけられなかったことがきっかけでした。Partake社は、スクールセーフ(ナッツなどを含まないため学校に持っていくことが可能)で、8大アレルゲンの他に、人工着色料、保存料、遺伝子組み換え材料を使用しない、チョコチップ味やバースデーケーキ味、ジンジャースナップ味などのフレーバークッキーを販売しています。
2.Uppercase magazine
10年以上にわたり、工芸、ファッション、イラスト、デザインに特化した興味深い記事や写真を提供してきた『Uppercase』マガジン。商品はすべてきれいなプリントを施したパッケージに包まれています。Uppercaseのクリエイター兼エディターのジャニス・ヴァングールは、自身のプラットフォームを使って仲間のクリエイターたちを取り上げてきました。2009年の創刊以来、若い世代向けの雑誌『Little U』や、セラミック、キルト、製版などのトピックを深く掘り下げた一連の冊子『Encyclopedia』などを出版し、出版内容の幅を広げています。
商品アイデアを実現するメーカーとサプライヤーの見つけ方
3.Hiut Denim Co.
2002年まで英国最大のジーンズ工場があった、ウェールズのカーディガンに拠点を置くHiut Denim。地元にいる多くの人々が持て余していたジーンズ作りのスキルやノウハウを活用すべく2011年に設立され、彼らの工芸へのひたむきな姿勢を紹介し、カーディガンに製造活動を復活させました。従来のジーンズではなく、「最高のジーンズ」を作ることに全力を尽くすHiut Denimは、ディテールにこだわり、お客様の満足度と品質に重点を置いています。
4.Manitobah Mukluks
先住民メティ族出身の起業家ショーン・マコーミックによって、1997年に設立された、カナダのマニトバ州を拠点とするManitobah Mukluks。フットウェアを通して、先住民の伝統を讃えて保護することに努めるブランドです。Manitobah MukluksのStoryboot Projectコレクションは、先住民の高齢者や職人たちと協力して製作されています。その一方で、より多くの人たちが同ブランドの商品にアクセスできるように、国際市場向けに作られたラインも取り揃えています。
5.Package Free
Package Freeの創設者兼CEOのローレン・シンガーは、無包装の化粧品や家庭用品を販売することによって、地球のゴミを減らすことを目指しています。ゴミを出さない暮らしを実践するローレンは、自身の人生と事業を「無駄の少ない消費者行動の創造」に捧げています。何百万回も視聴されている彼女の2015年Tedx Talkでは、「無駄を出さないライフスタイル」が議論され、彼女が溜めた3年分のゴミの入ったわずか16オンス(約473ml)のガラス瓶が紹介されました。
5.Flourist
チャーミングな花屋のように、一つ一つの穀物、豆、そして挽いたばかりの小麦粉を、優雅な花束のように紹介するFlourist。100%追跡可能な、新鮮な石挽き小麦粉やドライフードを販売しています。また、ウェブサイトには提携農家のことを説明した専用ページを設けています。Floristから材料を仕入れることにより、製粉したての小麦粉や古代品種の穀物の違いを探求できる、お菓子作り好きにとってはたまらない夢のようなショップです。
7.Allbirds
サッカー選手のティム・ブラウンとエンジニアのジョーイ・ツウィリンジャーが共同で立ち上げた,天然素材とサステナビリティを前面に押し出したフットウェアブランドのAllbirds。ウールやユーカリから作られた糸、シンプルなデザイン、使用済みリサイクル段ボールを90%使用したパッケージなどを取り入れた、「快適さ」と「自然への配慮」を融合したブランドです。
8.Naja
デザイナーのカタリーナ・ジラルドと、ゴールデングローブ賞受賞女優のジーナ・ロドリゲスが立ち上げたNaja。どんな肌の色にも合うように、複数のヌードカラーで作られた包容性のある下着を製作しています。シングルマザーや女性世帯主を雇い、雇用を通して女性のエンパワーメントを支持しています。さらに、Najaは売上の2%を寄付することを通して、地域財団の裁縫プログラムをサポートしています。
9.United by Blue
ブライアン・リントンによって設立されたアパレル・家庭用品ブランドのUnited By Blue。販売した商品ごとに海や水路から1ポンド(約454g)のゴミを除去したり、ポリ袋、気泡緩衝材、セロテープなどの使い捨てプラスチックの使用停止に努めたりと、業務のいたる所にサステナビリティを取り入れています。また、清掃イベントを開催することにより、購入なしでも顧客が企業目標に参加することを可能にしています。
10.Bailly
アリエル・ゴフとエドウィーナ・ゴヴィンザミーによって共同設立された、ビーガンの天然原料のみを使った香水ブランドのBailly。同ブランドによるGirl Powerコレクションからの売上の15%を、「Just Like My Child」基金のGirl Powerプロジェクトに寄付しています。ココナッツオイルをベースとした香料を使っているため、Baillyの商品は肌を過度に刺激することなく、優しい香りと潤いを与えてくれます。
11.BLK and Bold
パーネル・セザールJr.とロッド・ジョンソンによって設立されたBLK & Boldは、カフェイン飲料の販売を通して地域社会を支援することを目標としています。卸売と消費者直販の販売経路を活用して、若者たちが最良の生活を送り、不幸な状況を克服するための手段を提供しています。同ブランドは、若者向けプログラムの維持、労働力開発の強化、そして若年層のホームレスの根絶を目指すイニシャチブへ、5%の収益を寄付することを約束しています。
12.Adored Vintage
ロマンチックなフランスの田園風景を想起させる、ヴィンテージアイテムやヴィンテージ調の商品を取り扱うAdored Vintage。過去のシルエットをこよなく愛するオーナーのロデリー・バスが、アイテムを厳選・製作しています。Adored Vintageは売上の一部を地域の学校に寄付し、ロデリーは事業を経営する女性たちのメンターとして活躍しています。
13.Cheekbone Beauty
ビーガンでクルエルティフリーの化粧品を製作する、カナダ先住民出身のジェニファー・ハーパーが立ち上げたCheekbone Beauty。2023年までに「ゴミなし」を宣言している同ブランドは、商品である口紅を生分解性紙で梱包し、また従来のものよりも85%少ない量のプラスチックで作られた口紅チューブを使用しています。先住民族を支援する組織「First Nations Child and Family Caring Society(FNCFCS)」を立ち上げたCheekbone Beautyのチームは、教育支援プログラム「Shannen’s Dream」に収益の10%を寄付することによって、同組織のイニシャチブを継続的に支援しています。
14.Meow Meow Tweet
ビジュアルアーティストであり、公私ともにパートナーのタラ・ペレティエとジェフ・クロサキが共同で立ち上げたMeow Meow Tweet。天然原料を使い、ジェフが描いた遊び心あふれるイラストをあしらったサステナブルなパッケージで知られる、オーガニック&ビーガンのスキンケアブランドです。同じ価値観を共有する組織への寄付や支援に加えて、梱包材の使用やゴミを削減する「まとめ買い&リフィルプログラム」や、顧客が空になった容器を返却してブランドが再利用するシステムなどを提供しています。
15.Bebemoss
3人の子の母であるイザベラ・エーサヒンが創設者兼デザイナーを務める、持続可能なぬいぐるみを販売するトルコ拠点ブランドのBebemoss。専業主婦を雇用し、公平な給与を支払っていることを誇りにしています。Bebemossが雇用する女性の大半は、トルコで生活を立て直すことに努めるシリア出身の難民たち。お茶目なライオンからユニコーン、そしてうさぎのぬいぐるみに至るまで、その一つ一つが家族の生計を支える彼女たちの手によって製作されています。
16.Kirrin Finch
メンズウェアにインスパイアされた、女性やノンバイナリーの人にもフィットする、性別を感じさせないアイテムを提供するアパレルブランドのKirrin Finch。共同創設者のケリー&ローラ・モファットは、エコフレンドリーな生地を仕入れて公害の削減に取り組みながら、公正な労働力や倫理的な製造業者と協力して商品を製作しています。
17.Rothy’s
3Dの編み物技術を通して、エコフレンドリーな素材でスタイリッシュなフットウェアやアクセサリーを製作するRothy’s。ゼロ・ウェイスト(廃棄物をゼロにすること)を目指しているRothy’s6000年は,実に万本を超えるプラスチックボトルをバッグや靴へと転換させてきました。商品の靴を収める箱は耐久性に優れているため、追加の梱包材を必要としません。また、靴箱はその85%が使用済みリサイクル材を使用した、生分解性の材料から作られています。
18.MFMG cosmetics
ソーシャルメディアのコミュニティーを使って、美容業界に多様性を取り入れて周知したMFMG cosmeticの創設者トミー・グベリイ。コミュニティーの有名人にスポットライトを当て、より深みのある色合いの肌に合った商品ラインアップを揃えました。MFMG cosmeticsの立ち上げは、美容業界における価値観をシフトさせて包容性を推し進め、コミュニティーが既存の色調やトーンの幅を超えて拡大し、多様性を念頭に置いて製作活動をするきっかけとなりました。
19.Suta
スジャータ&ターニャ・ビスワス姉妹によって設立された、インドのムンバイを拠点とするファッションブランドのSuta。力のないコミュニティから織り手や職人を雇用することと、持続可能な生地を使用することに全力で取り組んでいます。個性あふれる手作りの生地と、クラシックなサリー、ドレス、ブラウスのシルエットを組み合わせたSutaのアイテムは、伝統、クリエイティビティ、デザインの融合を見事に体現しています。
20.Beneath Your Mask
重度の全身性エリトマトーデスと診断されたデイナ・ジャクソンは、病気の影響を受けた自身の髪と肌を若返らせるために、不純物の入っていない天然成分だけで作られた商品を探し始めました。そうして誕生した美容化粧品ブランドのBeneath Your Maskは、無毒性で不純物の入っていない天然原料にこだわった商品を提供し、日々の美容のお手入れに栄養分と癒しをもたらします。
21.Tentree
ハワイに夢中になり、そこで過ごした日々にインスパイアされたデイブ・ルーバとカレン・エムスレーは、コマースを通して環境にポジティブな影響をおよぼすことを目指してTentreeを設立しました。1つのアイテムを売り上げるごとに10本の木を植える取り組みをしているTentreeは、2030年までに10億本の木を植えることを目標としています。
22.Beauty Bakerie
焼き菓子にちなんだパッケージと商品名が魅力のBeauty Bakerieの化粧品。シングルマザーから乳がんの闘病に至るまで、ブランド創設者キャシミア・ニコールの起業家への道のりは平坦なものではありませんでした。唯一、日々の美容にかける時間が、日常に穏やかな瞬間をもたらしてくれたと言います。今ではカルト的支持を得る人気化粧品ブランドとなったBeauty Bakerie。2016年には「Sugar Homes」という取り組みを開始し、スポンサーとして資金や生活用品を提供しながら孤児院を支援しています。
23.Artisire
工芸品に特化したビジネスの典型と言える、シーリングワックス(封蝋)の芸術性に着目したArtisaire。カスタマイズされたワックススタンプや既成のワックスシールなど、古き良き伝統に新たな息吹を吹き込みました。一つ一つの製造工程を自分たちで行うArtisaireは、すべてのアイテムをカナダにある自社工場で製作しています。ブランドを運営するトムセン一家は、今でも感謝状を一通ずつ手書きし、手作業で封を閉じることに喜びを感じていると言います。
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24.Bésame Cosmetics
デザイナーで化粧品の歴史に詳しいガブリエラ・エルナンデスは、祖母が使っていた優雅な化粧品の数々を、自身がデザインするヴィンテージ調の美しい化粧品の中で再現しています。1920年代風の固形マスカラから長時間落ちないクラシックな色調の口紅に至るまで、100%クルエルティフリーなBésame Cosmeticsの化粧品は、すべてが敏感肌用に処方され、カリフォルニアで生産されています。
25.Terre Bleu
カナダのオンタリオ州ミルトンを拠点とするTerre Bleu。オーナーのイアン&イザベル・ベアード夫妻は、忙しい都会生活を離れて田舎へと引っ越し、ラベンダー農場を始めました。まるでフランスのプロバンスを訪れているかのように、多くの訪問者がその美しさに魅了されています。ベアード夫妻はビジネスの幅を拡大し、今ではラベンダーを注入した化粧品、食品、家庭用品なども取り扱っています。
26.Tsuno
環境に配慮した素材を使った生理用品を製作するために、ロズ・キャンベルが立ち上げたブランドのTsuno。サステナブルなバンブー繊維でできた生理用ナプキンやオーガニックコットン製タンポンなどの商品を通して、力のない女性に対して支援を提供しています。Tsunoが製作する商品の半分は、教育と月経のサポートに取り組むチャリテイ団体に寄付されています。
27.Ketnipz
漫画家のハリー・ハンブリーが、Instagramのアカウント「@Ketnipz」でキャラクターの「Bean」を初めて紹介したのは彼が10代の時でした。Ketnipzのポジティブさ、ダジャレ、そしてユーモアは何百万人もの関心を引き、ハリーがアートフェスティバルやInstagramと協力して自身のグッズ製作をすることを可能にしました。ショップではポジティブでチャーミングなキャラクターのBeanをあしらったセーターやTシャツ、そしてアクセサリーを見つけることができます。
28.SUGAR cosmetics
美容好きな同郷のインド人に化粧品を提供するために、SUGAR cosmeticsを立ち上げたCEOのヴィネータ・シン。鮮やかな色調の口紅や湿気に強いファンデーションなど、インド人の肌の色合いやインドの天候を考慮した商品を製作することを思い付きました。ムンバイを拠点とする化粧品ブランドのSUGAR cosmeticsは、そのアイデアをインドにおける消費者直販と大規模小売店へと発展させました。
29.Tofino Soap Company
カナダ西海岸のトフィーノに生息する苔の生えた樹々、生い茂る緑、そして海の波にインスパイアされたアンジェラ・ルリューは、家族に代々伝わるレシピを現代的にアレンジしたキャンドルやソープ、そしてボディケア商品を、Tofino Soap Companyの名の下で製作しています。原料はアンジェラの庭から採れたものや野生のもの、そして可能な限りフェアトレード業者から仕入れたものなど、天然原料100%を使うことにこだわっています。すべてのアイテムは少量生産されており、生分解性の紙を80%使用した持続可能な素材で梱包されています。
30.Velasca
エンリコ・カザーティとジャコポ・セバスティオによって立ち上げられた、ハンドメイドの革靴を販売するVelasca。商品をより手頃な価格で提供するために、多数の中間業者が連なる流通網を削減し、「消費者直販ソリューション」として誕生したブランドです。イタリアの靴職人たちが製作する商品を取り揃えたVelascaは、イタリアのマルケ地方に雇用をもたらすことに力を注いでいます。現在、同ブランドは靴職人として生計を営む10家族を雇用し、ヨーロッパ全土において12件の小売店を展開するまでに成長しました。
31.Satya
湿疹に悩む娘の肌の状態がきっかけとなりSatyaを設立したパトリス・モーソーは、無毒性で香料を使わない、効果のあるスキンケア商品の調査や試験に乗り出しました。認証済みのオーガニック原料5種類のみで作られたSatyaの商品ライナップは、従来のスキンケア商品に取って代わるシンプルな代替案を提供しています。先住民族出身の女性が誇りをもって運営する同ブランドは、カーボンニュートラル、動物実験なし、そしてサステナブルな梱包材の使用に専念しています。
32.LastObject
イザベル・アガール、ケア・フランゼン、そしてニコラス・アガールが立ち上げた、使い捨てアイテムに代わるデザインの創出をブランド使命とするLastObject。クラウドファンディングキャンペーンを通して、再利用可能な綿棒やティッシュを製作しました。これらのアイテムは、従来の商品と比べて少なくとも10倍は環境に優しいとされています。
33.Verve Coffee Roasters
2007年にサンタクルズの小さなカフェとして創業したVerve Coffee Roasters。創業者のマイク・アイル、ライアン・オドノヴァン、そしてコルビー・バルビルトが、アメリカと日本にある12の小売拠点をはじめ、卸売流通部門やネットショップを含む多面的なビジネスへと成長させたコーヒー企業です。また、同ブランドが立ち上げた「Farmlevel」イニシャチブでは、持続可能なコーヒー栽培と農場支援に重点を置いています。その取り組みの中では、在来品種のコーヒー豆の保護をはじめ、託児所の管理や公正な価格を支払うことに努めています。
34.Unwrapped Life
次世代を見据えた化粧品ブランドをつくりたいと考えたアーデン・ティーズデイルとヘイリー・マッケンジー。「サステナビリティ」と「有効性」のずれを取り除く商品を提供すべく、Unwrapped Lifeを立ち上げました。堆肥化可能な紙に梱包されたシャンプー、コンディショナー、石鹸などの商品は、事実上ゴミを出しません。「無駄を削減する」というポリシーをすべての事業面に採用する同ブランドは、配送削減に役立つ広範囲な卸売ネットワークを構築することに加え、より多くのユーザーにリーチし、カナダのアルバータ州カルガリーの小売パートナーと提携して液体商品を対象としたリフィルプログラムを開始しました。
35.Chocolate Alchemy
カカオ豆だけでなく、原料からのチョコレート生産に興味のある人に、自身の豊富な知識を提供するためにChocolate Alchemyを立ち上げたジョン・ナンシー。チョコレートを一から作るなんて気が遠くなりそうですが、ジョンと彼のチームがそのような思いを見事に払拭してくれます。カカオ豆、カカオニブ、成型に関するレッスンを提供するChocolate Alchemyは、チョコレートの魔法に魅せられた人たちのための学校のような役割を果たしています。
36.KOTN
手頃な価格で品質の良い、シンプルなワードローブの定番アイテムを作りたい一心から、ベンジャミン・セウル、ラミ・へラリ、マッケンジー・イーツの三人が立ち上げたブランドのKOTN。ナイル川デルタから直接仕入れをしているKOTNのアイテムは、他のコットンと比べてより細く柔らかな、通気性に優れたエジプト産コットンを使用しています。大企業が撤退して以降、大きく衰退した地域社会の経済や農家を支援するために、KOTNは素材を農家から直接、保証価格で買い付けています。さらに地域の識字率を高めるために、現地の学校の建設資金の調達をしています。
37.TPMOCS
マリア・ランニング・フィッシャー・ジョーンズによって設立されたTPMOCSは、「先住民族のルーツを自覚して恩返しをする」という母の教えを継承することを使命としています。ベビー用フットウェアを販売する同ブランドは、困窮している先住民族コミュニティーに雇用とリソースを提供することによって貧困問題に取り組んでいます。チームの拠点をアメリカのカリフォルニア州、ワシントン州、そしてモンタナ州に置くTPMOCSは、現在先住民のブラックフット族と協力して活動に励んでいます。
38.Made In Cookware
チップ・モルトの広範囲なEコマースの経歴と、ジェイク・カリックの三世代にわたる調理器具製造に関する専門知識を組み合わせて、台所用品業界に混乱を招くために立ち上げられたブランドのMade In Cookware。何世代にもわたって続くメーカーや有名なシェフと協力し、高品質な鍋やフライパンなどの調理器具を、中間業者が多数存在する流通モデル抜きで、料理好きな人たちに手頃価格で直接販売しています。
39.Fresh Heritage
アフリカを旅行中、現地の伝統的な身だしなみの習慣やオイルをアメリカに持ち帰ることを思い付いたジャミル&ガマル・コドナー兄弟。彼らが立ち上げたブランドのFresh Heritageは、有色人種の男性の髪に強さと栄養を与える商品を取り扱っています。グルーミングキット、髭用オイル、櫛なども販売する同ブランドは、今まで注目されることのなかった市場を切り拓いたのです。
40.Then I Met You
人、場所、ものへの共感や愛の気持ちを表す韓国語の言葉「jeong」を称えるブランドのThen I Met You。スキンケアと化粧品のキュレーターで、人気化粧品ブランドのSoko Glam創設者でもあるシャーロット・チョウが始めた、自身のスキンケア商品のライナップを販売するブランドです。10年続いた研究の末、韓国の一流化学者やメーカーによってつくられたクルエルティフリーのスキンケア商品で市場に変革をもたらしました。
41.GiveMeTap
水筒を一本販売するごとに、ガーナの住人一人に清潔な飲料水を5年間提供するGiveMeTap。地元ロンドンで水の補充施設を見つけるのに苦労したというエドウィン・ブローニ=メンサーによって立ち上げられたブランドです。アプリを使って無料で水補充ができる食堂や施設を紹介し、使い捨てボトルの使用を削減することに努めています。使い捨てプラスチックボトルの削減と、困っている人に水を提供するという二つの取り組みの中で、GiveMeTapは5万人以上に一生涯にわたっての清潔な水を提供することに加え、2019年末現在では4,500万本以上のプラスチックボトルの削減を果たしました。
42.肌肉泳装
1920年代のファッションにインスパイアされた、持続可能で倫理的な方法で製作された水着を販売するBeefcake Swimwear。創設者のメル・ウェルスは、同ブランドを立ち上げるのに2年以上の月日を費やしたと言います。Beefcake Swimwearの考え抜かれてデザインされた中性的なスタイルの水着は、オレゴン州ポートランドの生活賃金を稼ぐ人々によって製作されています。できる限り透明性を維持するために、メルはBeefcake Swimwearの製作費の内訳を公にしています。
43.Silk and Willow
環境に配慮した人たちをターゲットにした、サステナブルなウェディングデコレーションを販売するブティックのSilk and Willow。グラフィックデザイナーとしてキャリアを始めたブランド創設者のシェリル・ポメリーは、天然染料を使った生地の製作に自分の天職を見出しました。植物由来の染料で染めたシルクリボンやテーブルリネン、そして手作りの文具などを取り揃えるSilk and Willowのサイトでは、ウェディングで取り入れたい優美なディテールの数々に魅了されることでしょう。
44.Taza Chocolate
公私ともにパートナーであるアレックス・ウィットモアとキャスリーン・フルトンが立ち上げたTaza Chocolate。メキシカンチョコレートの素朴な味と食感に着想を得て、材料を石挽きし、噛みごたえがあり刺激的な風味のチョコレートを提供しています。Taza Chocolateは農家と直接やりとりをすることによって公平で倫理的な対応をすることに努め、第三者の直接取引認証を設定しました。同ブランドによる支払いの内訳をはじめ、提携農家の詳細やブランドが与える影響などについては、すべて年次の透明性レポートでチェックすることができます。
45.SmartyPits
SmartyPits創設者のステーシア・グッゾは、母親が脇の下にあるしこりに気づき乳がんと診断されてから、がんのリスク要因についての詳細な調査を始めました。制汗剤に使われているアルミニウムと乳がんの関係性について学んだ彼女は、自身のデオドラント商品の製作に乗り出しました。そしてパラベン、フタル酸、タルク、アルミニウムを除去した、従来のデオドラント商品や制汗剤の代用となる安全な商品を製作するために、SmartyPitsを立ち上げたのです。すべての商品はクルエルティフリーな方法で作られており、また100%リサイクル可能な素材で梱包されています。
46.MakerGear
2000年代初期、フルタイムで働くかたわら、空いた時間を使って3Dプリントの実験をしたり、ホームメイドプリンターの修理や部品を作ったりしていたリック・ポラック。2009年、リックはついに部品を販売するMakerGearを立ち上げ、最終的には自身でデザインした3Dプリンターを製作するようになりました。それ以降、多くの称賛を受けたMarkerGearは地元オハイオ州での雇用源となり、何よりもクリエイターたちが自分たちの作品を再現するために重要な役割を担っています。
47.Parkland
2015年に立ち上げられた、プラスチックをバックパックやアクセサリーへと作り変えて販売するブランドのParkland。アイテムの外側に使うすべての生地は、リサイクルされたペットボトルを100%使用しています。アクセントに使う「レザー」はりんごを使ったビーガンレザー。機能的なデザインと実用性を兼ね備えたアイテムは、無駄を削減しながら賢く買い物することを叶えてくれます。
48.The Honey Pot
すべての商品に天然ハーブ原料を用い、女性によって製作され、科学によって実証された、女性のためのケアブランドのThe Honey Pot。ブランド創設者のベア・ディクソンは、何ヶ月も細菌性膣炎に悩む女性に救いの手を差し伸べるべく、同ブランドを立ち上げました。妊娠中や産後、外出先のケア、または鎮静、癒し、若返りのためなど、商品は目的別に作られており、自然な方法によってかゆみや炎症を抑えて月経に対処します。
49.Goodfair
埋立地行きの衣服にもう一度チャンスを与えるために、Goodfairを立ち上げたトッパー・ルチアーニ。他のヴィンテージや古着のショップとは違い、Goodfairはアイテムを個別に掲載することはありません。その代わりに、顧客は中身のわからないひとまとめになった商品を購入します。このプロセスはブランドが時間とお金を節約することを可能にし、節約された分が顧客に還元されるという仕組みです。ファストファッションの文化と対峙するこの低炭素化イニシャチブは、人々が古着を買う方法に変化をもたらしています。
50.Lunchskins
子どものお弁当やおやつを詰める時に使うプラスチック製のラップ、袋、容器を排除する手段として、クリスティン・クイグリーによって立ち上げられたLunchskins。同ブランドが提供する再利用可能な袋は、食洗機で洗うことができる油や湿気に強い素材から作られており、紙製の袋は無漂白で堆肥化できる素材を使用しています。また、それぞれのオンライン注文からは海用保護団体「Oceanic Preservation Society」のための資金を集めています。さらに2015年以降、Lunchskinsは「慈善バッグ」をデザインし、その売上の10%を保護団体の「Sea Turtle Conservancy」や「5Gyres」などに寄付しています。
原文:Shuang Esther Shan、翻訳:クリンカース恵子